やまもとひより

美大卒→制作会社の端くれデザイナー 長野県上田市出身99年生まれ。美大でプリントメディ…

やまもとひより

美大卒→制作会社の端くれデザイナー 長野県上田市出身99年生まれ。美大でプリントメディア研究を専攻。エディトリアルデザイン/編集/グラフィック/装丁/タイポグラフィ 個人で作品制作継続中。

マガジン

  • 制作過程

    卒業制作展に向けて制作した書籍【HONYA探訪】が完成するまでの過程です。

  • HONYA探訪

    卒制作品「HONYA探訪」の内容を(公開できる範囲で)更新していきます。

記事一覧

今年の道-書き初め-

明けましておめでとうございます。 また、能登半島地震で被害に遭われた地域の皆様、心よりお見舞い申し上げます。 最近考えていることを、自分の意思表明としてここに書…

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-Profile-

初めまして。このアカウントは2022年に卒業制作展のためにスタートさせたものでしたが、改めて作品制作などについて書き留めていくために再始動いたしました。プロフィール…

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欲しい本のデザイン 【制作過程#03】

前回【余談:ときめく本】で、自身の好きな本、デザインにときめく本についてだいぶ書いたつもりなので、内容は被ってしまうかも知れません。 本屋であったら「買いたい」…

【告知】 優秀作品展 4/4〜5/3 開催

卒業制作展から2ヶ月半が経ち、優秀作品展が開催されます。おかげさまで私の作品も優秀賞に選んでいただき、出展する運びとなりました。 卒業制作展よりも期間が長く、全…

制作過程【余談:ときめく本】

次の記事は、欲しい本のデザイン【制作過程 #03 】を予定してますが、その前に私の好きな本について紹介させてください。というのも、とにかく自分が「ほしい!」という感性…

編集と構成 【制作過程 #02】

収集・分類の繰り返し8月、まだ完成イメージが全く持てずにいましたが、そろそろ構成考えたほうがいいよな、と思いながら参考文献を集めて読むことをしていました。日本の…

制作過程 【余談:映画の話】

研究テーマが固まる前、本屋業界・出版業界の理解を深めるために、ひたすらに情報収集してました。大学の図書館にある参考文献はもちろんですが、映画も見ました。2本だけ…

研究ポイント【制作過程 #01】

着眼点の見つけ方4月下旬から1ヶ月半ほど、本屋の「何に着眼するか」でずっと考えていました。日本の本屋・出版の歴史を知るほど難しくなっていく課題にかなり悩まされまし…

研究テーマのスタート【制作過程 #0】

背景を知り、紐解く私はミステリやホームズ、作字が好きだったので、友人から「そっちを卒制でやるかと思った」と言われることが多々ありました。ですが、4月に卒制のテー…

卒展を終えて一息

1月13〜16日に開催された卒業研究・制作展、ありがとうございました。 1週間前はまだ卒展中で、すでに撤収も終えて3日経ってることに驚きです・・・ 9ヶ月にわたって研究…

【お知らせ】 卒展開催 1/13-16

1月13日より、武蔵野美術大学の卒業・修了制作展が開催されます。 武蔵野美術大学卒業・修了制作展 期間:1月13日(木)〜16日(日) 時間:9:00〜17:00 予約必須 私は9…

不思議な店構えのルーツを探訪する 【HONYA探訪 #0】

あなたは本屋に行ったら、何を買いますか? 「もちろん本です」 「なんとなく見てまわるだけの時もあるかな」 「待ち合わせの時間潰しに…」 本屋を訪れる人の理由はさま…

【紹介】 このnoteについて

はじめまして。やまもとひよりです。 このnoteでは、2022年1月開催の武蔵野美術大学卒業・修了制作展において、私が制作し出展した作品について紹介します。 わたしについ…

