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勝手に配信<NFL通信>マガジン

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私が書いているNFLに関する観戦記やコラムなど<NFL通信>をまとめてみました。
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2020年12月の記事一覧

立場逆転(2020/12/29)

NFL第16週のマンデーナイト、AFC東部地区のライバル対決、ビルズVSペイトリオッツ。 21世紀のNFLにおいて、スーパーボウルに9回出場し、うち6回を制覇するという王朝を築いたニューイングランド・ペイトリオッツ。 その象徴たるスーパーヒーロー、トム・ブレイディを放出し「新生ペイトリオッツ」を標榜して臨んだ今シーズン、結果は12シーズンぶりにプレーオフ進出を逃すことになったのは以前お伝えした通り。 (蛇足ながら、そのブレイディを獲得したバッカニアーズは見事2007年以

第16週レビュー。勝負は最終週へ!(2020/12/28)

NFL第16週は、まだペイトリオッツVSビルズのマンデーナイトを残していますが、概ね結果が出たので振り返ってみます。 まず雪の降りしきる氷点下のランボー・フィールドで行われたパッカーズVSタイタンズの試合。 それぞれの地区で首位を走る強豪同士の対決なので「どんな熱戦が見られるか?」と期待しましたが、ふたを開けてみると、ほぼパッカーズのワンサイドゲームとなりました。 QBアーロン・ロジャースの安定したプレーコールでラン、パスともに着実にゲインしスコアを重ねるパッカーズに対し

聖夜に聖者の大行進!(2020/12/26)

NFL第16週のサーズデイナイト。 クリスマスの夜に行われたセインツVSバイキングスのゲーム。 セインツは先週、「スーパーボウル前哨戦」と目されたチーフスとの試合に僅差で敗れ、地区優勝は今週に持ち越しとなっていました。 迎えたこの試合、エースQBドリュー・ブリーズの万全でない体調問題などあれこれ問題は抱えつつも、粘るミネソタ・バイキングスを力技で押し込み52-33というスコアで勝利。 見事、NFC南部地区を4年連続で制覇しました! ところで試合展開はというと、これが最初

第15週レビュー。いまだ決着が見えないプレーオフ争い(2020/12/23)

シーズンもだいぶ押し迫ってきたので、軽く第15週を振り返りつつプレーオフ争いの状況を見てみましょう。 今週のゲームで最も注目を集めたのは、前回取り上げたセインツVSチーフスの「スーパーボウル前哨戦」でしょう。 これはマジで強いチーム同士が激突したテンションの高いゲームでしたが、結果は32-29と3点差でチーフスが勝利。 ところでこの試合、セインツは、第10週の49ers戦で負傷退場して以来4試合を欠場していたエースQBドリュー・ブリーズが復帰しました。 しかし後で知った

スーパーボウル前哨戦(2020/12/21)

「本気で強いチーム同士がマジ激突したら重苦しいほど緊張感のあるゲームになる」 それがNFL第15週のセインツVSチーフスのゲームを観た率直な感想でした。 このカードは、実は開幕前から「今シーズンのスーパーボウルの対戦カード」だと多くの関係者が予想していました。 つまりNFC最強チームがニューオーリンズ・セインツ、AFC最強チームがカンザスシティ・チーフスと予想されていたわけです。 シーズンはすでに第15週に入り、この試合を除けばプレーオフまであと残り2試合というところまで

新しいカリスマQBの誕生(2020/12/19)

NFL第15週のサーズデイナイト、レイダースVSチャージャーズ戦を観ました。 AFC西部地区のライバル対決ですが、今の両チームの置かれている状況からすると、プレーオフ進出にやや可能性を残しているレイダースに対し、すでに可能性の無いチャージャーズということで格差が感じられるカードではあります。 ですがそこはやはりレイダース。 良くも悪くも予測不能なチームですので、これまでの成績がそのまま反映されたゲームとはなりませんでした。 スコア展開でいうと24-24でオーバータイムに

クォーターバックの存在感!(2020/12/17)

NFL第14週のマンデーナイト・ゲーム、AFC北部地区のライバル対決でもあるブラウンズVSレイブンズの試合を観ましたが、いや~凄かったですね! アメリカン・フットボールにおけるクォーターバックの「存在の大きさ~影響力の凄さ」というものをまざまざと感じた試合でした。 ブラウンズVSレイブンズ。 この両チームのクォーターバックはといえば、共にプロ3年目のベイカー・メイフィールド(ブラウンズ)とラマー・ジャクソン(レイブンズ)。 いずれも現在NFLを代表する若きスーパースターです

