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智者の慮は必ず利害に雑(まじ)う (孫子の兵法 九変篇)

(意味)

智者は必ず利益と損失の両面から物事を考える。

ものごとの利と害の両側面

 世のあらゆる事象には、利(得られるもの)があれば同じく害(失うもの)が共存する。この考え方は陰陽思想として古来より東洋思想で取り入れられています。孔子も後に取り入れたと言われています。

 今回の言葉も、物事をイチ側面でとらえずに、裏を返して起こりうることも考慮せよ、ということです。事業トップが、業績のいい商品をイケイケドンドンで突き進み、他を切り落として集中し邁進する、これは危険なことです。

 イチオシ商品にも陰の部分が必ずあります。これを軽視することは、後々命取りになる可能性がある、したがって物事には必ず利害両側面で考えるべき、ということになります。

 直接的な利害だけではなく、メンタル面でも同じことが言えます。例えば、仕事がうまくいかずにイライラする、営業成績が思わしくないとき、上司に注意されたとき、、、

 上げればキリがありませんが、このようなとき、人はネガティブな気分になります。

陰陽のエネルギー

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太極図

陽極めれば陰となす
陰極めれば陽となす

 人はいつまでも陰でいることも陽でいることもなく、これを周回しています。上述のような陰に入り込んでしまったとき、内面で自分を磨き、極めることで、次の陽に入ったときには一つ上のステップに成長を遂げることができる、という考え方になります。

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