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陽だまりの粒

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2019年1月の記事一覧

陽だまりの粒 (陸)

陽だまりの粒 (陸)

咲と美彩が里香の実家である美容院で髪を切り、家に帰った後にも、里香の部屋に残っていた智美は里香と二人ベランダでタバコを吸っていた。
明日の事、進路の事、バンドの事、彼氏の事、将来の事、こんな日にはゆっくり、まったりしながらお互いの夢を存分に語り合うのも良いだろう。

外は既に真っ暗く、田舎の商店街を歩く人影もまばらで、時折道路を走り去る車のヘッドライトが明るく暗闇を照らした。

里香の家は美容院だ

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陽だまりの粒(伍)

陽だまりの粒(伍)

だってそうでしょう? - CHU毒

なのに死のうとしてた自分がちっぽけに見えたよ。
なのに人を憎んだ心が狭く感じた。

だってそうでしょう、
思い出はキレイなままじゃない。
だってそうでしょう、
もう忘れたでしょう、あなただって。

あなたと陽気な夢見つけたのよ
あなたと似合った傘感じた

精一杯の恩返し
精一杯の仕返し

なのに泣いて過ごした時間がもったいなくて、
なのに後戻りしてた自分が悲し

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陽だまりの粒 その(肆)

陽だまりの粒 その(肆)

秋の日は釣瓶落としと言われ、9月も半ばに差し掛かると、午後18時の時刻になると太陽が完全に姿を隠し、代わりに夜がやって来る。
十五夜の満月に照らされた、草むらですすきの穂が風で微かに揺れる場を舞台にした、秋の虫達が恋の詩を命の限り奏でている。

「しかし日が落ちるの早くなったな〜」
美彩は咲の部屋のドアを開けるなり、この言葉を口にして部屋に入った。
「夏が来れば暑い暑いと文句を言い、冬が来れば寒い

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