今年の道-書き初め-

明けましておめでとうございます。 また、能登半島地震で被害に遭われた地域の皆様、心よりお見舞い申し上げます。 最近考えていることを、自分の意思表明としてここに書き留めておこうと思います。 最近の制作のこと 大学を卒業してから2年が経とうとしています。 現在はデザイナーの端くれとして制作会社で働いている会社員です。その傍らで、年に2冊はzineを創るという目標を持って作品制作をしています。雑貨、喫茶店、本、たべものなど、日常を巡って生活を豊かにするモノとの出会いの備忘録と

-Profile-

初めまして。このアカウントは2022年に卒業制作展のためにスタートさせたものでしたが、改めて作品制作などについて書き留めていくために再始動いたしました。プロフィールと過去の作品を簡単にまとめましたのでご覧ください。 やまもとひより / YAMAMOTO Hiyori 1999年長野県上田市出身。武蔵野美術大学デザイン情報学科にてプリントメディア研究を専攻。卒業後は都内の制作会社にてデザイナーとして勤務。働く傍ら、ZINE制作を行いグループ展などに参加。日常を巡って生活を豊

欲しい本のデザイン 【制作過程#03】

前回【余談:ときめく本】で、自身の好きな本、デザインにときめく本についてだいぶ書いたつもりなので、内容は被ってしまうかも知れません。 本屋であったら「買いたい」と思って欲しいそれが一番の理由でした。私自身が本屋に行くと「これかわい〜〜〜」「欲しい、買いたい!」っていう衝動で買わざる終えない感覚に陥ることが好きで、私の本でも同じような体験をしてもらいたいという目標がありました。 でも「本屋で売っててもおかしくないぐらいのクオリティを目指すなんで理想が高すぎる」とも思っていて

【告知】 優秀作品展 4/4〜5/3 開催

卒業制作展から2ヶ月半が経ち、優秀作品展が開催されます。おかげさまで私の作品も優秀賞に選んでいただき、出展する運びとなりました。 卒業制作展よりも期間が長く、全学科の優秀作品が見られるので、ぜひお越しください。実際に手に取って本を読むことができますが、感染対策をしてご覧ください。 ※なお作品の書籍、及び卓上の物は持ち帰らないでください、書籍は配布物ではありません。 ※写真撮影は可能ですが、それをSNSなどのネット上にあげることは禁止しています。ご注意ください。 新型コロ

制作過程【余談:ときめく本】

次の記事は、欲しい本のデザイン【制作過程 #03】を予定してますが、その前に私の好きな本について紹介させてください。というのも、とにかく自分が「ほしい!」という感性やトキメキ、買いたくなる欲に駆られるような書籍を作れるように目指していました。ここでは、“私のときめく本”について紹介します。 ときめく本の共通点「私が買う本の特徴はこれだ…!」というのがいくつもあります。 ①建築系、さんぽ、街、入門系の書籍 ②エクスナレッジ社、グラフィック社 ③細山田デザイン事務所 ④A5判

編集と構成 【制作過程 #02】

収集・分類の繰り返し8月、まだ完成イメージが全く持てずにいましたが、そろそろ構成考えたほうがいいよな、と思いながら参考文献を集めて読むことをしていました。日本の本屋の歴史は江戸時代から始まりますが、その時代の営業体制について理解することに結構手間取っていました。書籍の構成も当然のように、一章が導入、二章が歴史、三章が営業体制の違い…みたいなよくある流れというか、簡単な順序で考えていました。だけど、心のどこかで「本屋のビジネス本みたいになりそうで嫌だな」と思ってました。 とに

制作過程 【余談:映画の話】

研究テーマが固まる前、本屋業界・出版業界の理解を深めるために、ひたすらに情報収集してました。大学の図書館にある参考文献はもちろんですが、映画も見ました。2本だけど。書店が舞台の映画を見たら、何か発見があるのかな〜と思って見ました。漫画や小説という手段もありましたが、私にとって映画が一番ハードルが低かったです。 1本目:マイ・ブック・ショップ/My Book Shop イギリスの小さな街で、未亡人の女性が書店を開く話。切なくて、暖かくて、世界観がすごく好きです。映画有識者で

