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【3DCG本】入門編&実践編&我が家の本棚紹介します(゜゜) -その③-

はじめに

こんにちは、hibikiです。

ちょっと前に3DCG本の紹介ということで、

うちの本棚にある本&入門向けの本を紹介させて頂いたと思いますが、

その③で実践編をと書きつつもだいぶ先延ばしにしてしまっておりました。


というのも、実は仕事で実際につかう技術としては、基礎力+で仕事の中で覚えるしかないことも沢山あることと、

もうここ何年も本よりネットでの勉強がだいぶメインになっていること。

そして大体の方が同僚や仕事仲間同士で役立つ情報の共有は日々なされているであろうこと、

2、3年もすれば割と自分で学んでいける人が多いことから、

どのように紹介しようかちょっと迷っていたからでありました。


とは言え、自分も日々よく拝見させて頂いているブログだったりボーンデジタルの書籍コーナーだったり、時にはTwitterから面白そうな本を見つけたらそれキッカケで購入することも結構あるので、

私も自分のこれまでの経験をもとに、自分が役立った本やチュートリアル動画などを紹介していきたいと思います。


ネットメインではあるけどやはり横に置いておいて役にたった本や、

入門から役に立つことは間違いないが、仕事が始まってからも役にたっているよ系の本をメインでご紹介させて頂きつつ、

新しい技術を習得していく際に、ネットでもどういったところから情報を集めているかをざっと挙げていきたいと思います。

●造形の基礎/絵作り/ライティング

●maya

●Substance Painter/Designer

●zbrush

●Houdini

この辺りに触れるつもりです。

私はメインは主に3Dモデル担当ですので、3Dモデラー向け中心の話になるかとは思いますのでご了承ください。


▼前回までの話はコチラ▼


①造形の基礎/絵作り/ライティング

ではまず造形の基礎です。

こちらはもはや入門時からいつまでも、いつまでも磨き続けていいという造形力を磨いていくためのものですね。

造形力を磨きつつ、それを仕事上ではプロジェクトごとの仕様に落とし込み最良の表現を探る。そういった感じになります。

ローポリだとなくてもまあ他のモデルを参考に割と作れますが、

ないより絶対あった方がいいです。

特にキャラクターをやりたい場合は必須と思って身に着けていくことをオススメします。

私も背景からキャラクターに転向して以来、仕事が終わって家に帰っては必死で造形力を磨く日々を送っていました。

zbrushという造形力を磨くには最適なツールがあったので、当時はzbrushの使い方も覚えつつで一石二鳥でしたね(#^.^#)

最近ちょっと怠りガチなので、やらねば・・・と今これを書きながら自分に釘をさしております(^^;)


スカルプターのための美術解剖学

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骨格・筋肉について、これ一冊でだいたい把握できます。

まぁーーーとにかく分かりやすいんですよ!✨✨

覚えられる人は覚えて、全部頭に入らなくても持っておけばすぐ参照できますから、かなり役立つ一冊であること間違いなしです。


ANATOMY SCULPTING 片桐裕司 造形テクニック

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表紙がもう美しいですよね✨

真似してみたくなった方はそれだけで手に取ってみてもいい1冊です。

更に女性の表情などの作りが加わった

片桐裕司のアナトミー・スカルプティング 完全版 もオススメです。


アニマル・モデリング 動物造形解剖学

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人体の方と特にやってることは変わらないのですが私はもはやコレクションとして買ってしました(^^;)✨

自分が作りたいものによりますがこういった動物ものやモンスターが好きな方ならこちらも買っても損はしないと思いますよ。


デジタルアーティストが知っておくべきアートの原則 -色、光、構図、解剖学、遠近法、奥行き-

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こちらは幅広く絵作りに関する知識を得ることが出来ます。光と色について、構図と魅せ方について。モデリング段階でどれだけ必要かというとなくても出来ますが、テクスチャ作業やその後のライティングに入った時にかならず予備知識として役立ってくるでしょう。


