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ひきこもりの正体・1

 不登校だった僕は4年遅れの大学受験にトライした。

 学習のブランク、中学から高校までの空白、その空白により就職への不安。

 追い詰められる中、僕は必至で努力した。

 不登校渦中の体力の低下の改善、昼夜逆転から朝方に変更。

 電車内で過呼吸になり、電車を克服するため一駅ずつの挑戦、出来る範囲であらゆる努力を試みた。

 結果、僕は都内の私立大学に合格した。4年遅れの大学合格はスタートラインがようやくみえたような心境だった。


 しかし、精神的に追い込まれた末の受験が負担になり、僕は精神疾患になった。

 そして、自宅にひきこもらざるを得なくなった。
 

 大学受験に向け努力した結果が精神疾患。

 報われない努力に歯がゆく、家族に八つ当たりする日々だった。

 同世代の多くは就職し経済的な自由を手に入れ、友人に囲まれ、中には結婚している人もいただろう。

 孤独と絶望の中、そういった幸せを心の底から憎んだ。

 「人生にピリオドを打とう」そんな夜を幾日も過ごした。

 それでも僕は人と関わりたい、経済的自立に少しでも近づきたい、近づかねば先はない。そういった考えが根底にあった。(以下に続く)


プロフィール   中二で不登校、22歳で大学合格するも体調を崩しひきこもり状態へ突入。 現在、不登校・ひきこもり経験を活かし、市民活動「ひきこもり発信プロジェクト(講演型)」代表として活動中   タウンニュース、神奈川新聞、社会福祉協議会広報誌「さくら貝」など多数掲載 冊子すぐそこにあること販売中


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