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  • The Key Questions 編集後記

    The Key Questionsの記事を書いた後の感想をまとめます。

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2024年8月24日の政治・時事ニュース 不思議な小泉進次郎氏の人気急上昇ぶり

8月初旬の株価ショックの余波もあり、パウエル議長・植田総裁とも金融市場を刺激しないメッセージングに終止しました。このためイベントとしては無事通過となりニューヨークの株価は値上がりしているそうです。記事を集めているQuoraの段階では植田総裁の発言を優先しましたが、ブログではパウエル議長の発言をタイトルに採用しました。 日経新聞では小泉進次郎氏の人気が高まっています。日本人は「印象」を元に情報を集め信念を強化してしまう傾向があります。過去の印象から「子育て世代にやさしそう」と

    • 2024年8月23日の政治・時事ニュース 日本が成長できなくなったのには明確な理由がある

      毎日政治・経済ニュースを見ていると「日本が成長できなくなったのには明確な理由がある」と思います。今朝はセブンアイホールディングスの買収提案と熊本県知事の不見識な発言を取り上げました。 実は両者には共通点があります。日本型企業が強かったのは終身雇用制のもとで従業員が経営者予備軍として存在したからでした。そしてそれが成り立つための条件として分厚い大学教育がありました。つまり人材供給のエコシステムができていたわけです。 安倍政権下では学歴にコンプレックスがあった安倍総理主導でア

      • 2024年8月22日の政治・時事ニュース 未来志向で過去にすがる自民党と政治の落日

        自民党の総裁選挙キャンペーンが始まりました。実際の選挙は9月に行なわれるのですが「金がかからない選挙」をスローガンにしたメディアジャックとSNSによる活動が中心になるのではないかと見られます。ポスターはThe Matchというスローガンが付いています。SNS映えを意識して若者受けを狙ったんだろうなあという気がします。 安倍総理、田中角栄、小泉純一郎という過去に人気があった総理大臣の顔が大きく掲げられていました。未来志向ということになっていますが、自民党が良かった時代(特に何

        • 2024年8月21日の政治・時事ニュース おじさんたちはいつも政治にケチばかり付けている!

          今朝は自民党の総裁選挙について書きました。背景となるストーリーがぼちぼちでてきていますが、ほとんどが「昔あいつには裏切られた」という恨みに基づいた行動で説明ができてしまいます。しかし、TBSの「ひるおび」を見ていてあることに気が付きました。 TBSの「ひるおび」ではプロのコメンテータ二人(田崎史郎さんと朝日新聞のヒト)が「脱派閥とかいいながら派閥の論理が透けて見える」と論評していました。 ですが「ひるおび」って視聴者代表みたいな若い世代の人もコメンテータ席に座っているんで

        2024年8月24日の政治・時事ニュース 不思議な小泉進次郎氏の人気急上昇ぶり

        • 2024年8月23日の政治・時事ニュース 日本が成長できなくなったのには明確な理由がある

        • 2024年8月22日の政治・時事ニュース 未来志向で過去にすがる自民党と政治の落日

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          2024年8月20日の政治・時事ニュース 雇用統計に大激震の可能性?

          先日来、Xに「アメリカの雇用統計が修正されアメリカの経済が思っていたよりも良くなかった可能性が指摘されるかもしれない」という噂が流れています。メジャーなニュースでは扱われていませんから書きませんでしたが、ちょっと注意はしておいたほうがいいかもしれないなあと思いました。具体的にはBureau of Labor Statistics(アメリカ合衆国労働省労働統計局)の定期的な統計の見直し(revise)になります。 この話はどうやら「噂」に終わりそうなのですが、今の市場に燻って

          2024年8月20日の政治・時事ニュース 雇用統計に大激震の可能性?