画づくりのための光の授業 CG、アニメ、映像、イラスト創作に欠かせない、光の仕組みと使い方

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こちらは特に『光と色と魅せ方』に関して、本当に勉強になります。

モデルひとつひとつのクオリティももちろん大事ですが、結局は全体のクオリティやその作品の良さを決定づけていくのはこの光のコントロールです。

全体がどう作られているのか興味ある方はこちらも持っておくと今すぐでなくともいつか知識が役立つ時がくるでしょう。

実はこれは、モデルひとつ作ることだったりイラストを描くにしても、色選びに大きな影響を与えてくれると思います。制作に携わるすべての人に一度読んで頂きたい本です。


CGライティングの最強の教科書

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こちらは実際にモデルが揃ってきて、ではレンダリングしよう!となった時に。なんか今イチきまらない・・・?なんてことになったことがある人は是非買ってみてほしい1冊です。

ライティングの仕組みから実践テクニックまでしっかり載っています。

最終仕上がりの出来具合を決めるのはライティングに他なりません!

大手ですとだいたいライティング専門の人がいたりしますが、そのくらい重要な作業であるということです。


②maya

Mayaベーシックス 3DCG基礎力育成ブック

とにかくこの1冊特に序盤の1~3年は必須です!

※画像あげたかったですが今行方不明になっております💦すみません…


maya 実践 ハードサーフェスモデリング

工業製品系だったりロボだったりを作ることが多い人は得ることが沢山あるかと思います。私はハードサーフェス系はほぼ作る機械がない上に苦手なので、一応どういったテクニック使ってるのかの参考にはさせて頂きましたが、あまり使う機会はありません。

背景の方の方がやってることしっくりくる方が多いのではないでしょうか。

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マヤ道! ! 

これ、仕事はじめてからだいーぶ経ってから読んだのですが。

痛・・・あいたた・・ーーーっていう感じの、ちゃんとここ押さえとけよ!てとこを突いてくれるような1冊です。漫画なのですぐ読めます。

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●mayaの勉強にオススメ リンク集

ものすごーーーく便利なmelなどの公開と使い方の解説まで、様々なCGお役立ち情報を上げてくださっています。

業界の人は(特にモデラーは)みんなここ見てます!!感謝✨


こちらはオートデスクのメディア&エンターテインメント事業部の 『AREA JAPAN 』でyoutubeで公開している公式チュートリアルですね。

仕事始めて数年たってからはあまりもうお世話になってませんが、とっかかりとしてはいいと思います。

他のセクションの勉強がしたくなった時にも活用するかもしれません。


③Substance Painter/Designer

こちらはほぼ公式サイトのチュートリアルをメインで利用して勉強しています。

●Substance by Adobe

すべての最新情報や基本的なチュートリアルがここで学べます。

substance Painterだと一通りの作成の流れをアップしてくださっているブログがいくつかありますので、そういったブログを見ながらまず作ってみるのもいいかと思います。


こちらはUE4のマテリアルの本を書かれた、もんしょさんのサイトです。

私はまだ覚えたての頃はもんしょさんのサイトにだいぶお世話になりました。もう自分にとっては神です!✨

同じようにもうだいぶ前ですが勉強し始めた頃にお世話になったサイトです。

こちらとか。

いきなり英語のチュートリアルでがっつり、というのがなかなかハードルが高かったため、こうした入口となってくれたブログの運営者様には本当にお世話になり感謝しかありません!!!✨m(__)m


④Unreal Engine4

サブスタンスもですが、実は私がこれらのソフトを学び始めた頃はほぼほぼよくまとまった解説書は出ていませんでした。みんな必死で勉強して修得し始める頃というのは、みんなで情報を出し合って共有しながら作り方を覚えていくことが多いため、その後にまとまった内容の本が出ることがほとんどなのです。なのでそうした後に出して頂いた本だったり本を出された方には、本当に感謝です!✨

