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元現地採用のぼくが「洗濯」で世界に挑戦する理由

今年の6月に株式会社Haundryを設立をしました。

ちょうど節目なので前々からやろうと思いつつも、中々手がでていなかったnoteを始めることにしました。

自分のことを知らない方も目にするかもしれないので、少しだけ自己紹介。


給与12万から始まった僕の海外キャリア

1989年生まれ。新卒でITベンチャーに入社。社会人2年目にフィリピンへ渡航し、人材会社であるネオキャリアのフィリピン法人立ち上げに関わりました。

給与こそ12万という ” The 現地採用 ” みたいな待遇でしたが、本気でやりたいといえば何でもやらせてくれるそんな社風の会社でした。若い時期に多くの上流の仕事を経験させてくれた会社と上司には今でも感謝をしています。
※現在は現地採用の待遇もかなり改善されています

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個人的に現地採用は、裁量の大きい仕事に挑戦できたり、英語での実務経験が積めたりと若い人にはとてもいい選択肢だと考えているのですが、世間一般(主に社外の駐在の方)から理由なく下に見られることも多々ありました。

ただ、間違いなくこの期間に自分の仕事に対する姿勢であったり、キャリア観が定まっていった。

3年後、なぜかフィリピンのギャング団とトラブルになり、全国ニュースで記者会見をする羽目に。避難のため国内の本社に異動になってからは新規事業の立ち上げを担当していました。

任された事業がそこそこ上手くいったこともあって、途中、バンコクへの駐在という元現地採用からみたら夢のような機会もいただきました。

しかし、日に日に「自分のちからで世界に挑戦したい」という気持ちが強くなり、大好きだった会社を辞める決断をしました。

現地採用時代に感じた違和感から、漠然と現地採用から駐在以上の成功モデルを作ってみたいという思いもありました。

帰国してからはテクノロジーの必要性を感じ、起業家・エンジニア養成スクール「ジーズアカデミー」にてプログラミングを学び、そこで出会った仲間と共に起業をしました。


なにをやるのか

わたし達は東南アジアのランドリー業界のDXに挑戦しています。その第一歩としてフィリピン市場向けに、スマホひとつで洗濯デリバリーの注文から決済までが出来るアプリ「Haundry」を開発しています。

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なぜやるのか

兄弟姉妹が多く、親戚が集まって住むことが一般的なフィリピンでは、世帯あたりの家事の負担が大きい。土地柄、突発的な雨も多く、排気ガスによる空気汚染が問題となっている現地では洗濯物をランドリーショップに出す文化が根づいています。

しかし、一般的なランドリーショップの営業時間は朝8時から夜6時まで。仕事をしていると中々行きづらい時間帯です。更に東南アジアは急激な経済成長により交通渋滞が激しく、公共交通機関も日本ほど整っていません。多くの人が自家用車やバイクタクシーで洗濯物を出しに来ていました。

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通常、一人暮らし用のアパートにはベランダがなく、洗濯機を設置するには簡易的な工事も必要でした。

当時、ぼく自身も家に洗濯機はなく、洗濯物をタクシーで毎回出しにいっていたのですが、「洗濯」という日常のタスクに時間もコストもかかっていることがおおきなストレスでした。洗濯の質もまばらで、だした洗濯ものが生乾きだったり、大事な洋服が紛失したりということが日常茶飯事でした。こういった自身の体験から「もっと手軽に、高品質なランドリーサービスを提供できないか」そう考え、本アプリの開発に至りました。


どうやるのか

一言でいえば洗濯版のUber eatsです。アプリを開くと独自の基準をクリアした近くランドリーショップが表示され、日時を指定するとバイク便が洗濯物を取りに来てくれます。回収された洗濯物は指定のショップに配送され、洗濯&乾燥された後、再び自宅へと届けられます。

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現在は都度のオーダーになりますが、「毎週火、金の20時に洗濯物を依頼する」というようなサブスクリプションにも対応予定です。これによりユーザーは割安にサービスを利用でき、安定的な売上が見込めるショップは設備投資やサービス品質向上に目を向けることが出来るようになります。

開発に関しては完全に素人だったので、GITAIやKAMINASHIといった数々のスタートアップを輩出する起業家・エンジニア養成学校「ジーズアカデミー」でゼロからプログラミングを学びました。※ここのでのエピソードは書ききれないので、また改めて

そこで出会った素晴らしい仲間と共に、Haundryのプロトタイプを制作。スクール主催のデモデーにも出場させていただきました。

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結果はエントリー総数52組の中からトップの評価を得て優勝。錚々たるスタートアップが輩出される中でも歴代3位という高い評価を得ることができました。

現在アプリでは事前登録を開始。来年1月にはフィリピンのセブ島にて、既存のランドリーショップの夜間時間帯を間借りし、自分たちの手でサービス提供を行っていく予定です。


さいごに

最初は「東南アジアでの洗濯が面倒くさい」という自分の怠慢からうまれたサービスですが、すすめていくうちに途上国の手洗い洗濯が女性の社会進出を阻んでいたり、マラリアやデング熱といった伝染症の原因のひとつになっていることを知りました。

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手始めは自分が課題をもっとも身近に感じたフィリピンから、洗濯の宅配を。将来的には「蚊除け効果のある洗剤」の開発や「スマートロッカー」を利用した安価な洗濯代行を提供していきたいと考えています。1月には課題解決の一歩目となる自店舗をフィリピンに開くためのクラウドファンディングも実施予定です。

現在、我々には人材も資金もナレッジも足りておりません。わたし達はいちサービスではなく、社会課題を解決するひとつの産業を作りあげたい。

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わたし達は「洗濯で世界の社会課題を解決する」Haundryです。

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