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パリ軟禁日記 29日目 日記をデータで振り返る

2020/4/14(火) 

パリで軟禁生活が始まってから4週間が経過した。うまくいけば、ここが折り返し地点になる。あと4週間を乗り切るために、今日はこれまでの振り返りをしてみよう。

◆日記
まずはこれまでの日記をデータで振り返ってみよう。図を参照されたい。
平均をとると、1回の日記で約1200文字弱を2時間ほどで書いている計算になる。原稿用紙で3枚弱。2時間ぶっ続けで書く日はほとんどなく、最初の30分から1時間は「さて何を書こうか」と考えたり、その日の新聞を読んでネタを探している。

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長距離走と同じようにスタート地点(1週目)は文字数が多く、書くスピードも速い。それから、文字数、速度ともに低下していく2周目。13日目に、ちょっとズルをして、新聞記事の翻訳を日記のように紹介することで速度が上がるという日があった。3週目に入ってからも徐々に書く量・スピードともには下がっていく。23日目、外食テイクアウトのハンバーガーのおかげで息を吹き返し、文字数・スピードともに上昇。復活祭の連休最終日、外出禁止延長を告げる大統領スピーチに意気消沈して再び量・スピードともに下降、今にいたる。

日記の質については、敢えて踏み込んだ分析はしない。感覚として、確かによく書けたと思える日がある一方でそうでない日もある。理想的に、短くまとまった日も何回かあった。文体のブレがあることは自認しているけれど、敢えてこのまま走る。良し悪しの尺度としての「スキ」やコメント数については、そもそもそんなもののために書いているのではないので気にしない。

目的はあくまで、軟禁期間の心の移り変わりの観察であり、文章の鍛錬であり、将来的な作品のヒントを探すことにある。それこそ、走っていたら道端に綺麗な石を見つけるように、実際にいくつかのアイデアを見つけた。収穫は現時点で少なからずある。

◆食事
3食ちゃんと食べることができている。メニューも作り置きを除いて重複が少なく、1ヶ月程度ならレパートリーが回せることがわかった。ただし、ここからが勝負。序盤に仕入れたマルシェの肉と魚の冷凍がそろそろ枯渇するので、スーパーの食材レシピが始まる。また、上で書いたけれど、バーガーの偉大さが数値に出ていて驚いた。感染リスクがあるのは辛いが、どこかでまたお世話になりたい。

◆睡眠
日記を書く分、平均して1-2時間睡眠時間が短くなっている。その代わり、昼休みで30分ほど昼寝をする日が増えた。すぐにソファーで横になれる職場というのは正直悪くない、というか最高だ。

◆運動
週4ペースでランニング(+縄跳び)が続いている。筋肉体操も取り入れたいけれどもそこまで気力が足りない。4週目から在宅ワークによる首痛に悩まされるも、友人たちのアドバイスによるストレッチを開始して状態が改善。これからも続けまよう。テニスの壁打ちができる手頃な壁を1km圏内で探すもまだ見つからず、引き続き捜索を続ける。

◆趣味
感覚的に映像を見る頻度が減ったと感じていたけれど、数えてみると3日に1本ペースは変わっていなかった。これはきっと映画館で見たい、という欲求の現れなのかもしれない。実際、TVとVODサービスで見るものはいくらでもある。方針としては変わらず、今まで見ることができなかった旧作を見ることにする。

読書はまずまず継続中。読み終わった本を棚に並べていくのは達成感を感じられて良い。やっぱり電子書籍よりも紙の方が好き。

◆友人・家族
今のところ、僕の周りでは感染者は報告されておらず、嬉しい限り。それでも日本は予断を許さない状況に変わりない。コマンド→「いのちをだいじに」。週末、時差がありながらも遠方の友人家族と電話やビデオチャットをするのは楽しい。日記がきっかけで数年ぶりに話せた友人もいた。そして、バーチャル花見ができたのはいい思い出になった。

みなさまの「日記読んでるよ」の一言が日々の糧になっております。後半も応援よろしくお願いいたします。ぺこり。

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