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ほっこりとおだやかに

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素敵なクリエイターさんたちのノートをまとめています
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#エッセイ

日記: 日々と娘と映画と

桜がヒラヒラと散る様をみたら、2000年代の岩井俊二映画を思い出した。 松たか子主演で北海道から上京した大学生一年生の瑞々しい姿を捉えた『四月物語』。制服似合ってないね、などといいながら桜並木を駆けながら高校に進学する2人の可笑しくも美しい映画『花とアリス』。どちらも何度観たか数えきれない程に偏愛している作品である。 昨日、初めて生後5ヶ月になった娘を連れて地域の子育て支援センターという場所に行ってみた。 当たり前のことだけれど人間は行動あるのみなのだなと、些細なことな

【本ゼミ】自分史とかエッセイとか「私的な記録」が「読まれる」ためには

企画書にフィードバックくださったみなさま、ありがとうございました! 皆様の声を聞いていたら、ちょっとまだ弱いところが見えたり、別方向からのアプローチも見えたりで、とにかく光がさしました。 思考するのは好きなのですが、時間を決めないと沼に入ります。先日は何かの拍子にそのまま沼り、気づいたらスタバ(ラテ1杯)で6時間過ごしてて引きました。 (あ、ちなみに中国では↑寝ても余裕) 中途半端でも、誰かに見てもらって、いろんな見方を知り、またアップデートして、、それって 人生そ

なんだろ、恋人の言動でショック受けることあるけど、それは私が「勝手に期待していただけ、だから期待をしないように」っていう感情処理をする度に、彼に「諦め」っていう感情が募っていってる。そのうち興味なくなるんじゃないか不安だよ。

note10周年なんですね。note始めたのが2018年なので、もう6年目になるのか。 最初はコラムを書く練習に、と思って始めたのですがエッセイばかりになってしまいました。 やっぱりコラムは得意じゃないんだと思います。

僕らの恋は、なぜだか、いつも二番煎じ

「一気見しよう!」 意気揚々とNetflixオリジナルシリーズをダシに、健全さしかないようなデートを繰り返す。 面白い作品だから何度でも、違う部屋で、違う男と見れてしまう。 君が部屋に一晩泊めた女の子と、次の日に行ったうどん屋さんでのランチを「二番煎じで良ければ」と屈託ない笑顔で私にも誘ってきたこと、私は傷付かないでいてあげる。 だってストレンジャーシングスを、淡く甘い曖昧さの中で手を繋ぎながら見た相手は、君が、初めてじゃないから。 カレーをスパイスから一緒に作った相手

新しいテーブル と向田邦子の名エッセイ

夫と結婚して良かったと思うことの一つに、ものを選ぶ価値基準がほとんどにおいて似ているというのがある。好きなものが似通っていると言うよりも、よほど気に入ったものでない限り不便でも買わない、買う時には金額は気にせず20年先も使いたいきちんとしたものを選択するところだ。つい最近結婚5年目にしてようやく納得のいくダイニングテーブルを見つけて注文をした。今は建築士でもある夫が大掛かりなDIYで仕上げた無垢材のテーブルを使用しているが(これもとても気に入っている)子供が産まれて食卓を囲む

人生に無駄なことなんて起こらない。

 私は比較的、引っ越しが多い人生だと思う。  その中で、今はそこまでしないけれど、内覧に行くときは必ずコンベックス(メジャー)を持参して、不動産屋の担当者さんが印刷してくれた間取り図に大体の寸法をメモし、部屋が決まったらそれをさらに1/10スケールくらいで方眼ノートに落とし込み、手持ちの家具が入るかどうかを毎回検証していた。  コンセントの位置や個数、ドアの開閉の向きまですべてメモし、家具の配置まで考えてから引っ越していた。そのほうがやれ冷蔵庫が通路を通らないだのというトラ

『キリスト・コミッション』を読み終えて

 前にこちらの記事でもご紹介した、オグ・マンディーノ『キリスト・コミッション』を読み終わりました。  ストーリーは、主人公の作家がイエス・キリストの磔刑から6年後のエルサレムにタイム・スリップし、ペトロやヨハネ、ポンティオ・ピラトといった聖書の登場人物たちを訪ねて、生前のイエスの様子やご受難・復活のいきさつを聞いていくというもの。  当時のエルサレムの風景や人びとの暮らしが、まるで匂いを感じられるほどに詳しく描写されていて、福音書に出てくるさまざまな場面を立体的にイメージ

