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愛ってなんだろう 〜 「I’ll Be There」 マライア・キャリー、ジャクソン5

愛とは何か

わかりやすそうで、容易に到達できそうで、答えは1つのようで。

でもなんだかよくわからなくて、誰もがそれを追い求めているけど到達できず悩んで、でも確かにそこに存在しているもの。

愛とはなんだろう。

ちょっと明治まで時間をさかのぼってみよう。この時代、日本にはたくさんの外来語が押し寄せた。当然それに対応する日本語の用意が求められたに違いない。

例えば、「経済」という言葉はこの時期に用意された言葉である。方や、感覚に準拠した言葉達は、より難しかったのではなかろうか。

おそらく、故に、この用意のために、文章家が登場して来たのではないか。夏目漱石のような。

愛について考えるならば有名なのは、この夏目漱石である。本当のエピソードかどうかは定かではないが、彼はLOVEを、「今夜も月が綺麗ですね」と表現したようだ。

個人的には、日本語に1番最初に現れた、LOVEを示す言葉が、その時の人々の感覚が1番詰まっているように思う。目に見えない感情を表現した感性を信じたい気持ちがある。

おそらく愛と言うのは、今夜は月が綺麗ですねと言える距離感のことを指すのだろう。

深夜に月がきれいだと囁きあえる距離、肩を抱ける距離、手を握り合える距離、相手の息吹を感じる距離、相手の体温を感じる距離。決して密接していない距離。

そんな距離感のことを愛と呼ぶのではないだろうか。とかく、昨今は、この距離感がわからなくなっているのかもしれない。わかりにくい心よりも、わかりやすい密接をより信じてしまうのかも。

つまりは、

I’ll Be There.

そう言える距離感こそが愛なんだろうと思う。


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