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はりきゅうの世界(無料記事)

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こちらは、はりきゅう、というか人体とか環境とか身の回りのことも絡めた「健康」に関することを書き連ねます。より詳しい対処法や深く突っ込んだお勉強チックな内容は、有料記事で書いていき…
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2021年1月の記事一覧

難経(なんぎょう)第八難

難経(なんぎょう)第八難

端的に言ってしまうと、この八難では、脈が正常なのになんで死んでしまうのかということを書いてある。

書き下し。八難に曰く、寸口の脈 平にして死すとは、何の謂いぞや。
然り。諸々の十二経脈は、皆生気の原に係る。いわゆる生気の原とは、十二経の根本を謂うなり。腎間の動気を謂うなり。これ五蔵六府の本、十二経脈の根、呼吸の門、三焦の原にして、一に守邪の神と名づく。故に気は、人の根本なり。根絶ゆれば、すなわち

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難経(なんぎょう)第七難

難経(なんぎょう)第七難

この七難は、読み下すのがちょっと面倒というか難しかった。

書き下しは何とかなったけど。

まずは書き下し文から。

七難に曰く、経に言う、少陽の至るや、にわかに大、にわかに小、にわかに短、にわかに長。陽明の至るや、浮・大にして短。太陽の至るや、洪・大にして長。太陰の至るや、緊・大にして長。少陰の至るや、緊・細にして微。厥陰の至るや、沈・短にして敦、と。この六者は、これ平脈なりや、将た病脈なりや。

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難経(なんぎょう)第六難

難経(なんぎょう)第六難

ここは、脈の陰陽虚実について書かれてます。

さっそく書き下し文

六難に曰く、脈に陰盛陽虚、陽盛陰虚あり、とは何の謂いぞや。
然り。これを浮して損・小、これを沈して実・大。故に陰盛陽虚という。これを沈して損・小、これを浮して実・大。故に陽盛陰虚という。これ陰陽虚実の意なり。

短いですね・・・

陰盛陽虚や陽盛陰虚というのは、文字通り、前者は陰が強くて陽が弱い様子、後者が陽が強くて陰が弱い様子を

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難経(なんぎょう)第五難

難経(なんぎょう)第五難

第五難は、脈を診るときに、診る人はどのくらいの強さで押さえるのか、そしてその押さえる強さによって、診る臓腑が異なるということを書いてます。(たぶんねw)

書き下し文五難に曰く、脈に軽重あり、とは何の謂いぞや。
然り。初めて脈を持するに、三しゅくの重さの如くして皮毛に相得る者は、肺の部なり。六しゅくの重さの如くして血脈に相得る者は心の部なり。九しゅくの重さの如くして肌肉に相得る者は、脾の部なり。十

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顔の皮膚をたどって・・・

顔の皮膚をたどって・・・

唇をこえると口の中。

そしてそのまま、もし触れていくことができるのならば腸管の中。

ということで、今回は

皮膚の刺激で内臓を整えるということについて書いてみます。

よほど、筋肉系の問題がメインでなければ、鍼やお灸、もしくは指だけで合ったとしても、刺激を加えるのは皮膚表面がもっぱら。

もちろんね、1センチくらい刺したり、もう少し浅めのところで気血を動かすことを意識した刺激の加え方をするけど

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難経(なんぎょう)第四難

難経(なんぎょう)第四難

ここでは、脈の陰陽について書かれてます。

さっそく書き下し。四難に曰く、脈に陰陽の法あり、とは何の謂いぞや。
然り。呼出は心と肺とし、吸入は腎と肝とす。呼吸の間、脾の穀味を受くるや、その脈中にあり。浮は陽なり、沈は陰なり、故に陰陽というなり。
心と肺とともに浮なり、何を以ってこれを別かつや。
然り。浮にして大散なるは心なり。浮にして短渋なるは肺なり。
腎と肝とともに沈なり、何を以ってこれを別かつ

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難経(なんぎょう)第三難

難経(なんぎょう)第三難

最初に一難と二難の復習から。
一難は五臓六腑の状態を、なぜ手首の3か所の脈で見るのかということと、いわゆる正常な脈の様子が書かれてましたね。
続いて二難。これは一難で触れた、3か所を詳しく解説してました。

では本題の第三難。ここでは、脈が正常よりも頻回の場合と、その逆に正常に満たない打ち方をしている場合を説明しています。

特に、寸と尺の脈が、頻回なのか、少ないのか、力がありすぎるのか、力が弱く

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難経(なんぎょう) 第二難

難経(なんぎょう) 第二難

今日は第二難です。

第二難は、脈をとる場所が、片手に3か所、つまり寸、関、尺とあるのはどういう理由か、ってことを書いてます。(かなりざっくりな易訳)

さっそく書き下しから。

二難に曰く、脈に尺寸ありとは何の謂いぞや。
然り。尺寸は、脈の大要会なり。関より尺に至る、これ尺のうち、陰の治るところなり。関より魚際に至る、これ寸口のうち、陽の治るところなり。故に寸を分かちて尺となし、尺を分かちて寸と

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難経(なんぎょう) 第一難

難経(なんぎょう) 第一難

なんとなく、難経を書いていこうかなと思って。

さっそく第一難の書き下しから。
あくまでも私オリジナルなので、ご容赦を。

第一難一難に曰く、十二経にみな動脈あり、ひとり寸口にのみ取りて、以って五蔵六府の死生吉凶の法を決す、とは何の謂いぞや。
然り。寸口は脈の大会、手の太陰の脈動なり、人一呼にして脈の行ること三寸、一吸にして脈の行ること三寸、呼吸定息にして、脈の行ること六寸なり。人は一日一夜に、お

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奇経八脈の流れと主治について-2-

奇経八脈の流れと主治について-2-

有料版では、この「奇経八脈の流れと主治について-1-」の続きを書いているけど、それも世知辛いので、ここでもちょっと違う角度から触れてみようと思います。

陰維脈言葉面の意味としては、陰を繋ぐ経脈。
「陰」なので、カラダの前面、おなか側。足の築賓から始まって上に昇ってのどに向かうこの陰維脈。個別の十二経脈で追っていくよりも効率的。
なんたって、おなか全体の陰性の症状に対処できるので。
陰性の症状って

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脳神経のお勉強 ー2ー

脳神経のお勉強 ー2ー

さっそく第7脳神経からいきましょう。

7.顔面神経 顔面神経もまた、三叉神経同様、耳にしたことのある神経なのではないでしょうか。この顔面神経、こんなところに分布してます。
 ・鼻の中や口の中の粘液を分泌したり、涙腺の分泌線維
 ・舌の前側2/3の味覚線維
 ・あぶみ骨筋神経(あぶみ骨って耳の中の骨ね)

顔面神経に障害が起きると、、、、予想がつくと思いますが、こんな感じです。整理して記載します。

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脳神経のお勉強 ー1ー

脳神経のお勉強 ー1ー

脳から出ている神経(要するに、脳が直接その感覚器から情報を受けることになる)は、12あります。

ここではまず機械的に、その12ある脳神経のうち6つををまとめていきます。

1:嗅神経 まさしく鼻にあって、においを感じ脳に伝える神経です

2:視神経 脳からにょきっと神経が伸びて先端が目玉になったイメージですね。
 ただし、視神経の先端が目玉(眼球)ってわけではないです。

3:動眼神経 文字通り

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