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不協和音

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エンジニアとライターが始めた共同執筆プロジェクトです。エッセイを軸に、自分の感じたこと、考えたことを発信したり、同じテーマで互いに呼応したりする作品を作っています。
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#yamamoto

覚悟は誰でも持てる

個人と、組織や集団を同じ天秤にかけるときは、念入りな注意を払うようにしている。いうまでもなく、どちらも、重要なものだからだ。どっちかを二者択一するという選択肢自体が、かなりヤバいことを前提にしないといけない。健全ではないのだ。 しかし、それでも選びきらないといけない瞬間もある。その時に覚悟というやつが必要になると思う。思考と配慮を総動員して、考えられうる展開の全てを受け入れる気持ちで決断をする。考えすぎかもしれないが、これが私の性格なのだから仕方ないと最近は思うようになった

靴下と靴

靴下は、靴の中にあるのに、靴下 本当は、下だと思っていたものが、実は中核を占めていることもある。

メリハリ、トメ・ハネ・ハライ

朝早く起きて、早く仕事を始めて、早く仕事を終わらせる。 メリハリをつけて仕事をすることが大切だと学ぶ。 と思って寝てることなんて、いつぶりだろうかと思うくらい私にとっては新鮮味があって楽しい。どっちかといえば、今までは、 だった。眠いから寝てるだけ、本能の赴くままに寝て、寝坊し、後悔していた気がする。 「メリハリをつけよう」と思ってから、自分の中で意図的にさまざまなことをやるようになった。一日の過ごし方、食べる物、働く時間、仕事の進め方、睡眠のとりかた、などなどだ。

リガトーニ。パスタは組み合わせ。

昔、イタリアンレストランで働いていたときに、 とお達しを受けて、「私には無理だ...」と思って辞めた。それからというもの、パスタには苦手意識があった。 いろんな種類があって難しい、ソースもバリエーションが多い。組み合わせに正解を求めてしまうと、いつまでたってもスパゲッティしか使えない。そんな自分に嫌気がさしていた。 でも逆に捉えてみると、ソースもパスタも組み合わせ次第で、楽しみ方を変えられるってことにもなる。と、ある時思えた。組み合わせをいかに楽しむか、だけを考えれば、

自分の感性の解釈が、自分の表現を創り出す

『Autumn Leaves』 私の思い出の曲。元々はフランスのシャンソンの曲らしいが、今ではジャズの定番曲として有名な曲である。私はこの曲と、高校生の時に出会い、そして絶望した。 当時、私は休日にギターを習っていた。知り合いがやっているライブハウス、そこではいつもブルースが流れていて、マスターがギターを調整したり、曲を作ったり、犬とじゃれたりしてる不思議な空間。 今日は何がやりたい? いつもマスターは私にこう問いかけてきた。彼は大体なんでも弾けたから、私が突拍子も

私の脳はシングルプロセス

日常生活で、つい効率化を考える癖がある。例えば、レンジで温めるものを同時に二つ入れるとか、ドラム式洗濯機を買って乾燥の手間を削減するとか、家具をレンタルで借りて廃棄の手間を省くとか、そういうこと。 今、お風呂に入りながら、オーディオブックで本を聴きながら、このエッセイを書いている。理論的には3倍の効率…のはずだが、体感的には2.2倍くらいになっている。 インプットは耳から、アウトプットは目と口でやっているのに、脳の処理がインプットとアウトプットを繰り返している感覚がある。

バルミューダのレンジ、陽気な音

タララーン♪ バルミューダのレンジは、音の設定が陽気で面白い。なんでそうなった?と思う音がたくさん使われているし、いちいち設定ごとに音を変えてくるのも面白い。レンジに物を入れて、待っている間の時間を楽しめる、そんなデザインが嬉しい。 私は料理をさほどしないから、レンジを使う時はほとんどお弁当か牛乳を温めている。どちらもあらかじめ設定されている機能を使えば、特に何も設定をせずともすぐに温めができるし、操作も簡単だ。 バルミューダを使い始めてから、元のレンジには戻れないなと

