夕凪の街 桜の国

嬉しい?
十年たったけど
原爆を落とした人はわたしを見て
「やった!またひとり殺せた」
とちゃんと思うてくれとる?
〜夕凪の街/平野皆実〜

原爆によって突如訪れる無慈悲な死。ようやく生きていく意味を見出せそうだったのに。はたして、自分の生に意味はあったのか。怒り、悲しみ、諦め、様々な感情が入り混じった平野皆実の言葉は、あまりにも切ない。その無念さを表現するかのように、厳しい口調をもって第一部「夕

もっとみる
ありがたきしあわせ。
2

この世界の(さらにいくつもの)片隅に

2016年に公開されてから途切れることなく上映され続けて来た、こうの史代さん原作の漫画を片渕須直監督がアニメ映画化した『この世界の片隅に』に、約38分(250カット以上)の新エピソードを追加して製作された長尺版。完全版とか新解釈版とも違う、ほんとに言うなれば"さらにいくつもの"版というところでしょうか。『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の感想です。

えー、3年前の11月に公開された『この世

もっとみる
何分かの暇つぶしになったのであれば幸いです!
9

[映画]この世界の(さらにいくつもの)片隅に

『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』

こうの史代さん原作の漫画を片渕須直監督がアニメ映画化し大ヒットした作品に、新たなシーンを加えた「完全版」とも言うべき長尺版です。

「この世界の片隅に」をテアトル新宿で始めて観た時、めちゃくちゃ感動してぼろ泣きしまして。
結果映画館で3回観て、3回とも泣いて、原作の漫画も購入。

原作からの再現度の高さに驚き、さらにはすず役ののんさんの、声優としてのポテ

もっとみる

『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』

2016年11月公開から3年,『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』を観てきました。感想にネタバレあるかもしれませんので、未見の方はご注意です。
本当にさらにいくつものもの物語だった。キービジュアルからリンさんのエピソードが追加されるだろうなとは思いましたが、もっと広がったお話で、より詳しくお話が深く掘り下げられていました。

今回のさらにいくつもの物語が追加されたことによって、すずさんの心情を

もっとみる

今年を振り返ったり、『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の感想とか、浦野すずのために西和賀町で私が何をすべきかとか

本年は大変お世話になりました。

 昨年の秋から今年の3月まで、そして4月から西和賀町の地域おこし協力隊に着任しての9ヶ月、この一年強で、これまでの人生でもなかなかないレベルで多くの人と出会いまして、大変に面白うございました。

 せっかくなので、この一年を超駆け足で振り返ったりしてみようかと。

あれは去年の秋だったね

 昨年秋、小堀(旧姓・森)陽平氏から電話を受け、中学校の文化祭で上演する演

もっとみる

「さんさん録」の缶コーヒー ~鳥見桐人の漫画断面図5~

1、缶コーヒー

あえての缶コーヒー。

最近ではコンビニで挽きたてコーヒーが手軽に飲めるようになり、むろんそれはそれで良いのだが、缶コーヒーの奇妙な魅力は失われていないように思う。そもそも、「コーヒーを缶に入れる」という発想が斬新だ。コーヒーと言えばコーヒーカップに入れて飲むのが常識だった頃から考えると、今の時代はなんと選択肢が増えたのだろうと感じる。

俺は、近くの公園で、缶コーヒーをあおりな

もっとみる
やる気レベルが1上がりました!
10

【はなまめと本】『ギガタウン漫符図譜』

【はなまめときょうの一冊】

📕 ▷ 『ギガタウン 漫符図譜』

🖋 ▷ こうの史代

鳥獣戯画好きには
読んでほしい一冊。

カバー裏に書いてあるのですが、
『漫符とは、♪,💢など漫画特有の表現記号のこと。』



この本は
一つの漫符に対して
その説明と
使用例として一つの4コマ漫画を
1ページずつ載せている辞典仕様になっているのです。

こんなに漫符ってあったのか、、、って
新鮮な驚

もっとみる
今日のあなたは大吉!・:*+.\(( °ω° ))/.:+
3

「コンビニ人間」とこうの史代〜「普通」を疑うということ〜

「コンビニ人間」を読み終えて。

本日、8/17に村田沙耶香「コンビニ人間」を読み終えました。第155回芥川賞に輝いた本書をなぜ読んだかというと、単純にページ数が少なかったから。決して新しもの好きではないぼくとしては、結構珍しい選書だったのです。

(※読書メーターに感想を上げました。文字数が限られているので、なかなかうまく書くのが難しいのですが、以下この感想に依拠して論を展開する予定ですので、お

もっとみる

『この世界の片隅に』評

原作漫画

「戦争もの」というジャンルが、いかに我々の(正直に言えば私の)認識を限定してきたか、ということを思い知らされた。

この漫画は、親しみやすい話題や絵柄に反して、決して「わかりやすい」作品ではない。非常に注意深く読み進めないと、そこかしこにとんでもないことがあっけなく、さらりと描かれている。それと同時に、日々を生きる人々の感情の機微が、これもまたうっかりしていると見過ごしてしまいそうな控

もっとみる

感想「夕凪の街桜の国」(こうの史代)

こちらの感想ではネタバレは極力入れません。
ぜひ、未読の方に興味を持ってもらえたらと思います。配信アプリ「ツイキャス」で、この本の紹介しながら、配信を見ている方とおしゃべりもします。
紹介する内容、ピックアップする点は基本的に記事と同じです。
しかし、ライブ配信なので、予定調和にはなりません。

**配信予定日時

8月5日(月)21:00〜**

https://twitcasting.

もっとみる