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ハワイで転職(その4)

著者:六甲茂子(ロコモコ)

前回からの続き

前回は、ハワイは小さな島なので、コネクションが割と重要…と言うお話をしました。そんな事言われても、知り合いも少ない外国でどうしたらいいの?と、お思いの方も多いのではないでしょうか?

ローカル・コミュニティに属するとは?

日系の会社ならいざ知らず、地元ハワイ資本の会社で働きたい場合、ハワイのローカル・コミュニティに属していると、とてもスムーズです。

私は最初、留学生としてハワイにやってきたわけですが、最初の数年は全然ローカル・コミュニティに属せませんでした。

大学で仲良くなるのは、同じ立場の留学生が中心。ローカルの友人ができても、学内で仲良く話すぐらいで、コミュニティに食い込むには程遠かったのです。

「このままでは、いつまで経ってもお客さんのまま。卒業したら祖国に帰るだけの腰掛けの留学生のままだ」と、気持ちは焦りました。

本来なら、留学生とはそういうもので、学業を終えたら速やかに帰るのが筋でしょう。

ただ、私は、もう少しハワイに残って働いて、地元社会に貢献したいという思いがすごく強く、日本に帰るというオプションはほとんど考えていませんでした。

ところで、先程から「ローカル・コミュニティに属する」と連呼していますが、ちょっとわかりにくいですよね。

私が考える、コミュニティに属すると言う定義は、そこで合法的に生活の糧を得て、税金を支払い、「どうせすぐ帰る人だから…」と思われず、有事の際は協力できる、という状態です。

ローカルという言葉にも色々解釈はあると思いますが、私はハワイで生まれ育った人々の事と定義しています。

合法的に滞在しつつ

アメリカに合法的に滞在するには、国籍、グリーンカードやビザが必要です。ビザによっては就労が禁止されています。

学生ビザで入国している私は、このままでは働く事ができず、卒業後就労ビザを取得しなければなりませんでした。そのためには、スポンサーとなってくれる企業を見つけなければならず、だからこそ、冒頭に述べたコネクションが大切だった訳です。

ただ、ビザの取得については、その時々の政策に左右されますし、法的な分野のお話となりますので、ここでは触れずにおきますね。

あくまで個人的な話しになりますが、私の場合は、学生時代から「ボランティア(無給で働く)」と言う方法をとりました。そして、そのうちの一社にスポンサーになってもらいました。

その「無給で働く」場所を見つける為に、ローカルのコミュニティには随分と助けてもらいました。

仕事に直結した専攻ならインターンシップが有効です。インターン中にやる気をアピールして、仕事を得るのが王道です。

ただ私の場合は非常にマイナーな専攻で、インターンシップの機会もほぼない状態でしたので、自力で行くしかなかったのです。

ボランティアが有効

私のような外国人がコミュニティと触れ合う一番手っ取り早い方法はコミュニティ・サービス(ボランティア)だと思います。

興味のある分野のイベント等に出入りしていると、ボランティアを探している事が多々あります。そのような機会に巡り合ったら、臆せずチャレンジしてみると良いかも。

大体において、ボランティアを積極的にしている人々は、一般よりも気持ちが優しかったり、面倒見が良かったり、外国人の英語に寛容だったりする場合が多いのです。たまには強烈な野心家もいるけれど、おしなべて話しやすいかと思います。

私の場合もボランティアが縁で知り合った人々から芋づる式に世界が広がり、随分と助けられました。

就活とは一見なんら関係が無さそうな場所からも、思わぬ出会いが身を結ぶのがハワイなんですよね。

別に就活目的でなくても、せっかく他所の土地に住まわせてもらうのですから、留学生はできるだけ地元と触れ合い、地元を知り、愛し、お手伝いの機会があれば飛び込んでみると、きっと良いことがあると思うのです。

キャンパスやワイキキだけではない、地元の人々の営みを知るのも楽しいですよ。

縁とは不思議なもの

転職の話に戻りますが…。

私が今回転職できたのも、業界の先輩(で友人)のおかげであると前回書きましたよね。

それに加えて、そのお話の中継役とはなってくれた方とも、業界とは関係ないところで縁があったのです。

それはやっぱりボランティア笑。学生時代に某所でボランティアをした時に、彼女とご一緒した事があり、それ以来会えば挨拶する関係となっていたのでした。

パズルの駒が、当てはまるところにピタッと当てはまるようできているように、世の中も噛み合う時はうまく噛み合うようになっているのだと思います。

そのパズルへの参加資格を得るためにも、コネクションは大切で、そのコネクションがいつしか良い縁として作用する事も多い、と。

就職や転職だけではなく、これは全てに対して言える事なのかも知れませんね。

なんだかとりとめなくなってしまいましたが、4回にわたった「ハワイで転職」シリーズは一旦ここでおしまいにしましょう。ではでは。


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