ひろすけほー

小説投稿サイトで小説投稿しています。 小説でもアニメでも熱血系やハッピーエンドが最高…

ひろすけほー

小説投稿サイトで小説投稿しています。 小説でもアニメでも熱血系やハッピーエンドが最高! あと王道ファンタジーは欠かせません。 noteでは創作活動の発信をしていきたいと思っています。

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  • 神がかり!

    七年前、折山(おりやま) 朔太郎(さくたろう)の家庭は、カルト教団に騙され家庭崩壊した。 幼くして親の借金を背負った俺はヤクザの西島という危険な男に身柄を押さえられ借金返済に明け暮れる人生を送る日々。 親に虐待されていた過去もある俺は自身の不幸な境遇から未来を諦め、ただ生きているだけの人生を送ることに何時しか折り合いを付けて生きる人間になってしまっていた。 そんな時、西島の「お前高校行けよ」という一言で俺の人生は大きく変わる。 そして俺が入学した天都原(あまつはら)学園には、かつて俺の家庭を崩壊させたカルト教団の娘、不思議な能力を持って生まれたことから教団の神のような存在であった、守居(かみい) 蛍(てる)という少女が在校していたのだ。 俺にはもう関係無いことだと自身を納得させながらも俺は次第にその少女に関わっていく……

  • 薔薇嬢(ベルローズ)と拝金王(ハイキング)

    阿久津(あくつ) 正道(まさみち)は元成金の息子で一度破産した後、さらなる成功を以て復活した高校生実業家。 世界的資産家として凱旋帰国した彼を待っていたのは、かつて彼と彼の家族を追いやった元凶…… 幼少時期には認識さえされていなかった超高嶺の花、名家中の名家の令嬢である美少女、華遙(かよう) 沙穂利(さほり)との奇妙な同棲生活であった。 彼女曰く、五千億円で買われたとの事だが、彼にはその覚えはない。 それが過去の復讐だと思い込む少女と、実はそれとは全然違う理由で帰国した彼。 背後に陰謀もチラホラと見え隠れする状況の中、名字の阿久津をモジって悪屑と呼ばれるほど評判が悪い男は真実の愛を手に入れられるのか!? と、いう感じの私小説、ラブコメ?です。

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「神がかり!」第24話

第24話「闇の顔」  「随分と街が騒がしくなってきたようだ。見かけによらず勤勉だよ、あの男は……」  外界を右往左往するパトカーのけたたましいサイレンを聞きながら、蜂蜜色の髪、碧い瞳、甘い顔の美少年は笑う。  「う……うぅ……?」  その美少年の目前には、小型クレーンに装備でもされているような大げさな鎖で両腕を拘束された全裸の巨漢が跪かされている。  ――ここは薄暗い旧校舎の一室  一般生徒の生活圏とは無縁の立ち入り禁止区域だ。  「永伏さんはどうやら手当たり次

    • 「神がかり!」第23話

      第23話「大体こんなかんじだ」  カラーーン!カラーーン!  天都原学園に放課後を知らせるベルが鳴り響き――  「ねえ、今日は寄ってこうよ?」  「えー!私、見たいテレビがあるんだけど」  放課後となった学園正門前は行き交う生徒達で活気に満ちていた。  ――  学業から解放された生徒達の生き生きとした表情を尻目に、高い壁の校門にもたれ掛かって”ぶっきらぼう”な視線で誰かを探す挙動不審な男、折山 朔太郎……つまり俺だ。  「……」  俺の立つ正門前を多くの生徒

      • 「神がかり!」第22話

        第22話「予期せぬ訪問者」  風光明媚な地方都市”天都原市”にも、未成年が近づくのには不適切な繁華街はある。  所謂、夜の街というやつだ。  ――そしてここは一世会が仕切る繁華街の高級バー「SEPIA」  「へぇ、わたしぃー初めて入ったわぁ……こんな店ぇ」  間延びした覇気の無い声が開店準備中の薄暗い店内に響く。  「……」  長い髪を後ろで束ねた化粧っ気の薄い成人女性……  スラッとした長身と適度な凹凸の曲線、均整のとれた身体と元々造りの良い顔立ちで、よく見

