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耳の痛いフィードバックが上手くいかないのは送り手のせいなのか?受け手の未熟さなのか?

「チームの若手がひとり退職することになりました」

先日、久しぶりにお会いした企業の管理職の男性から残念な報告がありました。

入社3年目の女性社員さんが急に退職されることになったとのことです。
彼女のご退職の理由を聞いてみました。

「業務に関することで、私がいろいろ指摘しまったのですが、感情的にも嫌がられてしまったようです・・」

気落ちした表情でお話される管理職の男性は、非常にまじめで仕事ができる方です。

「若手社員の仕事のミスや改善点をフィードバックするときに、どうしていいか分からなくなりました。」


フィードバックに関する「コツ」はたくさんの書籍にも示されています。

・ミスした行動に対してのみ焦点を絞り改善をうながす
・叱る場合、場所やタイミングに気をつける
・相手の人格を否定することは言わない

自身では気をつけているつもりでも、相手の行動と相手の人格をマルっと「同一化」していることは誰にでもあることだと思います。

特に、仕事上おかしてほしくないミスをされたときはカッと怒ってしまうこともあるでしょう。

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何を心がければネガティブなフィードバックが上手くいくのでしょうか?

的を絞って、このふたつに気を配ってみてはいかがでしょう。

1.「自分を客観視する」

自分と相手のやり取りを、もうひとりの自分が浮遊して眺めているくらいの「客観視」ができると相手の挙動や気持ちにも気が付くのではないでしょうか。

*こちらは以前のnote記事です*
「自分の立場だけの見方で伝えてはいけない」という伝え方の本質を取り上げました。



2.「ミスと人間性は別もの」

仕事上のミス=相手の人間性・性格が悪いから

ついこのような法則で仕事の内容と人としての存在を「同一化」してしまうときがあるかもしれません。

無意識で相手を嫌っていると、それは表情や声などで確実に相手に伝わってしまうものです。

メンバーは上司から嫌われている感を感じ取ると、いくら上司の指摘が正しくても、”納得しがたい”、”従いたくない”、”反論したくなる”、”逃げたい”という気持ちが湧いてしまうでしょう。

「ミスは指摘されているが、私のことは理解してくれている」
と感じてもらえると、指摘したこともすんなり受け入れてもらえることはあります。

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ここで、フィードバックの送り手だけがそのスキルを磨けば万事解決するのか?
と疑問が湧きました。

フィードバックの受け手は、何も努力する必要はないのでしょうか?

例えば、業務のプロセスについて改善点をフィードバックされたときに、自分が責められていると感じてしまい、素直に受け入れられないことはないでしょうか?

相手のものの言い方に固執してしまい、改善のためのフィードバックを「怒られた」とか「嫌われてしまった」など、捉えがちではないかと思うのです。

なぜそう思うかというと、30代までの私自身がそんな風に感じることが多かったからです。
仕事でこまかいことをいろいろ指示・指摘されると、その上司をすぐに嫌いになれました(笑)。
(;^ω^)

では、受け手の方はどうしたらいいか?

自分がフィードバックの受け手であるときも、自分と上司のやり取りを「客観視」できると少し楽になるかと思います。

「上司の感情」と「指摘されている内容」を分けて受け止められるといいですね。

また、ミスをした原因は仕事の本質が理解できていない場合もあるので、「わからないことを質問して聞いてみる」ことも良いことだと思います。
!(^^)!

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フィードバックは送り手であっても受け手であっても、幾度かの失敗を重ねながら、少しづつ上手くなっていくのではないかと思います。

フィードバックの結果、どんな状況に変化するのを望んでいるのかをお互いに共有できているとよりうまくいくかもしれませんね。
(*´ω`)


皆さんに支えられて、noteを継続することができています (^-^) これからも皆さんの応援ができたり、ほっこりしていただける発信をしていきたいと思っています。