ハワイ短歌会

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ハワイ短歌会のNoteへようこそ!ハワイ短歌会は2011年に発足、対面およびオンラインにて、月に一度歌会を開催。機関紙「ふゆみどり」を発行。 連絡先:hawaiitanka@gmail.com  2021年までのブログは: tankaofhawaii.blog.fc2.com

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  • 毎月の短歌

    ハワイ短歌会の会員が詠む毎月二首の歌を月毎にリストアップします。

  • アロハ通信

    ハワイ短歌会の活動や、ハワイ生活一般についてのニュースなどを毎月お届けします。

  • 毎月の選歌

    毎月の短歌の中から会員たちがそれぞれ10首選び、最も投票数の多かった歌を発表します。

  • 交流短歌会

    ハワイ短歌会の姉妹短歌会を紹介します。

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    • 2024年6月の歌   テーマ「メニュー」

      病院の検査メニューを果し終へ診断待つ身はまな板の鯉     爽やかな五月の風に若葉映ゆ寒さ乗り切り心身ほどけぬ    山下ふみ子 隠し味を夫に聞かれど明かせぬはクリームパスタに入れしカラスミ 野遊びの草花入れいし竹籠に蔦の絡みて蝶の舞いくる 楽満眞美 中華街で話題の飲茶に繰り出して筆談しつつメニューを吟味  記念日はキャンドルライトのレストラン メニュー渡され老眼鏡(メガネ)を探る 六甲もこ 夕飯のメニューを決めるはわが腹とお裾分け待つ相棒姫ちゃん  「赤福」を

      • アロハ通信#25           伊勢志摩への旅    山下ふみ子  

        6月下旬、気の合う友達と三人で伊勢志摩の賢島へ日帰り旅行をしてきました。いつもはランチを楽しむだけのことが多いのですが、今回は念願だった小さな旅を実現しました。賢島と言っても島ではなく、列車でも車でも行けるところです。以前安倍総理の時代に開かれたサミット会場の一つとなったところなので、ご存知の方もおられるでしょう。 前日まで雨天が続いていたのですが、幸い晴れ女の集まりとあってか当日は爽やかに晴れて、修学旅行の学生気分で列車内から盛り上がっていました。三人の願いは三つ、一つ目

        • アロハ通信#24           がんばれ聡太     鵜川登旨

          実は私、藤井聡太さんの大ファンなんです。 携帯の待ち受けは、もちろん藤井さんのお写真。(お孫ちゃん達ごめんね) 藤井聡太さんの魅力はその強さと、勝っても決して驕ることのない謙虚さにあります。中学生でプロ棋士になった時から、あどけない顔で中高年の強豪達を次々負かしていく姿に痺れました。21才になった今、藤井さんは将棋界にある8つのタイトルを全て保持して、八冠と呼ばれています。前人未到の快挙です。 タイトル戦では、前夜祭や大盤解説会が行われますが、以前は出席者のほとんどが男性だ

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        記事

          2024年5月の歌 テーマ「仲間」

          公園の藤の香ほのかに漂いて体操仲間のかけ声弾む        気まぐれな五月の風に鯉のぼりは大きな目をして待ちかねている  森田郁代 久々に友とのランチ楽しめば愚痴も不安も何処かに消へし       長年の闘病を経て義姉が逝き気丈に動く兄が愛おし      山下ふみ子 焼き魚定食欲せど現実はマックのフィレオフィッシュで我慢  たんぽぽの綿毛兄弟手をふってそれぞれの道別れゆく春  藤代敏江 暗号にガキ大将の愛称を入れて使えば故郷近づく 郷里より手作りよもぎ粉届きたり笹

