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いろいろマーケティング

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#インフルエンサーマーケティング

バズによって売れるものと売れないもの

バズによって売れるものと売れないもの

当たり前のことを書きます。

バズることで売れるものと売れないものがあります。

バズの目的が短期的な話題化ならいいけれど、マーケティングコミュニケーションのKGIは、売上につながる意識・態度・行動変容のはずだから、「話題化」は手段であって目的ではありません。

だから、「話題化のためのバズ」も、本当は変(というか駄目)。

すべてのマーケティングコミュニケーションは、売上の獲得もしくはROIの向

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これからは「一番最初に思い出してもらえる第一想起ブランド」しか生き残れない

これからは「一番最初に思い出してもらえる第一想起ブランド」しか生き残れない

(2024年1月4日 追記)
この記事が含まれる内容が本になりました! 2024年1月17日出版です。

(追記ここまで)

世界に冠たるマーケティングカンパニー、P&Gがとても重視している指標があります。

それが、Evoked Set(想起集合)です。

Evoked Setとは、何かをしよう(買おう)としたときに、頭に浮かぶ好意的な選択肢の集合体のこと。

あらゆるモノやコトで(どれを買って

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好きの反対は嫌いではなく無関心

好きの反対は嫌いではなく無関心

『愛の反対は憎しみではなく無関心である。』

愛と慈しみの象徴「マザー・テレサ」の言葉です。有名ですよね。

これ、マーケティングでもめちゃくちゃ大切なことだと思うんです。「好きの反対は嫌いではなく無関心」である、という事実。

脳の85%の時間は自動運転2008年に出版された、僕が大好きな本。

ニューロマーケティング(脳科学の知識をマーケティングに応用した手法)についてまとめられている楽しい一

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スマート冷蔵庫の普及によってブランドは「最愛」ポジションを目指すか「最安」で売るかの二者択一を迫られる

スマート冷蔵庫の普及によってブランドは「最愛」ポジションを目指すか「最安」で売るかの二者択一を迫られる

数年前から妄想していることなんですけど、もしAmazonがスマート冷蔵庫を出したら一般消費財メーカーのマーケティングは大転換を迫られるんじゃないか。

それはもう戦後75年続けてきた現代マーケティングを根底から覆(くつがえ)すくらいのインパクトがあるかもしれません。

「なんで冷蔵庫?」「なんでAmazon?」「いやいや、日本のEC化はそんなに簡単に進まないよ」という意見が聞こえてきそうです。

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ソーシャルメディアでの個人の影響力は「コンテンツ力」と「メディア力」を分けて考えないとおかしなことになるよ、というお話

ソーシャルメディアでの個人の影響力は「コンテンツ力」と「メディア力」を分けて考えないとおかしなことになるよ、というお話

この話、結構混同している人が多いので、改めて書いておきます。

ソーシャルメディアがもたらしたもの。それは、人の「コンテンツ力」と「メディア力」の拡張です。

第一段階:人がコンテンツになった(1997年~)まず、ソーシャルメディアによって人のコンテンツ化が進みました。レビューサイトの出現です。

むかし、「ネットのカキコミは便所の落書きと同じ」(=どこの誰が書いたかもわからない情報なんて誰も信用

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インフルエンサーマーケティングの弱点(Season1総集編)

インフルエンサーマーケティングの弱点(Season1総集編)

いままで、数本のインフルエンサーマーケティングに関する記事を書いてきました。

過去の記事で、本来、Earned✕Sharedの場所に生息していたはずのインフルエンサーのリーチをPaid化させてしまった功罪について触れ、

次に、消費者は店頭に来た時点ですでに購入するブランドが70~80%決まっていること(ZMOT)に触れた上で、そのZMOTをつくっているのは既存顧客のTMOT(=大事なのは既存顧

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消費者は4回評価する。だからファンが大切。だから刹那的なインフルエンサー起用は意味が薄いというお話。

消費者は4回評価する。だからファンが大切。だから刹那的なインフルエンサー起用は意味が薄いというお話。

昨日公開したこちらの記事がよく読まれているので、気を良くして第二弾。もうちょっと掘り下げて、なぜファンが大事なのか、なぜ(フォロワー数が多いだけの)ファンでもないインフルエンサー起用にあまり意味がないのかをまとめます。

前の記事の最後にも書きましたが、ファンでなくても、フォロワー数が多く、インプレッションやリーチ力が大きい従来型のインフルエンサーにも一定の「宣伝効果」はあります。

「新しいガリ

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