リガトーニ。パスタは組み合わせ。

昔、イタリアンレストランで働いていたときに、

パスタとソースの名前をとにかく覚えること!

とお達しを受けて、「私には無理だ...」と思って辞めた。それからというもの、パスタには苦手意識があった。

いろんな種類があって難しい、ソースもバリエーションが多い。組み合わせに正解を求めてしまうと、いつまでたってもスパゲッティしか使えない。そんな自分に嫌気がさしていた。

でも逆に捉えてみると、ソースもパスタも組み合わせ次第で、楽しみ方を変えられるってことにもなる。と、ある時思えた。組み合わせをいかに楽しむか、だけを考えれば、ソースもパスタも既製品でいい。私の中でのパラダイムシフトだった。

最初に起こった変化は、ドンキホーテが楽しくて仕方なくなったことだ。パスタとソースの種類がめちゃくちゃたくさんあって、組み合わせを考えていたら夢中になっていた。ソースの好き好みもあるから、全ては使わなかったけれど、自分の好きなソースに関してはいろんなパスタで試してみた。スパゲッティ、ペンネ、パッケリ、マカロニ、色々あった。

今私は、リガトーニというパスタがとても好きだ。小さなパスタなのに茹で時間が長い、不思議なパスタ。ペンネよりは少し大きいが、パッケリよりは小さい。もちもちしていて、フォークで刺して食べるのが一般的なのではないだろうか。

リガトーニとボロネーゼ、私の定番。濃いソースをリガトーニに纏わせながら食べるのがたまらない。ゆっくり噛み締めながら、ボロネーゼの味を楽しむ。時々チーズを振ると味が変わる。

私はソースをチンして、パスタを茹でただけ。でも、組み合わせが変われば特別感がでる。リガトーニ、君に出会えてよかった。

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