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組織変革のファシリテーション

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記事一覧

組織変革のファシリテーション 第14回 組織変革の現場からの教訓と発想

OpEx Office社(オペレーショナルエクセレンスの導入・支援)の事例から
①本当の課題を見つけるには
◆最初の問題文:離職率が高い(ネガティブ)
Flip #1 :マザーテレサ「私は、戦争反対の行進には参加しない(ネガティブフレーム)」「平和を訴える活動には参加する(ポジティブフレーム)」
◆書き換えた問題文1:定着率が低い(ポジティブ)
Flip #2 :ガンディー「何故、3等車に乗るのか?」

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組織変革のファシリテーション 第13回 ワクワクする組織づくり

TEAL組織として紹介された「OZVISION」の事例
①ワクワクする組織作りとは何か?
◆OZVISIONの理念:人の幸せに貢献し、自己実現する集団である
⇒創業社長(鈴木氏)は、理念の追求を優先する方針を打ち出している(その結果、例え事業が潰れてもやむを得ないというぐらいの覚悟とのこと)。
◆TEAL組織(進化型組織):
1.存在目的:Evolutionally Purposes(変化していく

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組織変革のファシリテーション 第12回

リーダーシップ
①リーダーシップとは何か?
マネジメントとリーダーシップは違う。マネジメントの目的は秩序の維持、短期的成果。対してリーダーシップは変革の推進、長期的変革を担う。
車のほとんど通らない一方通行の道。歩行者信号は赤信号。ここできちんと信号を守って止まりましょうというのがマネジメント。車が来ていないから赤信号でもわたるぞ!と決断し、渡るのがリーダーシップ。日本にはマネージャーは多いがリー

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組織変革のファシリテーション 第11回

組織開発とコンフリクト
①コンフリクトを活かす
組織開発の2つのアプローチ:Pパス(業績:Performanceをまずは上げることでモチベーションを高めていくアプローチ)とMパス(動機づけ:Motivationを上げることで業績をあげていくアプローチ)。どちらの道で組織開発を行うか。

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組織変革のファシリテーション 第10回

組織開発(OD)その意義と手法
成功する組織には「賢明さ」と「健全さ」の両方が必要。組織「改革」と組織「開発」は異なる。組織「開発」は、例えるなら日頃の運動習慣、漢方薬による体質改善の様なもの。社内の一人一人が主人公。「変える」のではなく、「変わる」のを支援する。組織構造の改変や制度、手続きの変革、事業戦略立案などが主たる活動にはならない(これは「賢明さ」についての取り組み)。

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組織変革のファシリテーション 第8回

変革の阻害要因と定石
組織変革を阻む3つの要因:
①Technical Problem(知の問題): 技術的に解決可能な問題(例:合併すれば国際競争力が増す)
②Psychological Challenge(心の問題): 価値観や考え方を変えないと解決しない課題(より難しいケースが多い)(例:あの会社に買収されることはプライドが許さない)
③Behavioral Challenge(行動の問題)

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組織変革のファシリテーション 第7回

変革プロジェクトを全社展開する(株式会社セディナの事例)
プロジェクト概要:
目的:全国にあるコールセンターの業績改善(対象者は3,000名)。
課題:接客重視からデータによる分析重視へ移行。個人の能力に頼った運営からの変革。上位下達の対応から全員参画へ。業績改善につながる対応の分析と対応。
成果:プロジェクト開始より毎年10%収益改善。うやむやが減り、業務の見える化が進んだ。問題解決へのアプロー

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組織変革のファシリテーション 第6回

組織を変えるということ
Hawthorne Effectの教訓:1924年から1932年までChicago郊外にあるWestern Electric のHawthorne Worksにおいて行われた、作業効率に関するField Study。心理学者・精神科医などによって、物理的な作業条件と従業員の作業能率の関係を調査。物理的な作業環境は、 作業効率との間に明確な相関性がなかった。
• 作業効率と最

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組織変革のファシリテーション 第5回

ファシリテーションのスキル:意識を変える
リフレーミング(Re-frame):
物事を見るフレーム(枠)を変える。同じレンガを積む作業に対しても、物事を見るフレームが変われば、「レンガ積み<レンガの壁<大聖堂」と表現の仕方が変わる。物理的なフレーム(対象物との距離:1m、10m、100mなど)や時間的なフレーム(評価時期:1日、1か月、1年など)を変更するだけで、モノの見え方が変わる。
リフレーミ

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組織変革のファシリテーション 第9回

【第9回】自らの組織課題に取り組む
課題:以下の内容を盛り込んだPPT資料を5 page以内で作成し、10分以内のプレゼンテーション動画を作成する。
1.問題の定義(テーマを課題に落とし込む)
2.Force Field Analysis
3.ファシリテーターが直面する問題場面と解決策
4.やってみて「良かったこと」「困ったこと」を箇条書きする
5.プロジェクトから学んだこと、今後どう取り組むか

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組織変革のファシリテーション 第4回

【第4回】ファシリテーションのスキル (3) 共感を得て動機づけを促す
①Leader's Integration:上司、部下の関係性を一気に縮めるワークショップ。3~4時間(+飲み会)をかけて行う。ファシリテーターは、批判的な意見ばかりの場合は良い意見を出すことを促してバランスを取ったりすることも考える。良い意見も悪い意見も自分の行動の鏡。定期的に実施すれば定期的に鏡を見る機会に。リーダーにとっ

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組織変革のファシリテーション 第3回

【第3回】ファシリテーションのスキル (2)ビジョンをつくろう! 
➀ビジョンとは何か?
単純に和訳をすると一つ目に出てくるのは「視覚、視力」。人によって遠くまで見通せる人もいれば(マサイ族の視力は8.0とか10.0と言われる)、近くしか見えない人もいる。ビジョンは「先にある素晴らしい姿」を見通す力とも言える。ミッション、ビジョン、バリューのセットで考えると下記の様になり、それぞれWhy、What

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組織変革のファシリテーション 第1回

【第1回】ファシリテーションという発想 
➀ファシリテーションとは?
語源:facilitate = facil(なす、作る)+ate(動詞形)➡容易にする、為しやすくする
定義:中立的な立場で、 チームのプロセスを管理し、 チームワークを引き出し、 そのチームの成果が最大となるように支援する

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組織変革のファシリテーション 第2回

【第2回】ファシリテーションのスキル (1)仕事を減らそう!
➀安心して話し合える場を作る
安心して話し合える「場」を作るためには、気持ちの準備(安心して意見が言える雰囲気作り)と、体の準備(口を動かす、体を動かす)が必要。
<場を作る技の例>
- アイスブレーク: ウソつき自己紹介
 • 人生を振り返って印象に残るエピソードを4つ選ぶ
 • その内の一つをウソに作り替える
 • 四つのエピソード

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