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2019年10月の記事一覧
「おおきく振りかぶって」の保護者 ~鳥見桐人の漫画断面図9~
1、保護者親にとって子どもは、いつまでも子どもである。
たとえ老人になろうとも、親にとっては子どもは子ども。子どもにとって親は親。これは動かせない事実だ。人間は、一人では大きくなれない。必ず保護されて育てられる。赤ちゃんの頃は、四六時中お世話をされる。食べること、排泄することすら、一人ではできない。みんな、そうだったんだ。ただ、成長の中でいつしか忘れるだけなんだ。
保育された記憶は薄れていく。
「さんさん録」の缶コーヒー ~鳥見桐人の漫画断面図5~
1、缶コーヒーあえての缶コーヒー。
最近ではコンビニで挽きたてコーヒーが手軽に飲めるようになり、むろんそれはそれで良いのだが、缶コーヒーの奇妙な魅力は失われていないように思う。そもそも、「コーヒーを缶に入れる」という発想が斬新だ。コーヒーと言えばコーヒーカップに入れて飲むのが常識だった頃から考えると、今の時代はなんと選択肢が増えたのだろうと感じる。
俺は、近くの公園で、缶コーヒーをあおりながら
「MASTERキートン」の書庫 ~鳥見桐人の漫画断面図4~
1、書庫図書館は知の宝庫である。
漫画喫茶にばかり行く俺ではない。時には図書館にも行く。田中研之輔さんの「プロティアン」を読みつつ、まったりと人生について考える昼下がりの午後。図書館には、雑多な人間が集まる。定年退職したであろう高齢者、受験を控えているであろう中学生、子ども連れの主婦、よくわからない人種…。俺はその中でも、ダントツに「よくわからない人種」の代表例として見られているだろうな。
プ