        • 「神がかり!」第04話

          第04話  「……」  「……」  何かを期待した様な瞳だ。  ――ふぅ  俺はそんな彼女の態度に心中で溜息をひとつ吐いた。  因みにはだけた制服の胸元は、その辺にあった安全ピン数個で既に応急処置されている。  ――ちっ  「俺は、折山 朔太郎、一年D組だ」  若干抵抗を感じながらも、別に減るもんじゃないしな……  それに応える俺。  「うん、さっきエイミちゃんから聞いたよ。なんだか入学式でその……えっと、いろいろと……有名だって……」  説明する守居

        「神がかり!」第24話

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        • 神がかり!
          32本
        • 薔薇嬢(ベルローズ)と拝金王(ハイキング)
          0本

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          「神がかり!」第21話後編

          第21話「人柱」後編  木刀を握ったまま巨漢に対峙し――  視線だけを御端 來斗に向けた嬰美は緊張感漂う堅い声でそう答えていた。  「ふふん、”試合では”……ね。なるほど……」  相変わらず御端 來斗は愉しそうにニヤけている。  「で、どうする?”試合では”弟より腕が立つ波紫野 嬰美ちゃん」  無邪気とさえ見える蜂蜜色の髪の美少年のどこか侮蔑した言葉に、嬰美は紅い唇を噛み締める。  「…………やっぱり、御端 來斗はただの暴漢や異常犯罪者だわ」  悔しげにそう吐

          「神がかり!」第21話後編

          「神がかり!」第21話前編

          第21話「人柱」前編  ザシュッ!  闇に閃く横一閃の軌跡!  「ぐぅぅ!」  堪らず飛び退いた二メートルはあろう巨漢が、忌忌しげに唸り声を絞り出していた。  「まったく、運が良いのか悪いのか……この状況を発見したのがキミとはね」  薄暗い旧校舎の教室の一室――  一般生徒の生活圏とは無縁の立ち入り禁止区域で――  「先輩……貴方にとっては悪いんじゃ無いですか?」  蜂蜜色の髪、碧い瞳、甘い顔の美少年を前に長い黒髪の大和撫子は挑戦的に答える。  「それはど

          「神がかり!」第21話前編

          「神がかり!」第20話後編

          第20話「痣と手掛かり」後編  「まりなちゃん?」  「おーい、真理奈ちゃん?」  「……」  「まり……」  「と、とにかく!作戦の練り直しですよ、こっちは!」  真理奈はそう言って突然立ち上がると、パンパンとプリーツスカートの裾を払った。  「あ、それから、嬰美さんにも言っといて下さいね。余計なことはしないで下さいって!」  少しばかり八つ当たりっぽくもあるが、東外 真理奈はなんとか気持ちを切り替えて作戦の本道に戻ったようだ。  「まあ嬰美ちゃんは甘いと

          「神がかり!」第20話後編

          「神がかり!」第20話前編

          第20話「痣と手掛かり」前編  「随分と酷くやられちゃったね」  「っ!」  傍らで立ってそう言う波紫野 剣を、東外 真理奈は尻餅をついたまま見上げて睨んだ。  「い、良いんですか?あんな事を話してしまって」  「さぁね?でもキミも長老達のやり方には疑問があるんだろ?だから永伏さんに彼の情報を伝えなかった」  真理奈はビクリと肩を窄める。  波紫野 剣が何故そのことを知っているのか……と。  「何のことですか?私は……職務を果たすだけです。今回は失敗しましたけ

          「神がかり!」第20話前編

          「神がかり!」第19話

          第19話「天孫」  「せっかちだなぁ。、ま、いいか?」  そう言いながら、無遠慮に警戒心の欠片も無い状態で俺の元に近づいて来る男。  「僕たち六神道ってのはね、信仰する神様から特殊な能力を特殊な儀式から、ある程度扱うことが出来るんだ」  いつも通り、波紫野 剣という男は持って回った言い方をする。  ――特殊な能力?  ――ああ、あれもそうか……  波紫野 剣の言葉に俺は先ほどの戦いでの東外 真理奈の不可解な、黄金色の残像を纏った動きを思い出していた。  「人と

          「神がかり!」第19話

          「神がかり!」第18話

          第18話「死という非日常」  「……話せよ」  潰れて無様な格好の少女に問いかける。  「だ、だれが……!」  真理奈は顔を地面にひれ伏したまま苦しそうに言い返す。  ーーグイッ  俺は絡め取った両腕に更に角度をつけた。  「いっ痛!」  少女の口から思わす悲鳴が漏れた。  「こ、この!」  睨んでも吠えても無駄だ。  上半身を完全に殺され、下半身はその圧力で押さえつけられている。  「……」  東外 真理奈は密かになんとか尻を浮かせようと試みている

