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アロハ通信#20 動物園を行く


2月11日、ハワイ短歌会の有志四名は、ホノルル動物園に吟行に出かけました。動物園はワイキキの中心部から15分ほどの場所に、上野動物園とほぼ同じ大きさの300エーカーあまりの広さの土地を占め、約220種類の動物や鳥たちが緑ゆたかな園内に飼育されています。

参加者の誰もが動物園は久しぶりで、リュックに帽子といういでたちに身を固め、期待に胸ふくらませて入口に集まりました。園内に入ると、美しいピンクのフラミンゴに続いて、色とりどりの鳥類が迎えてくれます。オラウンターンやチンパンジー、ワニやカメに会った後で、お待ちかねの象の居住区を訪れると、思ったより小さめのインド象が、柵のすぐ近くに静かにたたずんでいました。


「アフリカサバンナ」と呼ばれる広いゾーンにはキリン、ヒヒ、クロサイ、カバ、ライオンなどがいて、サバンナの気分が味わえます。園内にはハワイ特有の木や植物もふんだんに植えられていて、涼しい木陰が随所にあります。当日はアメリカ最大のスポーツイベントであるスーパーボールの行われる日曜日だったからか、動物園はあまり混み合っておらず、木陰のベンチにゆったり座って休息をとることができました。全部見終わらないうちに閉園の4時になり、名残惜しくも、園を後にしました。(筒井)

参加者の歌の中から
おむすびを持ちて三人の歌友と飼われし獣に会いに行きたり   
ハゲワシのガラスのごとき目の玉に映るは青空高く飛ぶ鳥    
筒井みさ子
カバ池の黒い水面かきわけて巨大な背中で河馬は見得きる    
ハイエナは午後の日差しに足を投げ「カンケーネーヨ」と薄目を閉じる
関本なつ
海鳴りのようなライオンの遠吠えがアフリカ園の奥から響く  
切り株のブーツを履いた象のあし鉄腕アトムの足に似ている  
大室やよい
長き尾を十二単の姫のように優雅に引きずり孔雀の歩む            
寄り添いて2頭のキリンがのんびりと首を伸ばして木の葉を食みおり
岡 まなみ
 

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