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短文4.

神社の森を借景する世界ブランド料亭の部屋に、土の専門家と水の専門家が会合した。松江から早朝出発し数百キロを走破して来た有機農業資材メーカー社長。そのメーカー提供の分子レベルの振動を付与された活水器で水を探求する料理人のテーマはエターナル料理・人生最期の料理だ。そして古参出版社出身の京都家元関係者。料亭に集合する前に私は下鴨神社にきちんと参拝させて頂いた。家元関係者は意外にも前週に出雲大社に参拝されていた。期せずして下鴨系と出雲系が、それぞれの肩に神社の息吹を載せて集った。私のテーマは古代にはあった、農畜産物生産者と神々へのご奉納を司った料理人の協働構築だった。数年前の下鴨神社参拝時に頂いたご縁のリセットなのかもしれないと思われた。

厳かな糺の森の木漏れ日や数年間の縁や奇しき

(画像は1960年代の賀茂川上流。平凡社世界大百科事典より。)

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