香道具

香道具が置かれた場所②:『室町殿行幸御飾記』を中心に

前回の記事では、大学院で研究していた将軍の邸宅の一部であった「会所」と部屋を掛け軸や花瓶、香炉や茶わんといった美術品で飾る行為「座敷飾」の広い意味での関係性について書きました。なかなか続きが書けず時間が空いてしまいましたが、今回は『室町殿行幸御飾記』(むろまちどのぎょうこうおかざりき)と呼ばれる室町時代の座敷飾りを書き残した史料をもとに、どのような香道具が飾られていたのかご紹介したいと思います。 『室町殿行幸御飾記』とは『室町殿行幸御飾記』(以下仮に『御飾記』と称します)は

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「香りの器 高砂コレクション展」@パナソニック汐留美術館の所感

東京都・パナソニック汐留美術館に於いて2021年3月21日(日)まで展示中の「香りの器 高砂コレクション展」に行ってきました。 圧巻の美しい香水瓶コレクションや、多種多様な香道具を見られる素晴らしい展示で、未見の方には是非おすすめしたいですが… 香道に関わる人間として、「蘭奢待」として展示されている香木について重要な課題を感じる点もありましたので、併せてここに記載しておきたいと思います。 「香りの器 高砂コレクション展」とは?本展「香の器 高砂コレクション展」とは、日本

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匂いの無いオンラインの世界で、「香道」の魅力を伝える【イベント開催レポート】

臘梅の候、いかがお過ごしでしょうか。香人 / 香道研究家のmadokaです。 この記事では、去る2020年10月25日(日)夜にオンラインで開催した、香道イベント「知られざる香道具の魅力 〜伽羅の香りを聞く会・番外編〜」を振り返る開催レポートをお届けいたします。 実は本イベント、オンラインの映像で、和蝋燭の薄明かりの中で見る香道具の魅力を伝えるという「史上初」の試みでした。 「香道」とは? 香道とは、お香を美しい所作で焚き、その香りや場の雰囲気を楽しむ、日本の伝統な遊び

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【ご感想まとめ】オンライン香道イベント「知られざる香道具の魅力〜伽羅の香りを聞く会・番外編〜」2020年10月25日開催分

実は史上初の蝋燭の薄明かりで見る香道具鑑賞会(オンライン)でもあったオンライン香道イベント「知られざる香道具の魅力〜伽羅の香りを聞く会・番外編〜」にお寄せ頂いたご感想を紹介いたします。 Twitterやブログなどオンラインでお寄せ頂いた参加者の皆様のご感想のうち、一般に公開にされているものはそのままURL引用して一覧に、アンケート等で頂いたご感想は個人情報を伏せた形にしてご紹介しています。沢山のご参加、誠にありがとうございました。 開催レポートは以下の記事をご覧ください。

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聞香【11】香道具

本格的な香道のお道具は需要が少ないため、お香専門店で在庫をもっていない場合が多いと思います。 伝統的な「御家流」の香道具についてご説明いたします。 【乱箱(みだればこ)】香道具一式を入れる箱型のお盆 【手記録紙と手記録盆】組香の時に用いる記録用紙とそれをのせるお盆 【本香盤・試香盤】銀葉をのせる2種類の台 【火道具】灰・銀葉・香木を扱う七種の火道具[火筋(こじ)・灰押(はいおさえ)・羽箒(はぼうき)・銀葉挟(ぎんようばさみ)・香匙(こうさじ)・香筋(きょうじ)・鶯(

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徐にInstagramで香道紹介を始めました(Twitterも@madoka_incenseでアカウント名を統一します)

「今更?」と思われる方もおられるかとは存じますが、タイトル通り、Instagramを始めました。 俳句や短歌にも通じるような、Twitterの短いテキストで魅せる世界や、関係性のフラットな雰囲気はとても好ましいと思っているので、Twitterも今の所は継続する予定です。 折角なので、ツイッターとインスタで、それぞれ違う使い方も試みたいと思います。ライブ配信や、フォロワーの方限定でお目にかける何かも、そのうち試みるかもしれません。 まずはこれまでの香筵(こうえん:お香の会

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香道具が置かれた場所①:会所と座敷飾り

前回の記事では、香雅堂の朝のルーティーンについて書きました。今回は少し毛色を変えて、私の大学院時代の研究について書こうと思います。大学院では、室町時代の座敷飾りというものを研究していました。座敷飾りの飾りには唐物(からもの)と呼ばれる中国からの舶来品が使用されていました。唐物には掛軸などの絵画、筆や硯といった文房具、茶碗などの茶道具、そして香炉や香合などの香道具といったものが挙げられます。 会所と入れ子構造座敷飾りとは、寺院や武家・公家の邸宅、主に会所と呼ばれる建物に舶来品

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立春大吉【二十四節気・立春】

2/4は、立春の日。まだまだ寒暖の差が激しい時期は続きますが、暦の上ではもう春です。 立春2/4の前日、2/3の節分に行われる豆まきは「追儺(ついな)」という、旧暦12/30の大晦日に鬼を払う行事が元になっています。 しかし、「立春」は太陽の動きを元に、旧暦1/1は月の動きを元にしていることから、立春と旧暦1/1は、その年によって重なったり、前後したりすることがあります。昔の新年は、ちょっとややこしいですね。 見出しの画像は、立春の日、京都の御寺・泉涌寺にて見かけた彩雲

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