薬中の二日酔いに染みるスープ

薬中のレシピ｜日野笙 / Sou Hino｜note

またやってしまった。
二日酔いである。

何でこうなるまで人は酒を飲んでしまうのだろうか。
数え切れないほど後悔し、もう二度と酒は飲むまいとか、何杯飲んだらもうやめようとか、何杯以上飲んだ日はせめてたくさん水を飲んだりその日のうちにウコンやらヘパリーゼやら明日の自分のためになりそうなものを摂取しようなんて失敗する度に思っている割に、それが守られることはあまりない。
アホである。アホというかだたの酔っ払い。

そんなにお酒が好きなのかと言われたら、実際のところ細かい味までよくわかっていないくせに、お酒と飲むということと、その場からいつも私は何かを得て人生が豊かになっていると、これだけ後悔を重ねてもまだ信じて疑っていない。
その分失っている時間やお金や記憶があるだろうことも薄々感じながら。

そんなアル中かつ薬中という字面だけ読むとかなりヤバめの人である私は、二日酔いの体をひきずりキッチンに立つ。

薬中には薬中の「くたばっている日のごはん」があるのだ。