あまり情報がない中にも、海外の動画チュートリアルだったり、ブログでコツコツと勉強の過程をアップしてくださっている方がいるので、私達はそこから勉強して覚えていく訳です。

数年たち、ありがたいことにサブスタンスもUnrealも今ではしっかりした本をチラホラ見かけるようになりました。

しかしその中でも、このマテリアル本は。

本当に情報がない中、めずらしくマテリアルに関して本当に分かりやすく機能と作り方、何が出来るかを綺麗にまとめられていて、とても助けられた記憶があります✨

●Unreal Engine 4 マテリアルデザイン入門

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買うなら改訂版があるのでコチラがいいでしょう。

『ブレンドマテリアル』だったり『マテリアルを塗っていく』というのがもう新鮮すぎて当時本当に面白かったんです✨

こんなことが出来るのかと・・・!!!✨

ここから、他のSunstanceDesignerだったりHoudiniだったり、unityのノードベースのシェーダに(シェーダーグラフ)に興味を持つ最初の分岐点となったような気がします。


⑤zbrush

田島光二作品集 & ZBrushテクニック

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今はもうソフトのバージョンが合わないと思いますが、球体から一気にどういった流れで作っていくのか感覚的に掴める上に、もうあまりにカッコいいので何と言ってもモチベーションが上がりますね!

zbrushを始める時は、いきなり細かいテクニックから入るよりも、こういうのから入って『まず造形を楽しむ』というのがいいのではと私なんぞは思います。

mayaは何年もやっているのにzbrushは苦手だ…という方も結構周りにいましたので。やはりどういった入り方が向いているかなどでも違ってくるのではと思います。mayaの頂点ポチポチやるのが苦手って方はむしろ先にzbrushから入ってもいいくらいかと思いますし。逆にmayaで割と数値とかいじりながら感覚より計算で作り上げていくタイプの方はこの本のやり方はちょっとしんどいかもしれません。

そういう方はテクニック集を買って、mayaと照らし合わせながらzbrushでの作成の流れに落とし込んでいくのがいいかと思います。

私はリファレンスは本はコチラを使っていましたが、今はもう動画のチュートリアルなどで完結しています。

こちらは手の作り方ですね。

youtubeで検索すればzbrushのあらゆるものの作り方がだいたい学べます。すごい時代ですね。


⑥Houdini

Houdini ビジュアルエフェクトの教科書

チュートリアル形式にいろんなパターンが載っていますので、追って実践していくだけで『少しHoudiniのことが分かる』本です。

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こういった簡単目のチュートリアルから入り、SOPなのかVOPなのか、エフェクトやりたいのか、目的をしっかり定めて、目的にあったチュートリアルをひとつひとつまずは試していきながら機能を覚えていくのがいいでしょう。

何をするのかを定めずに始めるととんでもないことになります(*´Д`)

Houdiniはmayaのように、そしてmaya以上にあらゆることがHoudiniというソフトひとつで出来てしまいます。出来てしまうのでそれだけの情報量が溢れかえっているということです。

なにからやれば・・・?とまずなる人も多いです。

しかしHoudiniがここ数年各社で導入され始めていていますように、これからますますHoudiniで作られたソフトが注目を浴びるようになってくる時代が来るんじゃないかと思います。

興味を持てる部分が少しでもあるならば、やってみて損はないです。

むしろ今もう実用段階まで腕あります!って人はもうどこも引っ張りだこでしょうね。

始めてみたい方、勉強がなかなか進まないかたは今一度目的や制作物を明確に。すごい小さい括りの『ビル量産してみる』、だとか、『吊り橋かけてみる』、だとか、『地形に岩ゴロゴロ物理で落として自然な地形を作ってみる』といった成果物を決めておいて、どういった作り方で行けそうか?チュートリアルから使えそうな技術をメモしておき、自分の制作に取り入れてみたり。

