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【ブルーロック×人的資本経営 第四章】他人に期待しても誰も幸せにならない。「未来を変える」ことに期待せよ。これは結婚生活にも生きる。
個人の圧倒的な個性やエゴをテーマとし、「史上最もイカれたサッカー漫画」との異名も持つ「ブルーロック」(週刊少年マガジンにて連載中)。
このブルーロックから人的資本経営のエッセンスを学ぶnoteの第四弾です。
前回までは"FLOW"をテーマに、どう自分のモチベーションとパフォーマンスを高め、そしてそれを組織全体に広げていけるか、という話をしました。
今回は、「夢を実現するチームにおける、仲間との接し方」を「期待」という言葉をテーマに綴っていきたいと思います。
「氷織羊」が悩んだ「期待」の正体
氷織のバックグラウンド
今回のnoteの主役である氷織羊は、柔道全日本銀メダリストの銀次と走り高跳び日本2位の準子を親に持ち、幼いころから愛情をかけて育てられてきました。
だがある時、両親が互いを怒鳴りあった末、「羊が世界一にならなかったら離婚だ!」と言い放つ所を目撃してしまいます。
実はこの二人、「羊を自らの果たせなかったトップアスリートにする」願いに固執している毒親と化していました。先に述べた愛情・期待も、「氷織個人」に向けられたものではなく、氷織の「才能」にしか向けられていなかったことに、幼心ながら気づいてしまいます。
そんな環境から逃げるべく、ブルーロックという場に出来る限り残ろうとしていました。
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「他人からの期待」では足りず、その先に見つけたものは・・
そういった背景の中、最初は「逃げ」の想いでブルーロックに入り、サッカーを続けていった氷織ですが、主人公である潔世一とプレーする中で、徐々に見える自らの「エゴ」を見つけていきます。
そして、「潔世一の覚醒の鍵は自分だけが持ってる」と確信し、「その鍵を自身が開け、自分が潔世一を世界一にする」と言う、『演出家』としてのエゴを言語化します。
しかし、そのエゴをエネルギーに放った渾身のシュートはゴールに至らず、絶望する氷織に対して、潔世一が放った言葉は「One More!!(もう一回!)」。
「期待を裏切った」と思った自分に対し、依然向けられる「期待」。その時、潔世一の期待は「自分」に向けられているのではなく、「ゴール」という"変えられる未来"に対して向けられていることに気が付きました。
そして、「その未来を実現するには自分が必要だろ!!」というエゴイズムを発動させ、最後潔と共に、素晴らしいゴールを決めます。
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「人」に期待値を設定するのは、ただの自分勝手であり、時間の無駄
よく「Aくんは全然成長してくれないんだよなー」といった、他人、特に年下や部下に関する愚痴やコメントを聞くことがあるのではないでしょうか。
確かに、自分が何かしらの結果責任を負っていて、その結果に向かって働く仲間の部下の成長が乏しければ、「うーん」と思ってしまう気持ちは分かります。
ですが、「その人がどのくらい、どのように成長するか」なんて、周囲の人間には完全にアンコントローラブルです。
勿論、成長を「促す」行為は素晴らしいです。ですが、それをやろうがやるまいが、その人が成長するかどうかは、やっぱり本人次第なのです(運もあります)。
定期的に見かける「俺はこいつを成長させてやらなきゃいけなんだ!」という上司は、大体"毒上司"で、本人の人生のプラスになっていないことの方が多いです。
「期待しない」と「興味を持たない」は全く別。寧ろ「興味」は持とう。
「人に期待しない」というと、なんだかとても冷たい人間のように聞こえます。ですが、全くそれとは違います。寧ろ、その人のことを真に考えているからこそ、「敢えて期待しない」のです。
上記の「上司・部下」の例を持ってくると、貴方が上司なら、積極的に部下への「興味」は持ちましょう。特にその人の"Will"、つまり「やりたいこと」「なりたい自分」「作りたい環境」といった、その人の意志を理解する。
そうすると、その"will"を実現するのに必要な要素が必ず見えてきます。それを是非渡してあげましょう。チャンスを与える、本を渡す、人を紹介する・・・・なんでもいいです。
