夜光おみくじ　#毎週ショートショートnote

「えーと...やった俺大吉！」

「私は...え、何も書いてない。何これ、ハズレ？」

不満げな私に彼が言う。

「これきっとあれだよ、夜光おみくじ！すげーレアなやつ！」

「何それ知らない...当たり的な？」

「滅多に出ないし光る色も違うらしいよ。よかったな、夜になったら読めるよきっと」

「え〜やった〜楽しみ〜」

私たちはるんるんで家に帰り、夜を待つことにした。

「ねぇ見て。ほんとに光ってる！」

「おぉ〜！で？なんて書いてある？」

「えーと...もう！眩しすぎてぜんっぜん読めない！」

「あはは！すごいなぁこれ」

「でも青ってどうなの？綺麗だけど、なんか赤とかの方が大当たりっぽくない...？」

つい不満を言ってしまう私に彼が微笑みながら言った。

「まぁまぁ、綺麗なんだからいいじゃん。今年はきっといい年になるよ」

「そっか、そうだよね」

いつも私を幸せな方向に導いてくれる彼と一緒にいられるだけで、きっと今年も大当たりの大吉だ。

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