          2024年8月19日の政治・時事ニュース 戦国時代の始まりとしての自民党崩壊

          国際政治はガザ和平交渉の行き詰まりとウクライナの越境による先行きの不透明さにより膠着状態になっています。このため目立ったニュースはなし。一方の国内政治は誰が総裁選挙に立候補するかと言う話題にばかり注目が集まり政策論争がすっかりなくなってしまいました。世の中が動くまで、こうした状態があと一週間ほど続くと思われます。 というわけで何も書かないと言う選択肢もあったわけですが、自民党の派閥が崩壊する過程について考えてみることにしました。最初はどうまとめてよいかわからず、つらつらと書

          2024年8月19日の政治・時事ニュース 戦国時代の始まりとしての自民党崩壊

          2024年8月18日 自民党の総裁選挙は香辛料で味をごまかすかそもそも味がないかの二択?

          自民党の総裁選挙について観察しています。自民党はもともとは料理だったわけですが、残り物を煮込んできたために、一体なんのごった煮化しています。これを辛い味付けでごまかすか、ハーブで臭み取りをするかと言う議論になりつつあるようです。が結果的には何も変化させないし何もやらなければ失敗はしないと言う人が選ばれるのかもしれません。食材で例えるとお豆腐みたいな感じです。 とにかく変えたくない・変わりたくないと言う気持ちがあり料理として成り立たなくなりつつあるがお店をしめるわけにもいかな

          2024年8月18日 自民党の総裁選挙は香辛料で味をごまかすかそもそも味がないかの二択?

          2024年8月17日の政治・時事ニュース もう国民の期待に応えられない 日本とタイで起きていること

          自民党総裁選挙が始まりました。自民党は伝統的に総裁選を通じて新しくなったというふんわりした期待感を高めて総選挙を勝ち抜くという戦略を得意にしています。ところが今回の総裁選挙を見ると集団自殺に向かって突き進んでいるように思えます。 内側から見ると「自民党の総裁は夢を売るのが仕事だが今の自民党にはそのような人材がいない」ということになっているようです。自民党になんら思い入れがない立場から見ても内輪の論理による代表選びが加速しているように思えます。非常に残酷なことにメディアは意外

          2024年8月17日の政治・時事ニュース もう国民の期待に応えられない 日本とタイで起きていること

          2024年8月16日の政治・時事ニュース ニュースを読めば読むほど政治と経済がわからなくなる単純な理由

          今日は日本のGDPについて書きました。経済は成長しているのですが実感がわかないためメディアごとの受け止めがばらばらになっています。さらに政治家たちはこの中から都合の良いデータを拾ってくる傾向がありますます「わからない」に拍車がかかります。メディアも情報を整理せず右から左に流すだけ。このため読めば読むほど日本経済が良くなっているのか悪くなっているのかがわからなくなってしまうわけですよね。 さて、もう一つの理由は株価と為替相場にあります。アベノミクスは利下げによりゾンビ企業を温

          2024年8月16日の政治・時事ニュース ニュースを読めば読むほど政治と経済がわからなくなる単純な理由

          2024年8月15日の政治・時事ニュース 岸田さん退任のニュースに「ふーん」と感じた日でした

          お昼に「岸田総理が辞めるらしい」というニュースを目にしました。最初はXでだったと思います。「ふーん、やっと辞めるのか」と思いました。このときに何を考えたかというと「ブログに書くべきなんだろうが、特に書きたいこともないなあ」というものでした。唐突感がありながら岸田さんらしい辞め方で意外性も感慨もないんですよね。福田康夫さんが辞めるときには「え、なんで今?」と思いましたが、岸田さんにはそれがない。 記事を集めた時点ではこれといって「なぜ今辞めたのか」に関する分析はありませんでし

          2024年8月15日の政治・時事ニュース 岸田さん退任のニュースに「ふーん」と感じた日でした

          2024年8月14日の政治・時事ニュース 日本のテレビの基本はいじめ

          「日本のテレビの基本はいじめです」と指摘すると、露骨に嫌な顔をする人と「ああそうだよね」と納得する人がいます。納得する人は海外在留経験があるかいま海外に暮らしている人が多いようです。中には「何を言っているのだ?」とキョトンとする人もいます。 ところがこれをベースにして芸能評論をするといくつも類似事例が出てきて簡単に事象を説明することができます。多数派の立場に立って少数派や脱落者をいじめると言う構造は日本には古くから見られる文化コードであり深く我々の生活に浸透していると言える

