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「神がかり!」第43話前編
第43話「モテモテだねぇ」前編
ドカァァァーー!
ドゴォォォォォーーーー!!
感情の”たが”が外れたように怒り狂う巨人はもう……もとの岩家 禮雄の面影は無い。
「ヴォッォォォッ!!!!」
成人男性ほどもある鉄筋コンクリートの破片を軽々と蹴り飛ばし、殴りつけた地面はまるで小さい隕石が衝突したのかと見紛うばかりに抉れて陥没している。
ブオォォーーーーン!
「怪獣映画だね、こ
「神がかり!」第40話後編
第40話「理由」後編
――だから他人のお家事情なんて知りたくも無い
とはいっても、今回は俺の今後の行動にも関わってくるかもしれない事だ。
「現在はね……もう亡くなられたけど、御端の家に強引に連れ戻されてからは結構、非道い扱いだっただろうね。子供にも会わせてもらえず、蔵に軟禁状態だったかな、確か」
波紫野 剣の応えに俺は頷く。
「なら御端家への恨みと言うより六神道全体への恨みだろ
「神がかり!」第39話
第39話「茶番の結末」
「種明かしはもういいだろう?そろそろ続きを……それともあれか?俺の出した条件を飲んで降参するか?」
俺はいい加減、このガラの悪い男とのじゃれ合いにも飽きて止めどころを探ってみた。
――そもそも俺は
六神道が蛍から手を引けば別に個人的にはどうでも……っ!?
遙か前方――
ヒリヒリと肌を刺していた殺気が完全に消えた!
つまりそれは……
あの厄介な
「神がかり!」弟37話前編
第37話「傷痕」前編
天都原学園から四キロほど離れた商業ビル――
天都原市では有名なランドマークタワーの屋上に一人の女が立っていた。
「いい加減にぃ、降参してくれないかなぁ?あの子ぉ」
女の薄い唇が気だるげに動く。
「わざとぉ、外すのもぉ、結構面倒くさいものなのよねぇ」
折山 朔太郎と六神道、永伏 剛士。
二人が私闘を繰り広げる学園から遙か離れたこの場所で、獲物の頬を掠