大事なのは、「渡したからといって、期待しない」こと。
人の成長というのは、極めて偶発的であり、また非連続的です。いつ変化が起こるかなんて、誰にも分かりません。
目指すべきは「目標を達成する」ことのみ。ここに全員のエネルギーを向ける。
ただ、成長を促すのも良いですが、リーダーがやるべきことは何か。「明確な目標を立て、そこに全員のエネルギーを集中する」ことです。
例えば、サッカー選手がExcelでマクロを組めるようになったところで、目の前の勝利やゴールには、何の意味もありません(セカンドキャリアにはあるかもですが)。
リーダーは「そのチーム・組織は何を使命として、何を成し遂げるのか」を強烈に言語化し、その達成を全ての優先事項の最上位に置く必要があります。
そして、その「使命・目標」が「その人の人生そのもの」である場合こそが、「起業」なのだと思います(以下noteで紹介する「リード・ザ・セルフ」です)。
この使命・目標に対して「俺も関わりたい!」「そのためには圧倒的な成長が必要だ!」といったエネルギーを生み、これが「意味のある、爆発的成長」に繋がっていくのです。以下の2ページがまさにそれを端的に表しています。
なお、やはり人は嫌われるのを怖がるので、この優先順位を下げ、「仲が良い組織」とか「皆が成長する組織」といったBeing的な要素に力を割いてしまう人がいますが、そういった組織は必ず壊滅します。
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結婚も全く同じ。相手に期待するのではなく、共に「幸せ」というゴールを見据える。
「恋人」と「パートナー」の違いを言語化出来ていないと危ない
私はバツイチで、今二回目の結婚生活をしていますが、この「血のつながりのない婚姻関係」というのは、本当に不思議なものですよね。
不思議で捉えどころがないものだからこそ、数千年間人を悩ませ続けてきているのだと思いますが。
この年になり、またバツイチを公言しているからか(笑)、離婚相談などをいただくことも増えてきています笑
私の見聞きしてきた、少ないn数の中ではありますが、上手く行っていない夫婦は大抵、「恋人とパートナーの違いを言語化」出来ていません。
私が結婚のことを考える時、必ず思い出す「バーテンダー」という漫画の4ページがあるので、以下に掲載します。
![](https://assets.st-note.com/img/1721979267730-edBgrxB9Qk.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1721979276503-v1VUibWmtC.png?width=1200)
「恋人」とは、「愛している/愛していない」という要素が100%であり、"正対"する相手です。
それに対し、「パートナー」とは、共に未来を見つめ、共に幸福になる未来を目指す「同志」のような存在だと思っています。
勿論、時には互いに"正対"するのも素晴らしいですが、それが主になってしまうと、どこかで限界が来ると思っています。
パートナーにも期待しない。でも全力で「一喜」する。
つまり、パートナーにも期待してはいけないのです。興味を持つし、愛は向けるけど、「期待」はしない。
一番大事なのは「全力で一喜」すること。期待しなければ、「一憂」は生まれません。
ですが、パートナーが自発的にチャレンジしたり、何か成果を残したり、人としての成長を感じた時には、共に全力で「一喜」すること。
私は妻が、全く柄にもなく「Mrs. Japan挑戦」と言い出したとき、自分でも不思議なくらい素直に応援出来ましたし、都度の結果についても全力で喜びました。
書いていて、私自身も少しこれが弱くなってきていると思ったので、改めて意識したと思いました笑
おわりに
ブルーロックからリーダーシップの話、そして結婚生活へとたった3,000文字に色々と詰め込んでしまいました。
ですが、結局は「2人以上の人間が、みな幸福を感じられる状態でいる」ということへの正解はとても限られていると思っています。
そして、そのエッセンスの一つが、今回ご紹介した内容なのだと私は信じています。
個人的には「全力で一喜する」というフレーズ、気に入りました笑
ではまた、次回お会いしましょう。
細田 薫
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