          2024年8月14日の政治・時事ニュース 日本のテレビの基本はいじめ

          2024年8月13日の政治・時事ニュース 経済がわからないからアベノミクスに引っかかるのか、国民がバカだと思っているのか

          ある政治家の方がアベノミクスの継承を訴えたブログ記事を書いているので読んでみたのですがひどい内容でした。経済がわからないからそう主張しているのか、これくらいの構成にしておけばみんな引っかかると思っているのかは不明です。幸いなことにこの方は安全保障が専門なのでおそらくメディアに取り上げられることはなく大惨事にはならないと思いますが…… なおもともと民主党にいた人なのでFNNが間違えて(今は修正)立憲民主党の議員と紹介したようだとするXの投稿を見つけました。 と、まあ日本はほ

          2024年8月13日の政治・時事ニュース 経済がわからないからアベノミクスに引っかかるのか、国民がバカだと思っているのか

          2024年8月12日の政治・時事ニュース ウクライナのロシアへの侵攻 皆さんの認識は?

          Quoraで国際政治のフォーラムをやっていると日々投稿者さんたちから様々な問題が持ち込まれます。例えばウクライナがロシア側に侵攻したと言う話も当然のように話題になるわけです。その調子で記事を書いていると当然みんなそれを知っていて「この先どうなるんだろうな」と考えていると思ってしまいます。 そんな中こんな投稿を見かけました。「実はこんな重要なことが!」となっていて「あれ、もしかしてこの問題ってそれほど知られていないのかな」と思いました。おそらく知らなかったと自己開示して来る人

          2024年8月12日の政治・時事ニュース ウクライナのロシアへの侵攻 皆さんの認識は?

          2024年8月11日の政治・時事ニュース リスクの極大評価と極小評価

          今回は受け取り手の都合によって極大評価されたり極小評価されたりする日本のあやふやでいい加減なリスク評価について書きました。日本人として生まれたからにはこの病から抜け出すことはできませんし、気がつくこともできません。仮に合理的に気がついたとしても「いざ自分ごと」になったときには「でもやっぱり」ともとに戻ってしまいます。 例えば巨大地震は原子力発電所を評価するときには極小評価されます。原発で食べている人が多いからです。しかし公共工事を誘致する場合には極大評価されます。公共工事を

          2024年8月11日の政治・時事ニュース リスクの極大評価と極小評価

          2024年8月10日の政治・時事ニュース 想定通り非合理的な日本人の危機対応

          猪瀬直樹さんが「南海トラフ地震は予算獲得のためのフィクションが8割」と主張しています。作家の仕事は真実の追求であると断言していて「かっこいいなあ」と思います。 ですがこの「真実」というものが本当に存在するのかどうしても考えてしまうんですよね。最近の円高・株安騒動を見ていても思うのですが、人間の行動は極めて非合理的です。特に危機になると情報が冷静に読めない分だけ極端で非科学的な神話に走る傾向があります。日本人は不安耐性が極めて低いわけです。 これを自覚しつつ冷静にメディアを

          2024年8月10日の政治・時事ニュース 想定通り非合理的な日本人の危機対応

          2024年8月9日の政治・時事ニュース 情報リテラシのある人とない人が極端に別れている

          南海トラフ地震の危険が数倍に高まっています! こう聞いて「ああ大変だ」と考える人と「元の確率はどれくらいだったのだろう」と考える人がいますよね。テレビを見ると政府の作った決まりをそのまあ右から左に流しているので後は自己責任で判断してくださいということになっているわけですよね。 ただ確率論について書くと「じゃあ全く心配しなくていいのか!」と食ってかかる人がいますから、冷静に判断してくださいというメッセージはなかなか発出が難しいと感じます。 株価はとりあえず構造的な問題でも

          2024年8月9日の政治・時事ニュース 情報リテラシのある人とない人が極端に別れている