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ご当地ドリア、ラザニアを首都圏に 石巻 地場産品6次化 ワカメ、カキなど消費拡大

 石巻市6次産業化・地産地消推進センター=同市開成=は11日、地場産品を使って全国の消費者にアピールする「ご当地ドリア&ラザニア」の試食会を、もものうらビレッジ=同市桃浦=で開いた。石巻産のコメ、ワカメ、カキなどをふんだんに用い、東京都目黒区のイタリアンレストラン「トラットリア・チャオロ」が協力。市職員や生産者が集まり、地域の魅力を詰め込んだ料理の味を確かめた。

 同センターは商品開発やブランド向上、販路開拓に向け、6次産業化の担い手育成と事業化を推進。これまで勉強会、新規店舗のメニュー開発支援など地域食材を生かした取り組みを進めてきた。

石窯で焼き上げられたご当地ラザニア

 試食会は同センター専門支援員で、コピーライターの野村京平さん(45)=東京都中央区=が、顧客の一人であるチャオロの金箱友樹オーナーシェフ(42)が地方のご当地料理開発を手掛けているのを知り、石巻市の生産者とつないだ。

 食材は、同市桃生町の農園「LIFETIME NATURE&FARMING」(佐々木拓郎園主)のササシグレ、同市北上町のマルナカ遠藤水産(遠藤俊彦社長)のワカメ、カキは同市荻浜で水揚がされたものを使った。

 金箱シェフがメニューを紹介。ラザニアはワカメとカキを、ドリアはササシグレをふんだんに使い、オリジナルのベシャメルソース(ホワイトソース)とチーズをかけ、石窯で30分ほど焼き上げた。

試食会にはプロレスラーの新崎さんも参加

 試食会に参加し、自らも県内で飲食店を営むプロレスラーの新崎人生さん(55)は「食材がとても良く、ワカメ、カキも食感、味がしっかりしている。これをきっかけに産業の6次化が進めば食材の活用も広がる」と期待していた。

 金箱シェフは「食材の食感や甘み、香りをいかに生かすかを考えた。ドリア、ラザニアともに家族で楽しむ料理なので、多くの人に食べてほしい」と話していた。どちらのメニューも神奈川県川崎市のラザニア専門店「ピッコリーナ・チャオロ」でオンライン販売される見通し。

 6次産業化・地産地消推進センターの千葉一樹コーディネーター(33)は「季節ごとの食材を取り上げて6次化につなげるイベントを定期的に開いていきたい」と今後の展望を描いた。【渡邊裕紀】





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