          2024年5月の歌 テーマ「仲間」

          アロハ通信#23           公園ボランティア     森田郁代

          今年は暖冬だと言われていましたが、三月になってもいつまでも寒くて暖房した部屋で縮こまっている日が続きました。でも暖かくなり始めると、外の景色は魔法にかかったように一気に新緑が広がり、いろいろな花が咲き始めて、日ごとに姿を変えていきました。 私は地域の公園のボランティアをしていますが、この公園も今が一番華やぐ季節です。藤棚の藤の花は白や紫の花をたくさんつけました。まわりのツツジの木には赤や白、ピンクの花が咲いて辺りがぱっと明るくなるようです。地域の人たちも、子どもを連れて遊び

          アロハ通信#23           公園ボランティア     森田郁代

          アロハ通信#22           アボカドの木を伐る

          先日、外で植木の手入れをしていたら、トラックが止まり、「植木の仕事をしているが、何か仕事はあるか。」と聞かれ「別にないよ。」と言ったら車は通り過ぎたのですが、しばらくしてまた戻ってきました。家の前に車を止めて「木の手入れは出来ているのか。」と聞いてくるので、裏庭の斜めに伸びて、隣の家に傾いている、アボカドの大木が前々から気になっていたので、見積もりを頼むことに。 安ければ頼もうかと思い当の木を見せてみると、大木1本切るのに1500ドルと言うので「そんな大金とても払えないよ。

          アロハ通信#22           アボカドの木を伐る

          2024年4月の歌 題「風」  

          小雨止み雨の匂いを包みこみ星星軋む夜の風鈴   真夜に降る激しき雨は何時しかに潮騒に変わりきこえくるなり   原 葉 暴れては鉢なぎ倒した風は今日知らん顔してそよそよと吹く フリースのジャケット着ても短パンで素足にサンダルハワイのロコは 藤代敏江 風に乗り見えない敵がやってきた目薬マスクで凌ぐ三月       陽を浴びて草取りすれば手の中でひんやり冷たいハコベの若葉      森田郁代 一生に一度はしたい気まま旅いき先決めず風にまかせて     春時雨気分を変えて

          2024年4月の歌 題「風」  

          2024年3月の歌 題「食器」 

          亡き父の選んでくれし飯茶碗のぬくもりを手に今日を始める つやつやと輝く庭の片隅に猫のタイガー静かに眠る 筒井みさ子 魚好きの夫を思いて夕餉には食器あれこれ並ぶ食卓 中年のブーゲンビリアは年毎に精彩欠きて吾と競いぬ 原 葉 うるし塗りふうのチープなプラ皿にだいふく乗せて茶の友とする 倒壊の家屋に降り積む真っ白な雪に罪などないのだけれど 藤代敏江 客用の器は棚の奥の奥使われる時を待ちわびている        むずむずと鼻が察知するスギ花粉長い戦いとマスク取り出

          2024年3月の歌 題「食器」 

          2024年2月の歌 題:歌

          シアトルの美術館で浮世絵展を見て 歌麿の描く女の髪の艶 時を越えても色香は消えず 浪しぶき小舟呑み込む音のする櫂こぐ漁師と白き富士山 関本なつ 聖堂のステンドグラスに入り日映え夕べの祈りの歌始まりぬ  聖歌隊のカウンターテナーの声透き通り旅路の胸の奥深く沁む 筒井みさ子   香港の初船旅の遠き日よひときわ明るき「味の素」ネオン  注:返還前の香港 中国の影すら見えぬ香港にイギリス領の街なみのあり 原 葉 万智さんを真似て作ったそのひとつパーマ記念日いつだったっけ

          2024年2月の歌 題:歌

          アロハ通信 #21          ミニチュア生花展示会

          去る3月8日、9日の2日間にわたって、インターナショナルいけばなチャプター56主催の一風変わった生花展示会『生花の輝き』がホノルルのハワイ日本文化センター5階のオハナルームにて開催されました。 一風変わった生花展というのは、企画の試みが小さな入れ物やミニチュアの器を使って「生ける」という趣向によるものです。キッチンの戸棚の奥にしまい忘れていて、使っていなかったティーポットやコーヒーカップ、お正月に出してくるだけの小型の重箱、茶道で使う四滴や煙草盆、燗鍋(かんなべ)やお猪口な

