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研究テーマのスタート【制作過程 #0】

背景を知り、紐解く

私はミステリやホームズ、作字が好きだったので、友人から「そっちを卒制でやるかと思った」と言われることが多々ありました。ですが、4月に卒制のテーマを考える上で、割と早い段階で「本屋」を大きなテーマにすることを決定しました。

今までプリントメディアについて編集やデザインを学んできて、自分が何か物事を調べる時に得意かもと思ったのは、一つのテーマと時代の出来事を結びつけて考察することでした。じゃあ歴史は得意だったのかというと、全くで、特に日本史は苦手でした。ただ、あるテーマの裏側を知ることが好きで、ミステリでいう伏線回収みたいな感覚が好きでした。

きっかけ

4月、就活をしながら卒制も始めて、なんとなく出版業界に興味がありました。本の制作やエディトリアルの仕事に関わりたかったからです。その時に突き当たるのはやっぱり「読書離れ」や「本屋減少」の事実。その出来事が頭から離れることはありませんでした。

自分の読書体験や本屋事情を振り返ってみると、私は読書家どころか本を読むことが苦手でした。でも本屋は好きでした。中学の頃に、地元に古本を扱うブックカフェができてから通うようになり、本をモノとして好きになり、買う行為に充実感を得ていました。その場所の空間も好きでした。大学に入ってから、プリントメディア研究を専攻して「書物の重要さ」を感じました。というより「本によって正しい知識を得る大事さ」を身に沁みて感じました。その知識の得方として、ネットもあるけど、本・読書の役割はとても大きいということに気づきました。

大テーマ "本屋"

と、いうことで本屋を軸にして書籍の制作を進めることになりました。私が所属する学科では、卒制の内容に研究要素があるかを問われるので、社会的意味があることや、新規性、独自の着眼点を求められます。特に私のゼミでは、書籍を制作する人が大半で、世の中に溢れている書籍と自身が制作・編集する意味の違いを考えることになります。そのため、自分自身の体験が強みとなり、それをきっかけにその分野について調査を始め理解を深めていきます。

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本屋・出版に関する本は膨大で、資料に困ることはありませんでした。ただ、広いテーマであるがためにどこに着眼すべきか迷い、膨大な情報量故に取捨選択が難しかったり、辻褄あわせ・裏付けに苦労しました。

次回 | 研究ポイント【制作過程 #01】
私が編集する意味、どこに着眼すべきか。

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