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サトウ カエデ
2019年8月23日 06:55
いつもと同じ夏が、過ぎ去ろうとしていた。量販店で買ったマキシ丈ワンピースが暑さで足にまとわりつく。結婚して10年、娘を産んで6年。ここ数年は、8月の終わりに実家に滞在するのが恒例となっている。私と娘が3日ばかり早く帰省するスタイルで、夫は後から合流。もちろん和平協定のもと、義実家に行くときは役割を交代する。神奈川県の真ん中に位置する実家の周辺は、正直なんにもない。暇を持てあまして、3駅
RUMI
2019年8月12日 01:21
もう2年前のことになるが、文章を書けるようになりたくて、ライティング講座を受けはじめた。2017年8月から4か月間は、毎週2000字程度、少し休んで、2018年の3月から6か月間は毎週5000字程度を課題として提出していた。乏しいボキャブラリーも薄い記憶も雑巾絞りにして、毎週毎週何かをひねり出しては、課題提出に勤しんでいた。5000字の文章を書くコースは、先生が認めた記事には、受講生が感
はせおやさい
2019年8月5日 11:58
2003年だった。わたしはまだ20代半ばで、仕事は適当、恋愛だけ一生懸命で、新卒で就職した会社をやめてフリーターをしたり派遣社員としてぶらぶらしていた頃だった。夏だった。当時の恋人と、その友人カップルと車をあいのりして、幕張の夏フェスへ向かった。男同士は同じバンドのドラマーとベーシストとして長い付き合いがあったが、その恋人であるわたしともうひとりの彼女はほぼ初対面で、お互い少しの緊張とともに車