          「神がかり!」第18話

          「神がかり!」第17話

          第17話「学習しない神様」  ――ガシッと!?  確かに俺は掴んだはずだった。  ドカッ!  「くっ」  至近距離!!  器用に畳まれた女の肘が伸び、  一本槍となった掌底の一撃が下方から的確に俺の顎を跳ね上げる!  「……」  しかしこれが――  実際の光景、現実だった。  堪らず、ヨロヨロと二、三歩後方に下がる俺。  「ふふん」  そして、少し間を空けて対峙する東外 真理奈。  「……」  俺は相手を油断無く観察してみるが、特に変わったところ

          「神がかり!」第17話

          「神がかり!」第16話

          第16話「オブラートに包みなさいよ!」 「私は、東外 真理奈、B組よ」 前髪を横に流した肩までのミディアムヘア、利発そうで静かな瞳と控えめな薄い唇の清潔で生真面目な印象を受ける少女はそう自己紹介したあと、俺に告白してきた。 呼び出された新校舎屋上での青春の一ページ?  何のことは無い、学園ではよくあるシチュエーションだ。 「…………」 以後、返事を待つ真理奈という少女は俺に澄んだ瞳で微笑みかけ続けている。 ーー余裕のある表情だな…… 淡いピンク色の薄いカーディガ

          「神がかり!」第16話

          「神がかり!」第15話後編

          第15話「六神道」後編 ーーカラーンカラーン 本日何回目かの俺の貴重な睡眠時間が終わりを告げる……四時限目終了だ。  授業終了の鐘が鳴り、目を覚ました俺は机から”カロリーメイド”を取り出した。 「今日は教室で食べるんだ?」 前席の男がまたもや馴れ馴れしく話しかけてくる。 「……面倒くさいことはごめんだからな」 鬱陶しがりながらも案外律儀に答える俺。 「岩ちゃん、おっと、岩家先輩には、”ほたるちゃんにはもう近づかない”って言ってたけど……最初から守る気ないんだよね

          「神がかり!」第15話後編

          「神がかり!」第15話前編

          第15話「六神道」前編  「朔ちゃんの期待に応えられると良いんだけど」  俺の前席の住人、波紫野 剣は楽しそうに笑う。  ーーそんなたいしたモノじゃないだろうが……  珍しく俺から声を掛けた事に異様に興奮した男はそう言って意気込んでいるが、俺はただ、この街や学校のことが聞きたいと尋ねただけだ。  「この天都原学園ってさ、基本、六神道っていう宗教の学校だよね」  「…………ああ」  「あっと、天都原学園っていうか、この天都原市そのものが六神道の街でしょ?」  「

          「神がかり!」第15話前編

          「神がかり!」第14話後編

          第14話「キミは期待に応えてくれるかなぁ」後編  「詐欺に遭った人への謝罪の言葉とかありますか?神さま」  茶化しながら彼女を攻撃する生徒達。  守居 蛍の事が気になっていた学園生は男女問わず少なくなかった。  特に男子は彼女のその容姿から好意を寄せる者が多い。  しかし、彼女の活動が宗教的であるとの噂や”守居 蛍は死神”という風評により、大半の者は怖じ気づき、近寄る事が叶わなかった。  実際、それでも蛍への興味を抑えきれなくて近付いた者達は、軽傷や軽い不幸ではあるが

          「神がかり!」第14話後編

          「神がかり!」第14話前編

          第14話「キミは期待に応えてくれるかなぁ」前編  ーー少し時間を遡って、その日の朝、彼女の身には”ある出来事”が起こっていた。  ーー六月十八日、朝の登校風景。  守居 蛍の一日は、引き裂かれた上履きを確認したことから始まった。  「あ……」  いつも通り登校してきた彼女は、自身の下駄箱にあるそれを見たとき、小さく声は上げたが、それだけだった。  彼女にとって久しぶりではあるが、それは何度か経験したことのあることだ。  宗教関係の人間だと噂され、学園生たちから距離を取

          「神がかり!」第14話前編