〇〇ができる人は、なぜ〇〇ができるようになったのかを考える

ある時、ずっとできなかったことができるようになることがある。「〇〇をやろう」と決意したわけじゃない。どっちかといえば、「なんで〇〇をやってなかったんだろう」と疑問を感じて、なぜか自然にできるようになるのだ。 例えば、朝の早起き。「早起きしたいなあ」と思ってる時はできないのに、「なんでみんなが早起きしてるのかわかった」時に、自然にその行動ができるようになる。早起きの場合は、みんな努力して早起きしてるわけじゃないとわかった。昔からの習慣、働き方の都合、そして、自分の時間を確保す

「愛せそう」な猫を飼おう

猫と暮らすと少しだけ生活に可愛さが加わる。 朝、ご飯を食べたくて顔をひたすら舐め回されたり、足を噛まれたりする。必死に起こそうとする猫はかわいい。 昼、お腹を出して日に当たりながら寝ている猫を見ているとかわいい 夜、おもちゃをよこせと催促してくる猫を相手しているとかわいい。疲れて寝る猫もかわいい。ベッドで一緒に寝る時は一番可愛い お互い生きてるから、尊重しないといけないことがある。相手のペースや気分、必要な距離感は全然違う。適度な距離感を探しながら、お互いに干渉しすぎ

隣の芝が青く見えたら、もっといろんな芝を見たらいい

隣の芝が青く見える そんな時はないだろうか。私はある。満たされない自分がいるんだな、と認めつつ、隣の芝の青さを観察している。 ネットを見渡すと、隣の芝を青く見せる仕掛けがたくさんあることに気づく。いわゆる広告というやつだ。隣の芝が青く見える時は、その物事が自分にとって魅力的に見えているということで、マーケティング的には成功している。 隣の芝が青く見える時、『自分の満たされないこと』と『自分の満たされない欲求が別の場所で満たされていること』のギャップに苦しむことになる。理

外の世界に興味を持つこと

最近、うちの猫にはハマっていることがある。 それは、キャットタワーの最上部から外を眺めること。 キャットタワーから外をみる楽しさを教えたのは私だ。最初は外に全然興味を持っていなかったから、抱き抱えてベランダに一緒に出て外を共に眺めることから始めた。目をグッと見開いたうちの猫は、周りをキョロキョロし、行き交う人々を凝視した。よほど、物珍しかったのだろう。 たびたび猫と一緒にベランダに出ては、家の中に戻りをしばらく繰り返した。たまに、キャットタワーの上から外を見るようになった

空腹時には、香りのある紅茶を

袋を開けた時、風も吹いてないのにアールグレイの香りがした。まるで、誰かが開けてくれるのを待っていたかのように、一気に香りが外に溢れ出した。 夜遅い時間、私はついつい食事をしてしまいそうになる。もうさほど若いとは言えない歳だし、と気にしている私はうまくこの誘惑に打ち勝つ方法を模索している。 食べる代わりに水分を取るなら、せめて香りだけでも楽しみたいな そんなふうに思って私は、おもむろにお湯を沸かす。笛吹ケトルは、しばらくするとひゅーひゅー言って、沸騰を知らせる。 もう少

時には、がんばって積み上げてきたものを捨てることも合理的な決断になりうる

とある事情で、この半年間くらい英語を話す機会に恵まれた。最後の方はほぼ毎日、英語を話していて、議論をしたり、相談をしたり、お願いをしたりしていた。多岐にわたるコミュニケーションを通じて、自分の英語力のなさを感じた。それに加えて、未熟な英語力であっても意味を媒介する言葉の受難さはすごいなと感心することもあった。 英語を話す時間は大変だが、私にとってはさほど苦ではない。うまいこと自分の考えが伝わっていない時はそれなりに大変さを感じることもあるが、それよりも英語でコミュニケーショ

「値段が高いな」「何か見つかったらどうしよう」と人間ドックをためらっている人に向けて

8月某日、私は人間ドックを初めて受けた。昔、健康診断を受けたことがある東京ミッドタウンクリニックにお世話になった。 ウェブで申し込みができて、日付が近くなると検査キットが届いて、初めての自分でもすんなり準備ができた。待合室は綺麗だし、検査もサクサク進むしで、私にとっては至れり尽くせりだったと思う。結果は後日郵送で届いたし、ウェブでも閲覧できるようだ。 私が予約したのは、基本コース(経鼻内視鏡)のプランで、いくつか気になっていた項目をオプションで加えた。決して、費用が安いと