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アートは難解である(前編)

※この記事は前編・後編の2記事に分かれますが、単独でも読めます。


若者は独自の若者言葉を使う。
俗語・スラングや流行など、理解しているかどうかで仲間かどうかを認識しているのである。
理解している人間だけでコミュニケーションをとる。わからない人間は仲間ではない。「ダサい」「キモい」ということで仲間ではないと見なされる。
美術業界も同様である。

もともと美術鑑賞は、歴史的にも地位の高い貴族や富裕層の高尚な人間がするものであった。
そして、博識でない人間は排除して「知識が無い人間はもっとお勉強してから出直しておいでなさい」というような風潮がある。
わからない、知らない人間は仲間ではないのだ。
アートが難しいという理由で美術鑑賞を楽しめない、苦手という人は、仲間とされなかった疎外感を感じた経験があるからかもしれない。

「知識が無い人間はお断り」というプレッシャー

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