小正月 背に隙間風 肩うずき
氷華の夢 銀世界彩る 謎深し
花が舞う 桜の宇宙 地に土筆
鬼灯(ほおずき)や 朱色になりて 取る娘
知らぬ間に かりがね寒き 寮の窓
面接し 火照る頭で 寝待ち月
梶の葉へ 和歌を書きたり 月を見る
風を漕ぐぶらんこを漕ぐ子の瞳
芍薬の 根を労わりて 土をかけ
ふるさとが最上の町戻り鷸
雪しまき この世の白さ 舞う光
薄曇り 秋蒔き大根 栃の花
悶々と 白玉星の 花を見て