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制作過程

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卒業制作展に向けて制作した書籍【HONYA探訪】が完成するまでの過程です。
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欲しい本のデザイン 【制作過程#03】

前回【余談:ときめく本】で、自身の好きな本、デザインにときめく本についてだいぶ書いたつもりなので、内容は被ってしまうかも知れません。 本屋であったら「買いたい」と思って欲しいそれが一番の理由でした。私自身が本屋に行くと「これかわい〜〜〜」「欲しい、買いたい!」っていう衝動で買わざる終えない感覚に陥ることが好きで、私の本でも同じような体験をしてもらいたいという目標がありました。 でも「本屋で売っててもおかしくないぐらいのクオリティを目指すなんで理想が高すぎる」とも思っていて

制作過程【余談:ときめく本】

次の記事は、欲しい本のデザイン【制作過程 #03】を予定してますが、その前に私の好きな本について紹介させてください。というのも、とにかく自分が「ほしい!」という感性やトキメキ、買いたくなる欲に駆られるような書籍を作れるように目指していました。ここでは、“私のときめく本”について紹介します。 ときめく本の共通点「私が買う本の特徴はこれだ…!」というのがいくつもあります。 ①建築系、さんぽ、街、入門系の書籍 ②エクスナレッジ社、グラフィック社 ③細山田デザイン事務所 ④A5判

編集と構成 【制作過程 #02】

収集・分類の繰り返し8月、まだ完成イメージが全く持てずにいましたが、そろそろ構成考えたほうがいいよな、と思いながら参考文献を集めて読むことをしていました。日本の本屋の歴史は江戸時代から始まりますが、その時代の営業体制について理解することに結構手間取っていました。書籍の構成も当然のように、一章が導入、二章が歴史、三章が営業体制の違い…みたいなよくある流れというか、簡単な順序で考えていました。だけど、心のどこかで「本屋のビジネス本みたいになりそうで嫌だな」と思ってました。 とに

制作過程 【余談:映画の話】

研究テーマが固まる前、本屋業界・出版業界の理解を深めるために、ひたすらに情報収集してました。大学の図書館にある参考文献はもちろんですが、映画も見ました。2本だけど。書店が舞台の映画を見たら、何か発見があるのかな〜と思って見ました。漫画や小説という手段もありましたが、私にとって映画が一番ハードルが低かったです。 1本目:マイ・ブック・ショップ/My Book Shop イギリスの小さな街で、未亡人の女性が書店を開く話。切なくて、暖かくて、世界観がすごく好きです。映画有識者で

研究ポイント【制作過程 #01】

着眼点の見つけ方4月下旬から1ヶ月半ほど、本屋の「何に着眼するか」でずっと考えていました。日本の本屋・出版の歴史を知るほど難しくなっていく課題にかなり悩まされました。この時、自分の体験を思い出し、根本的に気になることが無いか振り返りました。また、たくさんの参考資料を読んで、いろんな時代の本屋の知識を得ながら、個人的に気になった本屋を書き留めていくことにしました。手書きでA5のノートに書き留めていたら、最終的に4冊ほど消費していました。 売ってもおかしくないクオリティ(自分が

研究テーマのスタート【制作過程 #0】

背景を知り、紐解く私はミステリやホームズ、作字が好きだったので、友人から「そっちを卒制でやるかと思った」と言われることが多々ありました。ですが、4月に卒制のテーマを考える上で、割と早い段階で「本屋」を大きなテーマにすることを決定しました。 今までプリントメディアについて編集やデザインを学んできて、自分が何か物事を調べる時に得意かもと思ったのは、一つのテーマと時代の出来事を結びつけて考察することでした。じゃあ歴史は得意だったのかというと、全くで、特に日本史は苦手でした。ただ、