見出し画像

【風呂酒日和49-1】 湊湯(みなとゆ)

【風呂酒日和(フロサケびより)】
どこかで銭湯を見つけると、つい寄り道したくなる。
銭湯から出ると、つい一杯飲みたくなる。
そんな私がふらりと立ち寄った、心と体とお腹を満たす、銭湯と居酒屋をまとめたマガジン。


八丁堀。
初めて降りたかもしれない。
八丁堀って全然詳しくないけど何かしらの7人がいるとこだよね、確か。

どんな街なんだろうとてくてくと歩き出す。
おや。なんだか、あまり店っぽいところがないかもしれない。
大きな通りに大きなビル。
私の大好物の赤提灯が並ぶような景色はあまり見えない。反対口が栄えているパターンだろうか。

うーん、これは銭湯上がりの一杯のお店を探すのが難航しそうだななんて考えながら歩いているといきなり湊湯が現れた。

おぉ。
なんだか銭湯らしからぬ建て構え。
黒のぬーんとそびえ立つ壁のような一枚扉。ここが入口のようだ。中は一切見えない。
なんか高級クラブとかの入口みたいだな...。
なんて行ったこともないようなそれを勝手に想像する。
自動ドアのボタンを押すと黒い壁はぬぬーんとなめらかに横に動いた。

すぐ目に入ってきたのは奥にある男湯女湯の長めののれん。
のれんも近代的でモダンなデザインだ。

靴を脱いでもうひとつ奥のガラスの自動ドアを開ける。
左側が受付。奥さんに入浴料とタオル代を払う。
だんだんとレンタルタオルの銭湯がなくなってきた気がする。まぁご時世的に仕方がないと言えば仕方がないのだが。
手ぶらで銭湯スタイルだと数年後にはかなり割高になっているかもしれない。
レンタルタオルが復活する日は来るのだろうか。


暖簾をくぐって、うわっと驚いた。
入るなり続いていたのは水泡が光っているような不思議な壁。
何かのアトラクションの入口か、水族館のようなイメージ。

脱衣室はこじんまりとしていながらも綺麗で洗練されている。リノベされてるか、新しい銭湯なのだろうか。
どこか久松湯っぽい雰囲気を感じる。
ささっと身支度をして浴室へ。

ここから先は

2,005字

サポート、嬉しいです。小躍りして喜びます^^ いただいたサポートで銭湯と周辺にある居酒屋さんに行って、素敵なお店を紹介する記事を書きます。♨🍺♨