          アロハ通信 #21          ミニチュア生花展示会

          アロハ通信#20 動物園を行く

          2月11日、ハワイ短歌会の有志四名は、ホノルル動物園に吟行に出かけました。動物園はワイキキの中心部から15分ほどの場所に、上野動物園とほぼ同じ大きさの300エーカーあまりの広さの土地を占め、約220種類の動物や鳥たちが緑ゆたかな園内に飼育されています。 参加者の誰もが動物園は久しぶりで、リュックに帽子といういでたちに身を固め、期待に胸ふくらませて入口に集まりました。園内に入ると、美しいピンクのフラミンゴに続いて、色とりどりの鳥類が迎えてくれます。オラウンターンやチンパンジー

          アロハ通信#20 動物園を行く

          2024年1月の歌

          声に出し慰められたい甘えかも傷ついたようにわざと黙(もだ)しぬ 迷い道何をすべきか問う夜に星が答えを静かに囁く    小島夢子 子供の頃の思い出 新しい下駄音高く初詣吐く息白く鳥居をくぐる 寒風にかたい蕾はゆらゆらとしばし夢見つ春を待ちいる 関本なつ 夢のようあり得ぬことが起こる時うれしい自分しあわせずくし しあわせは無限にくるよどこまでも想像越えてすべてを越えて 田中えり クリスマスに リモートでしばしば会いし孫は吾の顔を見るなり走り寄りたり 幼子が走り回れば首

          2024年1月の歌

          アロハ通信#18 ハワイに移民した大伯父のこと (六甲もこ)

          「いざ行かむ吾等の家は五大州誠一つの金武世界石」 これは、沖縄移民の父と言われる當山久三氏が1903年、第2回ハワイ移民の渡航の際に読んだもの。フロンティア・スピリット溢れる、なんとも力強い歌です。 私の大伯父2人も、沖縄からではありませんが、福岡の寒村から、この歌のように湧き立つ想いを胸に布哇(ハワイ)へと旅立ちました。もう100年程も前のことになります。父を亡くし、子供を8人も抱えた母を助ける為に、上の2人が出稼ぎに出たのです。私の祖父は末っ子ですので、彼らより10歳

          アロハ通信#18 ハワイに移民した大伯父のこと (六甲もこ)

          2023年12月の歌        

          紅白の馴染みの薄い歌手リストに昭和は更に遥かになりぬ 正月を異国に迎えて半世紀お雑煮の味を二世に引き継ぐ 岡まなみ 目の検査無事に済ませてあと二年運転できる免許をもらう 二年後に九十一歳になる我の運転免許じっと見つめる 小島夢子 元日の朝がなんだとキジ猫はシッポふりふり車道を渡る 大空を縦に横にと切りきざむ音もおどろな冬の雷 関本なつ 報知紙の分厚いページの特集に胸弾ませし春を忘れじ パスワードを鍵束のごと携えてウェブセールに参じる金曜 筒井みさ子 幾年もブーゲン

          2023年12月の歌        

          2023年11月の歌 題「大」

          大福のほっぺにバナナや蒸しパンを小さな口から詰め込む一歳     一日中ピアノの響くキッチンで我が物顔に歩くゴキブリ 大室やよい また一人励ましくれる人逝きぬ 庇護の大きさを知る事務所終い 自転車の前後と背中に子をのせてママはこぐこぐ仕事に急ぐ 小野貴子 大いなる自然の力よ大地揺れ宇宙の謎に思いを馳せる   大好きなきみの笑顔を見るために寄り道をしてチョコレートを買う  小島夢子 大いなる飯桐(いいぎり)の木に赫赫と午後の陽に照る飯桐の実は 上水のフェンスを絡みし

          2023年11月の歌 題「大」