見出し画像

【オンライン学習】今後のラグジュアリー市場を考える

COVID-19の影響により小売業は世界的に非常に厳しい状況になっていますが、その中でも大手ラグジュアリー企業の第1四半期決算(Q1 2020)が発表されていたので、今後のラグジュエリー市場を考えてみようと思います。

LVMHの第1四半期決算(Q1 2020)状況

画像1

LVMHの第1四半期決算(Q1 2020)の状況は売上高-15%、その中でも特にSelective Retailingは-25%と影響が大きい。

理由としては、以下の通り中国やヨーロッパ、米国でのSephora店舗の閉店が強く影響されている。

While all the Sephora stores were closed in China for a major part of the quarter, those located in Europe and the United States have been closed since mid-March. 

逆にFashion & Leather Goodsの売上高は-9%と何とか最小限に抑えているように見えます。以下の通り、店舗クローズの影響もあるがEコマース(オンライン)の伸びが好調のようです。

Online sales saw rapid growth. Louis Vuitton and Christian Dior, in particular, continued to show creative momentum, as illustrated by the latest runway shows and continuous enhancements to their iconic products.


Keringの第1四半期決算(Q1 2020)状況

画像2

Keringの第1四半期決算(Q1 2020)の状況は売上高-15.4%、その中ではGucciが-22.4%と影響が大きい。 下記の通り、今年前半は北米や西ヨーロッパを中心に非常に良いスタートを切ったように思えたが、中国人旅行客の減少により大打撃だったようです。

Gucci had an excellent start to the year, with double-digit growth in North America in the first two months of the year and another sparkling performance in Western Europe. However, activity levels were hit hard from February onwards due to the House’s strong positions in Asia-Pacific and among Chinese tourists worldwide. 

売上シェアはまだ低いものの、Bottega Venetaは+10.3%と貢献している。どうやら新しいクリエイティブが業績に貢献しているようです。

On the back of its successful creative renewal, Bottega Veneta posted a remarkable performance in the first
three months of the year, with revenue up 10.3% as reported and 8.5% on a comparable basis, to €273.7 million.

確かに、BOTTEGA VENETAは32歳の英国人デザイナー(Daniel Lee)による新作を発表している。この点から新しい顧客層(彼と同世代の若い顧客)の取り込みに多少なりとも成功しているのではと考えます。


Hermesの第1四半期決算(Q1 2020)状況

画像3

Hermesの第1四半期決算(Q1 2020)の状況は売上高-6.5%、Silk and Textilesが-18.1%だが全体的に数値減少しており、以下の通りCOVID-19の影響が大きいようです。

For 2020, the impacts of the Covid-19 epidemic are currently difficult to assess, as the scale, duration and geographic extent of the crisis evolve every day.


では今後ラグジュエリー業界はどう対応していくか

すでに始まっている大不況の中でどのように舵を取っていくか、非常に興味深いものがあります。現状は上記の数値ですが、今後のアプローチ次第でさらに改善もしくは悪化する可能性もあると思います。


①Eコマース、特にO2Oの強化は必須になっていく

コアファンの為のEコマースは必然的に強化する事になると思います。ですが、単に新規顧客を取る為にはオンラインだけのアプローチではなく、オフラインも考慮した「O2O」への投資も欠かせないと思います。

つまり「どこで・どのようにブランド価値を最大限伝えるか」今までの顧客体験から新しい顧客体験へシフト(再定義)する必要があると思います。


②SDGsを今まで以上に重要視する

これからは単に高級品の押し売りは今後通用しなくなると思います。その為、「何のためにラグジュエリー商品を購入するのか」を顧客視点で再定義する必要があると思います。

実際、以下の通りLVMHやKeringは行動が早く、今できる事は何かを瞬時に把握しアクション繋げる行動力は非常に素晴らしいと思います。


③世の中の動向に合わせていく

今後は働き方や需要も大きく変わっていくと思います。同じ方法論では上手くいかない事も多々出てくるとも思います。

また「リベンジ消費」が一部上がってますが、個人的にはリベンジ消費は一時的な売上回復としては期待は出来ますが、根本的な解決にはならないと思ってます。

よって、過去の消費行動に戻るためのアクションを取るのではなく、今後の動向に合わせてコミュニケーションを工夫し即行動出来るように、顧客体験を再構築する必要があると思います。

今後も動向を追って行こうと思います。

※Twitterでも様々な最新情報を発信していこうと思います。






この記事が参加している募集

私のイチオシ

お忙しい中、 最後まで読んで頂き ありがとうございます!ヽ(´∀`*)ノ