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【風呂酒日和13-2】 いざかや げんさん


※この記事は緊急事態宣言前に訪れた時のものです。

【風呂酒日和(フロサケびより)とは】
どこかで銭湯を見つけると、つい寄り道したくなる。
銭湯から出ると、つい一杯飲みたくなる。
そんな私がふらりと立ち寄った、心と体とお腹を満たす、銭湯と居酒屋をまとめたマガジン。


いつもよりもたっぷりとお湯に浸かって、ぽかぽかした体で稲荷湯を出た私。

今日は既に稲荷湯に行く道すがらで、ふと見えた小さな居酒屋に目をつけていた。
駅から来た道を戻り、稲荷湯の道よりももっと細い小道を曲がるとポツポツと灯っている提灯。横の看板には「げんさん」と書いてある。


扉は閉まっていて、中の大きさもよくわからなかったが、曲がり角に置いてあった看板から焼き鳥の店だということがわかる。
カラカラカラ...とゆっくり開けた扉の向こうはかなり小さなお店だった。

カウンターには四角い腰掛けが4〜5個。
突き当りには2人でちょうどよいくらいの小さな座敷。
先客がカウンターに1人と、座敷には小さな...犬?

詳しくないのでよくわからないが、ポメラニアン?チワワだろうか。
目がくりくりしていてふわふわの小さな先客。多分、ポメラニアン。
そしてポメラニアンとは相反するどっしりとしたやや強面のおじさんが「いらっしゃい。」と犬の隣でいう。
この人が「げんさん」だろうか。


人の家に勝手に入ってきてしまったような気持ちになりながらも、「ごめんね、犬、平気?どうぞどうぞ、ここ座って。」と促されるままにカウンターに座る。

ちょっと、攻めすぎたかもしれない...。
距離感の近そうなお店の雰囲気に少したじろぎながらも、やっぱりやめますとは言えず、大人しく腰掛ける。

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