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ほっこりとおだやかに

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素敵なクリエイターさんたちのノートをまとめています
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2023年1月の記事一覧

サクラノシノ(前編)

 間違いを犯した僕はまた、同じ過ちを犯そうとしていた。ためらうことはない。感情はもうあの時に捨ててしまったのだから。 * 「よく、笑えるよな」  その一言に、周りの空気が変わった。もう5年も前のことなのに、忘れた頃にこうやってあの頃に引き戻される。せっかくできた友人たちは、皆、凍りついた様に顔を見合わせていた。 「そいつ、三隅川中学卒業だぞ」  追い討ちをかけるようなその言葉は、人の好奇心と軽蔑を生む。作り笑いをする者は距離をとり、ゴシップに飛び付くやつだけが、知りたげな

イタくて垢抜けないことを通過しないで、洗練もおしゃれも格上感もないわけですよ でも体当たりして失敗してそのまま終わるチャレンジできるけど努力できない人もいる 我々はチャレンジが成功するまでいくしかない一方通行を生きてる

義母の実家を訪ねたら、家族が20人増えました。

お義母さんの実家がある山梨へ、彼の家族と一緒に挨拶に行った。 山梨の大家族の話は彼からもたびたび聞いていたのだけど、想像以上、というより「話を聞いて知識として知っているのと、実際に体験するのはまったく違う」ということを、強く実感した2日間だった。 3人の叔父さんや9人の従兄弟とまるで親友のような距離の近さ、親族がみんな半径1km圏内で暮らしていること、ほぼ同い年で働きながら5児の母をしている人がいること…… 家族の形は、家族の数だけ存在する。 頭では理解していたつもり

通信制大学で小説を書くということ

きのうは通っている通信制大学の卒業研究(小説)の、さいごの口頭諮問だった。 2年間かけて、文芸コースの先生方に見守られながら、同じ小説を書いてきた。でもずっと書いているわけじゃなくて、ふつうに日々を過ごしながら、仕事をしたり、ほかの勉強もしたりしながらときどきその小説の世界に行って、出たり入ったりしながら書いてきた。 わたしはじぶんのドレスの仕事のことをベースに小説を書いていて、わりと最初から書きたいことがハッキリと決まっていた。テーマも。 でもじぶんでテーマを掲げてお

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鶏始乳・にわとりはじめてとやにつく「1月30日~2月3日頃」

ほぼ何も知らなかったわたしが「SLAMDUNK」を語りたい。

この週末、映画「THE FIRST SLAM DUNK」を観てきた。 ちなみにわたしの事前のスラムダンク知識は「諦めたらそこで試合終了ですよ」と「左手は添えるだけ」と「バスケがしたいです」のみであった。 主人公の名前は知らないのに、安西先生の名前はなぜか知っている、という謎。 すでに映画を観てきた同僚の「漫画読んでなくても、絶対面白い。これは見るべき映画」との熱弁を信じ、何の予習もせずにこの映画に臨んだ。 結論を言うと、もうめちゃくちゃ良かった。 tweetの140字

#70 空についての愛を語る

 ガガン、カンカンカン、カンカンカンカンというけたたましい音によって私の意識はハッと現実へと引き戻される。近くで工事をしていた。前を歩いていた友人が、どうした?という表情で私の顔を覗き込んでくる。その人は、昔からずっと長い付き合いの人なのだけれど、私と同じように年を重ねている割に全く昔と見た目が変わらない。  私たちの近くをヒラヒラとスカートを翻らせながら女子高生が通り過ぎていった。ちょうど3人いて、彼女たちは何か楽しそうにお互いを指差し合いながら愉快な笑い声を立てている。

猫たちでうれしいお知らせ0130 ~ありがとうございます!

 今週も、noteからうれしいお知らせをいただきました。 みなさま、ありがとうございました! ***  今日の横浜は、冬晴れの月曜日。お昼過ぎに外に出ると、風は思ったほど冷たくなくて、穏やかな日和でした。  私はなんだかんだで仕事をしていたら日が暮れてしまい、週のスタートらしく少し慌ただしい1日になりました。タスクをいっぱい達成したので充実していたと言っていいでしょう。  夕食の前に、夫と一緒に甘酒を飲みました。健康のためにと試しに飲んでみることにしたのですが、おいし

人生で1番好きだったバンドが解散する。彼らの曲が、まだ聴けない。

来月、人生で1番好きだったバンドが解散する。 冗談抜きで、わたしにとって青春そのものだったバンドだ。 けれどごめんなさい、解散が発表された日からもう9ヶ月が経ったのに、まだあの日以来彼らの音楽が聴けません。 ⚓️ 中学校でアイマイミーマインを勉強するより早く好きになったゆえ、数年経っても「WEAVER」を「ウェーバー」だと勘違いしていたバンドが。 ( マックス・ウェーバーじゃないんだからさ ) 中学生の頃に流行った、雑誌の切り抜きやポスカで彩って自分のことを紹介するノー

【本の紹介】『3分で読める!コーヒーブレイクに読む喫茶店の物語』

 月1で取り上げようと思っていた、本の紹介(もはや名言の紹介ではなくなっている……)が1月は途絶えそうなことに今日気が付いたので、最近読んだ本をピックアップする。  基本的に小説は取り上げるつもりが無いのですが……。今回は短いのでお気軽にどうぞ。  ご存知の方、読んだことのある方もいらっしゃるかと思う。3分で〇〇、5分で〇〇のシリーズだ。普段noteで短編やショートショートをお書きになっている方にはお手本となる一冊である。  この本のテーマは「喫茶店」。長さは、38字×1

昨日の記事でも書いたとおり、最近は夕食の前に甘酒をつくって飲むのがわが家のブームです。はじめはマグカップに入れていましたが、白の天目茶碗を使ってみたらいい感じ。夫と一緒に、義父作の茶碗で甘酒を味わうひとときが、ちょっとした楽しみになっています。身体があたたまり、気持ちもほっこり。

Breakfast King Tea(ブレックファスト キング)―クセの強さ、過去1番の王様

 紅茶ブランドのTWGには、細長い専用の缶に入れて売られている茶葉が存在する。今まで取り上げた中だと、看板商品の1837 Bkack Tea(1837 ブラック ティー)や、華やかでミルクティーにもぴったりなHaute Couture Tea(オート クチュール ティー)、最近なら前回取り上げたAfrican Ball Tea(アフリカン ボール ティー)もその中に入る。人気の茶葉が多い印象なので、TWGとしておすすめしたいお茶がこのタイプの缶に入っているのだろうと推測してい

自分が犠牲にしてきたものがあるのに結果を得られなかった時、犠牲をひとつも払わずにその結果を手にした人のことを憎む…ようではまだまだ修行が足りないんだけど、犠牲払って10〜15年の人生費やしてるので、まあまあ手遅れな事に気づいてからが人生スタートよ!走って!(ホイッスルぴー!)

東京の休日 159 〜【初春を祝う ―七福うさぎがやってくる!】展(静嘉堂文庫・丸の内)気分はふたたびの初詣でした〜

お正月からひと月。 すっかり日常に戻っていたところで また新春の麗しい気分を 味わわせていただきました。 『静嘉堂創設130周年・新美術館開館記念展Ⅱ 初春を祝う ―七福うさぎがやってくる!』 2023年1月2日(月・振休)〜2月4日(土) 丸の内に移転して間もない 「静嘉堂文庫美術館 (せいかどうぶんこびじゅつかん)」にて 現在開催中です。 お正月の華やかな雰囲気が好きな方、 卯年の方(わたしもです!)、 茶道をされている方、興味のある方に おすすめの美術展となっ