『目をあけてごらん、離陸するから』(大崎清夏著)書評|自由への旅路

* ページをめくるごとに、まるで作者と一緒に旅に出ているよう。エッセイ、日記、小説などのさまざまな文章を通して作者が見てきた世界に入っていく。 「ミニシアター系の映画を浴びるように観てきた」という作者は、新卒で入った人材派遣の会社を辞め、27歳で映画宣伝を中心に扱うウェブ制作会社に入る。仕事で携わった2010年のフランス映画祭のために来日したジェーン・バーキンは、まるでおまじないのようなメッセージをティーチ・インで日本の女性へ伝えてくれたという。 自由になれ、自由になれ

なんでわたしが仙台に? 神戸-青森の長い旅でみつけたこと

ちょっとちょっと、なんでわたしが仙台へ? なんで仙台おんね〜ん!夜中の仙台駅前で写真を撮りながら、思わず笑ってしまった。神戸から青森に向かっていたはずなのに、なんでわたしが仙台おんね〜ん! と。ネイティブじゃないのに関西弁が思わず口をついて出てしまうほどの事態。(ほんとに口に出してた) ああ、わたしのファースト仙台がこんな形で。(ファーストキスみたいに言うな)仙台にはね、ちょっと憧れていたのよ。だってここは伊坂幸太郎の聖地なんだもの。それがまさかこんな形で訪れることになる

【本】私の名店/三浦しをん、西加奈子ほか

私も一度伺ったことのあるお店が、 作家さんの思い出としてエッセイになり 紹介されていているということで、 早速購入致しました。 そのお店はもう無いのだけれど、 歴史の一部を見させてもらった様で とても嬉しくて。 私は、 自分が客としての視点と 店側からの視点で読む面白さもあり、 何よりも28名の食に関する おいしいエッセイが詰まっているとても贅沢な。 心が満たされる 満腹、満足な一冊でした。 その中でも、 中江有里さんのエッセイに出てきた言葉に 店をやっている側から

香りに癒やされる

 人生の転機に立ったとき、あるいはそこまで大げさではなくても、新しい気持ちで日々を歩んでいきたいと思ったとき、私は昔から、香水を変えます。  リフレッシュ&リセットの魔法のようなもの。  最近注文した香水が、今日届きました。  ブルガリのアクア ディヴィーナ。  2015年に発売されたもので、すでに生産終了?しているモデルのようですが、ネットショップにはまだありました。  はじめて使う香水で、テスターも試したことはなく、気に入るかどうかは届いてからのお楽しみ。  ただ、調

信用を行動に

福島に住んでいた時に通っていた美容室。 店内は2席と奥にシャンプー台が1つ。 夫婦で営んでいて、 旦那さんの方がカラー、カットを主に。 奥さんはカラーのサポートやシャンプー、ブロー、受付を。 店内はレトロなディズニーもので統一されていて、2人の趣向が垣間見える。 初めて行ったのは短大の頃だったから、 社会人時代も含めて約3年、お世話になっていた。 連絡先はお店の電話番号しか知らないし、 お互いのSNSも勿論、知らない。 そこで一線を超えないのもまた、良い。 近いけど、遠い

お守りはちみつ。

「はちみつ、舐めとき。」 幼いわたしが「喉が痛い。」と訴えると母は必ずそう言った。 ガサガサ、チクチク、イガイガ。 わたしの風邪は、決まって喉から嫌な乾燥と痛みを伴ってやって来た。 トローチでもなく、病院でもなく、はちみつ。 はちみつは、我が家の薬とも言える存在だった。 また母から、「はい、これ食べ。」と渡されるはちみつもバリエーション豊かで、ヨーグルトにふんだんにかけた「はちみつヨーグルト」、角切り大根をはちみつに漬けた特製「はちみつ大根」、そしてスプーンで一匙すくって