AFCプレーオフ進出濃厚チーム同士の激突は…(2020/12/15)

NFL第14週のゲームのうち、ビルズVSスティーラーズとドルフィンズVSチーフスの2試合を続けて観ました。 ちなみに、ビルズはAFC東部地区で、スティーラーズはAFC北部地区で、そしてチーフスはAFC西部地区で首位を走っていて、ドルフィンズもAFC東部地区の2位でワイルドカード圏内にいるという、2試合とも、いわばAFCのプレーオフ進出濃厚なチーム同士が対決するカードでした。 まずはビルズVSスティーラーズ。 先週のワシントンとの試合で、それまで無敗で突っ走っていたスティー

ついに快進撃止まる…(2020/12/8)

NFL第13週、もう少し詳しい全体のレポートはあらためて書きたいと思いますけど、ともあれ大ニュースとしてお伝えしたいのは、今シーズンここまで11戦無敗で突っ走っていたピッツバーグ・スティーラーズの歴史的快進撃がついに止まったということ!! しかも相手はここまで4勝7敗と不調にあえぐワシントン。 スティーラーズにとってはホームで引き分けでもプレーオフ進出が決まるという、ある意味お気楽なゲームだったでしょうが、まさかの結果でしたね。 実況アナウンサーもゲーム終了後に「ワシント

大丈夫なのかスティーラーズ?(2020/12/3)

NFL第12週のゲームのうち唯一開催が不確定で、結局、3度の延期を経て今日ようやく開催されたレイブンズVSスティーラーズの試合を観ました。 結果からいうとスティーラーズが勝利し、脅威の開幕11連勝を飾りましたが、しかし内容はというと、かなり危ないものでしたね。 レイブンズはチームの大黒柱であるのはもちろん、今やチーフスのパトリック・マホームズと並びNFLを代表するスーパースターともなったエースQBのラマー・ジャクソンをコロナ陽性反応で欠き、しかも並みはずれた突進力を持つR

第12週レビュー。いろいろな「まさか」(2020/12/1)

さてさてNFLも第12週を迎えましたが、ここに来て、あれこれ「まさか?」の事態が起こっていますね。 コロナの影響で試合が開催できず日程が再三延期になっているスティーラーズVSレイブンズもそうですけど、悲惨だったのはデンバー・ブロンコス。 陽性反応のため3人の登録QBの全てを失い、急遽練習生WRのケンダル・ヒルトンをQBにしてエースQBドリュー・ブリーズ負傷欠場の強豪セインツに挑んだものの、ブリーズの代役テイサム・ヒルにいいようにやられ3-31で玉砕するという、まさに「マイ

深夜に熱狂。またしても奴らが?!(2020/11/24)

深夜にNFL第11週、レイダースVSチーフスというAFC西部地区のライバル対決を観てましたが、すごい戦いでした!! とにかくレイダースの出来が素晴らしかったですね。 ディフェンスでは常に強烈なパスラッシュを見せてくれました。 チーフスはオフェンス・ラインのパス・プロテクションが甘く、QBマホームズが常に相手から逃げながらプレーしなきゃいけない始末。 たぶん今日はマホームズらしい「鮮やかなロングパスからのタッチダウン」なんて1本も無かったと思います。 さらにレイダースはオ

第9週レビュー。「大御所対決」など(2020/11/10)

ではまだマンデーナイトのペイトリオッツVSジェッツを残しているとはいえ、注目のゲームは終了しているNFL第9週をザっと見た感じでのNFL通信です。 今週も、なかなか興味深い対戦がありましたね。 まずレジェンドQB対決ともなった、バッカニアーズVSセインツの同地区対決。 21年目トム・ブレイディと20年目ドリュー・ブリーズ。 どちらも引退したら即殿堂入りが約束されている「大御所同士」ですけど、今回の対決はブリーズの圧勝でした。 シーズン前に今年限りの引退を噂されたとはいえ

第8週レビュー。熱き矛盾対決など。(2020/11/4)

ちょっと短縮版のNFL通信。 NFL第8週はひいきの3チーム、チーフス、スティーラーズ、レイダースが、どれもらしさを発揮して勝利したので個人的には大満足でしたが、特にスティーラーズ!! レイブンズとの同地区対決は本当に熱かったですね~! 6戦全勝のスティーラーズ対5勝1敗のレイブンズ(その1敗はチーフス戦)。 AFC北部地区の覇権を争う両チームの直接対決。 開始前から全米大注目の一戦でしたが、始まってみると期待以上に意地と意地がぶつかり合うヒリヒリするようなシーソーゲーム