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クォーターバックの存在感!(2020/12/17)

NFL第14週のマンデーナイト・ゲーム、AFC北部地区のライバル対決でもあるブラウンズVSレイブンズの試合を観ましたが、いや~凄かったですね!
アメリカン・フットボールにおけるクォーターバックの「存在の大きさ~影響力の凄さ」というものをまざまざと感じた試合でした。

ブラウンズVSレイブンズ。
この両チームのクォーターバックはといえば、共にプロ3年目のベイカー・メイフィールド(ブラウンズ)とラマー・ジャクソン(レイブンズ)。
いずれも現在NFLを代表する若きスーパースターです。

ちなみに、このプロ3年目~4年目世代には傑出した才能を持ち各チームでエースとして君臨しているQBが多くて、チーフスのパトリック・マホームズを筆頭に、テキサンズのデショーン・ワトソン、ビルズのジョシュ・アレン。
さらにこのベイカー・メイフィールドとラマー・ジャクソン。

まあ日本風に言えば「マホームズ世代」って感じですね。

そのマホームズ世代が激突したこの試合ですが、両QBが譲らぬ大活躍を見せ、本当に最後の最後までどちらが勝つかわからないという大接戦となりました。

そしてメイフィールドとラマー・ジャクソンのプレースタイルが対照的なのも面白かったですね。

どちらかというと昔気質のストロング・アーム型のQBで、どんなにレシーバーがマークされていても「見てろ、俺の力でパスを通してやる!」的な男気溢れるパワー・パッサーであるメイフィールドと、モダンQBの象徴たる「矢のようなパスと電光のような走り」を兼ね備えていて「パスコースが無きゃ走ってゲインするから問題なし」的な超アスリート型のラマー・ジャクソン。

そのためチームのプレースタイルもまた対照的。

オーソドックスにランとパスをバランスよく使いつつ攻めるブラウンズと、他の10人がQBのひらめきを生かすために犠牲になるのも厭わない即興的なプレーを次々と繰り出すレイブンズ。それが第1クオーターから見事に表現され、点を取り合います。

この試合のブラウンズはオーソドックスとはいえ、レイブンズ対策なのかフリーフリッカーのようなスペシャル・プレーも随所に織り交ぜ、また4THダウン・ギャンブルも積極的に行うなど、かなり攻撃的。
対するレイブンズはというと、これはもうラマー・ジャクソン劇場。
とにかく投げて走って、自らタッチダウン!
「止めようがない」って感じでしたね。

どちらのチームもディフェンスは決して悪くはないのですけど、とにかく攻めが面白く、これはぜひアメリカン・フットボール初心者に見てほしいゲームでした。

さて、ゲームは中盤からレイブンズがペースを握り、第3クオーター終盤には34-20とリードを広げます。
ところがここでアクシデント!
足を痙攣させたラマー・ジャクソン。
治療のため控えQBのトレース・マクソーリーが交代で入るとレイブンズの攻撃は嘘のように大停滞。

そこで一気に流れはブラウンズ。

第4クオーター、メイフィールドがビシビシとパスを通しまくり、2ポイント・コンバージョンも決め、しまいには自らエンドゾーンに走り込み、あっという間の逆転劇で35-34。
もちろんブラウンズのホームであるファーストエナジー・スタジアムは完全にお祭り騒ぎ!

「このままブラウンズが押し切るな」誰もがそう思った時、あのラマー・ジャクソンが颯爽とフィールドに舞い戻って来ました!!

「大丈夫?」
そんな心配は無用でした。

交代で入った直後、ラマー・ジャクソンが、いきなり44ヤードのタッチダウン・パスを通してレイブンズが鮮やかな再逆転!!
大渋滞していた攻撃が嘘のようで、これぞまさにスーパースターの輝き!!
マクソーリーとの役者の違いをまざまざと見せつけてくれました。
勢いに乗るレイブンズはそのまま2ポイント・コンバージョンも決め42-35。

この時点で試合は残り2分を切っており、勝負あったかに思われました。
ところがブラウンズとメイフィールドはまだ諦めていませんでした。

ここから怒涛の大反撃!
まさに強引ともいえるロングパスを強気に連発し攻めに攻めます。
そしてWRカリーム・ハントのスーパープレーもあり、わずか40秒あまりでタッチダウンを奪い返して42-42の同点とします。

再び湧き上がるスタジアム。

しかしレイブンズにはこの男、ラマー・ジャクソンがいました。
残り1分の時間をしっかり使ってボールを敵陣まで運ぶと、試合終了まで5秒というシチュエーションでFGを決めたレイブンズ。
土壇場でブラウンズを突き放し、ようやく勝負あり。

ラストプレーでブラウンズが最後の抵抗を見せ、自陣のエンドゾーンまで追い詰められてセーフティを取られてしまったため、結局47-42でレイブンズが勝利したというゲームでした。

しかしラマー・ジャクソン再登場でのいきなりのビッグプレーには痺れましたね~。
まさにドラマを観るようでした。

レイブンズがプレーオフに出られるかどうか今のところ微妙なところですが、ぜひともラマー・ジャクソンの活躍をプレーオフでも見たいので残り3試合、頑張ってほしいものです!

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