こんな編集者には注意しよう

こんな編集者には注意しよう

一.作家に逢いたがらない編集者  3年ほど前のことです。F書院に仕事を貰いに来たフリー編集者が、「ぼくはK談社ラノベ文庫で仕事をしているから、わかつき先生の企画をK談社に持っていってあげますよ」と言ったそうです。F書院の担当者経由で企画を預けたのですが、何か変なんです。  そのフリー編集者、私といっさい話そうとしません。すべてF書院の担当者経由です。おかしいと思った私は、「東京に行く用事があるので、お時間取っていただけませんか?」と伝言して貰ったのですが、お断りされてしまい

16
100
如月新一「爆破ジャックと平凡ループ」#25-15周目 行け! 行け! 行け! 行け! 行け!

如月新一「爆破ジャックと平凡ループ」#25-15周目 行け! 行け! 行け! 行け! 行け!

「友達になろう!」  車内に声が響いた。声の主を見る。四方山が両手をぎゅっと握りしめ、辛そうに眉を歪めている。もう一度「私と、友達になろう!」と言った。 「でも、僕、爆弾テロ犯ですよ。おじいさん、警察なんじゃないんですか?」 「元警察だ。それに、君は一人なんだろ? 友達がいないんだろ? 家族といても息苦しいんだろう? だったら私と友達になろう。将棋を一緒に指してくれる相手が欲しかったんだ」 「将棋、知らないですよ」 「私が教えてあげるから」 「そんな、僕なんか」 「君は、

19
「毎日」を物語に生かすコツ(後編)/如月新一

「毎日」を物語に生かすコツ(後編)/如月新一

「爆破ジャックと平凡ループ」の連載も残り後残り1回。いよいよ明日が最終回となりました。 連載までのカウントダウンを記念し、作者の如月新一さんに、小説を書くにあたり日ごろから意識されていることをお伺いしました。 前編はこちら。https://note.mu/henshu_ckr/n/nb5822b7bc51e 言葉で消化できないことを物語にする 自分の場合、物語を動かすエンジンは「テーマ」ですね。時代に対して感じていること、がテーマになりやすいです。あとは、言葉で消化でき

10
如月新一「爆破ジャックと平凡ループ」#24-15周目 俺が、このバスをジャックした!

如月新一「爆破ジャックと平凡ループ」#24-15周目 俺が、このバスをジャックした!

 ドアが開き、バスジャック犯が乗り込んでくる。 「乗って来るんじゃねえぞ! おい、運転手! バスを早く出せ!」  そう言って、岡本が四方山を人質に取っていた。四方山が人質のパターンは初めてだな、さすがに現役を退いたから咄嗟に逮捕術は披露できないものか、と思っていたら、後ろから「ホントだ」と声が聞こえた。  振り返ると、そこには咲子さんが立っていた。 「なんで下りてないの?」 「見守ってあげようと思って」  プレッシャーだなあ、と苦笑しながら俺は歩み始める。岡本が、「

10
如月新一「爆破ジャックと平凡ループ」まとめ~15-1周目までのおさらい!

如月新一「爆破ジャックと平凡ループ」まとめ~15-1周目までのおさらい!

現在好評連載中の如月新一「爆破ジャックと平凡ループ」。連載も残すところ本日夜の更新を含めて後2回。これまでに判明している登場人物の紹介と、15週目までのリープの結末をダイジェストでお送りします! ■あらすじ 平凡なアラサー男が、特別な力を手にした時に起る奇跡の逆転物語。主人公はバンドマンになるという夢破れた営業マン。ある日バスジャック事件に巻き込まれる。何度も“やり直し”を繰り返して明らかになって行く真実。主人公は元恋人を救うべく事件に挑んでいく! ■登場人物 俺(森

6
如月新一「爆破ジャックと平凡ループ」#23-15周目 一つだけお願いしていい?

如月新一「爆破ジャックと平凡ループ」#23-15周目 一つだけお願いしていい?

 あかいくつバスを見ながら、途方に暮れる。  テロ犯の生い立ちは壮絶だった。俺が一体なにをすれば、彼を止められるだろうか。彼のスマートフォンを取り上げても、きっとタイマーでバスは爆発する。  神様が何故俺にこの力を授けたのか知らないが、俺にまだ立ち向かえと言っているのだろうか。  俺はいつの間にかバスに乗り込み、咲子さんの隣に腰掛けていた。咲子さんが顔を上げ、口を開く。 「森田くんじゃん、久しぶり。何年振り?」 「五年ぶりだね」 「なんだか、様変わりしちゃって、びっく

12
「毎日」を物語に生かすコツ(前編)/如月新一

「毎日」を物語に生かすコツ(前編)/如月新一

「爆破ジャックと平凡ループ」の連載も残り後残り3回。 連載までのカウントダウンを記念し、作者の如月新一さんに、この物語を紡ぎだした原体験をお伺いしました。「爆破ジャックと平凡ループ」を書いたわけ、そして個性溢れるバスの乗客達に込めた思いをぜひお楽しみください! 普通を普通にできる。それだけで、すごい 今回の小説のテーマは「平凡」です。普通を普通にできるってそれだけですごいことだぞ、平凡舐めんな! と営業マンを見たりして、日々感じていたから、それについての批評になっている

11
如月新一「爆破ジャックと平凡ループ」#22-14周目 君が犯人だったのか

如月新一「爆破ジャックと平凡ループ」#22-14周目 君が犯人だったのか

 十二月の風にも慣れたな、と俺は思わず笑みをこぼす。  目の前にはあかいくつバスが停留している。親父が「乗るのか? 乗らないのか?」という視線を向けてくる。俺はパスケースをタッチして清算をしながら、親父を見つめる。  親父と目と目が合う。 「お疲れ様」  そう言って、俺は歩を進める。菜々子嬢のコーヒーが、スーツのすそにかかる。 「すいません!」  不安の滲んだ顔で俺を見る菜々子嬢と、その隣にいる町山をそれぞれ見てから、「気にしないでくれ」と言って、進む。  後部

14
如月新一「爆破ジャックと平凡ループ」#21-13周目 浮気調査探偵の名推理

如月新一「爆破ジャックと平凡ループ」#21-13周目 浮気調査探偵の名推理

 十二月の風にも、もう慣れた。バス爆発のせいで暑かったり寒かったりで、体がおかしくなりそうだ。  目の前のあかいくつバスが、可愛らしいデザインなことにも、妙な苛立ちを覚える。  あかいくつバスに乗り込む。  バスジャック犯の目的と、乗り込んで来るまでの経緯はわかった。彼には病気の妹がいて、その手術費用をなんとかしようとしていただけで、もともとバスジャックをするつもりはなかった。  そしてバスジャック犯と爆弾テロ犯は別だった。叶と名乗った男の予想が正しければ、爆弾テロ犯

10
如月新一「爆破ジャックと平凡ループ」#20-12周目 ただの釣り人じゃないでしょう?

如月新一「爆破ジャックと平凡ループ」#20-12周目 ただの釣り人じゃないでしょう?

「おい釣りバカ、お前こっちに来いよ!」  バスジャック犯が、クラスでひとりぼっちの生徒に声をかけるみたいに、釣り人に声をかけた。いや、釣り人の格好をしているだけで、本業は別にあるということを俺は知っている。  釣り人は、自分が指名されているとは気づいていない様子で窓の外を眺めている。さすがに、自分は無関係だと思っているだろうし、このままバスジャックが解決されないと、クーラーボックスの中に死体が入っていることがバレてしまうのではないか? と考えを巡らせているのだろう。 「

12