もしくはチュートリアルをやってから、同じチュートリアルで一部自分なりのアレンジを入れてみるだとか。

そういったコツコツの積み重ねで、何年もかけて全体を修得していくソフトかと思いますので、自分もめげずに頑張ろうと思います💦

この本や、CGworldのon-lineチュートリアルを進めるうちに、少し応用でこういったことは出来ないか??と自分で工夫していくことがだんだん出来るようになっていくと思いますので是非トライしてみてください。

有料なんですが、私はこちらのCGWORLD Online TutorialsでSOPやVOPの勉強をさせて頂いています。

それからsideFXのチュートリアルもいいです。

sideFXのチュートリアルは無料でしかもかなり初歩のところから分かりやすくていねいに説明してくださっているので、これからやる方は先ほど紹介した本か、このsideFXチュートリアルの①インターフェース概要から始めるのもいいかもしれません。

本当のところ、あ~向いてないわ~~~と何度思ったか分からないくらいに私には難しいです(^-^;

まあそれでも今までの作り方とは違った面白さが感じられるうちは続けようと思いますが。

このソフトは理系の人は割とすっと入れるかもしれないですね。


その他お役立ちCG情報サイト

みんな大好き、CG Tips3D人ArtStationです。

お役立ち情報だらけです。

特にArtStationは作品からインスピレーションを得つつ、素晴らしいチュートリアルが山ほど見つかります。

それからこちら。Levelup.Digital。

基本有料ですが2000円程でかなり高度なテクニックが学べます。こちらもだいぶお世話になっております。


3Dスキャンのモデルデータをダウンロードできるサイトもあります。

こちらにはフリー素材がまとめられていましたのでよかったら覗いてみてください。

フリーのこうしたスキャンデータだったりサンプルデータを使用する際に、まずどういった意図で使うのかは明確にしておいた方がいいでしょう。

例えば3Dスキャンデータは細かいところまで、3Dビューで見まわして造形的勉強になることは多いです。

しかしそれをそのまま何か使えるかというと使えないことが多いですね。

実際にキャラクターを作る際に素体となるモデルが欲しい、とか、目的に沿ってベストなデータをゲットできるといいですね。

私は元同僚の制作仲間と、コレとかどうだろう?とよく一緒に見ながら購入検討したりしていました(*^^*)

造形にしても、メッシュの割り方にしても、サンプルがあるならサンプルを実際に見て学ぶとチュートリアルを見る以上に得られるものが多いです。

是非、質のいいサンプルをゲットするのも頑張ってみてください!


番外:アニメーション

●アニメーターズサバイバルキット

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こちらはモーション班の同僚だったりリガーの方や元モーションの方は皆これがいい!!✨と絶賛されている本です。

私も少しモーションの勉強をした際にこちらをオススメして頂いて購入しました。

これは、別にアニメーションをやらない人が見ても本当に面白いですよ!✨

生命を吹き込む動きって、こういったところから始まっているんだなというのが、確かに伝わる本です。

ソフトで実際にどうする、といったことより、もっと根本的な

『動き自体について』の分析が、事細かに分析されています。

かなりオススメです✨


maya リギング

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mayaキャラクターアニメーション

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リグとアニメーションの専門書です。

リグやモーションを志す場合はコチラの本がオススメです。

私はモーションはやらないですが、予備知識としてある程度頭に入れておきたく、アニメーターズサバイバルキットと合わせて3冊買いました。

よかったら参考までにどうぞ。


いかがでしたでしょうか?

だいぶ長くなってしまい、最後まで読んで頂いた方、途中まででも興味を持ってくださった方、本当にありがとうございます。

これでもネットも含めると本当に一部だったりするので、3DCGという仕事は本当に常に勉強勉強、一生勉強な世界です。

が、勉強したくなる面白さがあります!

この面白さに引きずり込まれる人が更に増えていってくれたら

私たちはうれしいです✨


さあみんな、3Dをはじめよう♪

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モデラーは既に結構人が沢山いるので、エフェクトやリガー・アニメーターあたりがねらい目ですよ♪

もちろんモデラーも面白いので是非✨