研究ポイント【制作過程 #01】

着眼点の見つけ方4月下旬から1ヶ月半ほど、本屋の「何に着眼するか」でずっと考えていました。日本の本屋・出版の歴史を知るほど難しくなっていく課題にかなり悩まされました。この時、自分の体験を思い出し、根本的に気になることが無いか振り返りました。また、たくさんの参考資料を読んで、いろんな時代の本屋の知識を得ながら、個人的に気になった本屋を書き留めていくことにしました。手書きでA5のノートに書き留めていたら、最終的に4冊ほど消費していました。 売ってもおかしくないクオリティ(自分が

研究テーマのスタート【制作過程 #0】

背景を知り、紐解く私はミステリやホームズ、作字が好きだったので、友人から「そっちを卒制でやるかと思った」と言われることが多々ありました。ですが、4月に卒制のテーマを考える上で、割と早い段階で「本屋」を大きなテーマにすることを決定しました。 今までプリントメディアについて編集やデザインを学んできて、自分が何か物事を調べる時に得意かもと思ったのは、一つのテーマと時代の出来事を結びつけて考察することでした。じゃあ歴史は得意だったのかというと、全くで、特に日本史は苦手でした。ただ、

卒展を終えて一息

1月13〜16日に開催された卒業研究・制作展、ありがとうございました。 1週間前はまだ卒展中で、すでに撤収も終えて3日経ってることに驚きです・・・ 9ヶ月にわたって研究・調査・制作を行なっていたが故に、今は喪失感、やり切った感がすごくて疲れが一気にきています。この期間、常に悩み苦労して一喜一憂してました。今は休息しつつ、やるべき作業を少しずつ開始してます(なので展示から5日も過ぎた今書いてます)。 私が制作したのはA5サイズ148ページに及ぶ書籍で、卒展の中では内容を全て

【お知らせ】 卒展開催 1/13-16

1月13日より、武蔵野美術大学の卒業・修了制作展が開催されます。 武蔵野美術大学卒業・修了制作展 期間:1月13日(木)〜16日(日) 時間:9:00〜17:00 予約必須 私は9号館4階409(デザイン情報学科エリア)にて書籍を展示しています。デザイン情報学科エリアです。実際に手に取って本を読むことができますが、感染対策をしてご覧ください。 ※なお作品の書籍、及び卓上の物は持ち帰らないでください、書籍は配布物ではありません。また卒展の作品は売買が禁止されております。展

不思議な店構えのルーツを探訪する 【HONYA探訪 #0】

あなたは本屋に行ったら、何を買いますか? 「もちろん本です」 「なんとなく見てまわるだけの時もあるかな」 「待ち合わせの時間潰しに…」 本屋を訪れる人の理由はさまざま。 ネットでも買えるけど本屋という空間が好きという人や、実物を見て買いたいんだ!という人もいます。そんな本屋には、文房具やカレンダー、CDや服など「本じゃない商品」が置いてあることがあります。むしろ本以外のものを置いていないことのほうが少ないかもしれません。喫茶店やコンビニなど、本屋じゃないけど本が売ってる

【紹介】 このnoteについて

はじめまして。やまもとひよりです。 このnoteでは、2022年1月開催の武蔵野美術大学卒業・修了制作展において、私が制作し出展した作品について紹介します。 わたしについて長野県上田市出身で、大学ではデザイン情報学科でプリントメディア研究を専攻していました。1年生の頃、ウェブサイトやプログラミング、グラフィックデザインなど、いろんな分野に少しずつ触れた結果、自分が向いてるもの・合ってると思ったのはプリントメディアでした。紙面の上で、テキスト、イラスト、図、写真などあらゆる情