コンマ

連投を終えた所感

こんばんは。今宵もお立ち寄り頂き、どうもありがとう。

昨日、コンマに因んだ僕の話が9度の投稿を経て終わりました(9ってどこか、コンマの形に似ていません?笑)。過去にあった面白いエピソードを綴る、ということは以前(音楽活動時代のブログで)もやっていたのですが、こんなに長い投稿になったのは初めて。カウントしてみると、何とこの九編で14,349文字を書いていました。400字原稿用紙に換算すると、36枚

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人生の節目、あるいはコンマについて9

「帰ろう」

はっきりと、僕はそう思った。目の前では京都の街並みが、乗車した電車の窓越しに右から左へと流れてゆく。

僕は地元へと戻り、そこで医学生としての生活を始める。それがきっと、僕にとって最善の選択肢。疑いなく、そう感じている自分がいた。気がつけば妹の電話から、小一時間が経つ。突然の衝撃と戸惑いの中からも、自分の心には安堵した感覚が滲み出てきていた。

九州での生活。それは僕の中で、未だ魅力

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人生の節目、あるいはコンマについて7

京都駅の周辺をあてもなく歩きながら、僕はもうひとつ、電話をかけていた。遠くに目をやると空は鮮やかな青で、雲はもう冬のそれとすっかり様子が異なっている。

「もしもし。今年度お世話になった大山です。S先生はいますか」

発信先は、僕が一年間通っていた予備校。僕は自分が受験勉強というものに臨むに当たって、一つ運が良かったのはこの予備校と出逢えたことだと心から感じている。他の予備校と比べることは出来ない

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人生の節目、あるいはコンマについて6

まだ時刻は午前9時を回ったばかりだった。XXさんとのランチの約束までには、まだたっぷり時間がある。

僕はiPhoneの着信履歴を確認し、●●大学の番号に電話をかけた。

「...もしもし、●●大学です」

少しか細い、若い男の声が聞こえてくる。僕は自身の名前と、補欠合格の繰り上げ連絡をもらった者である旨を伝えた。呼吸が少し浅い。

「あぁ...ご連絡ありがとうございます。いかがされますか?」

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人生の節目、あるいはコンマについて5

「いっけいくんの携帯につながらなかったって、実家にかかってきたんだよ。あんたすごいじゃんー、本当におめでとう!」

電話の向こうで、妹が話をつづけている。

そうか、とはたと気がつく。銭湯に入る前、脱衣所で鳴っていたあの着信。てっきり家具屋からの連絡だと思っていた、地元市外局番の電話番号。

あれは、●●大学からのものだった。補欠合格の、繰上げ通知。

頭の中が、にわかに慌ただしくなる。同時に、胸

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人生の節目、あるいはコンマについて4

九州出身の人達に、僕は惹かれることが多かった。

僕が出逢ってきた人に限り、ということには無論なってしまうけれど、彼らの気質は不思議と、自分のパーソナリティによく馴染んだ。

女性はどちらかというと小柄の人が多くて(なぜだろう)、笑顔は明るく人懐っこい。けれどその内面は非常に芯が強く、自立精神の旺盛な人が多かった。男性はというと、こちらも一見気さくで穏やかな雰囲気を纏いながら、内面の激しい情動・強

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人生の節目、あるいはコンマについて3

やや熱めに調整された湯の中に、僕は身体を胸まで浸す。しばらくして身体が「もう無理だ」と感じると、僕は腰を上げ、そのまま浴場の縁(ふち)に座る。そして身体が冷めてくると、僕はやはり再び湯船へと身を沈めた。

次々と人がやってきては風呂に入り、やがて脱衣所へと戻っていく中で、僕はこの所作をただ繰り返す。

予備校仲間によるあの日の打ち上げは、夜遅くまでつづいた。午前4時過ぎに店の閉店が近づくと、「新宿

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人生の節目、あるいはコンマについて2

京都で迎えた3日目の朝、僕は京都タワーの地下3階にある大浴場にいた。

「京都タワーの地下にお風呂?」

昔から温泉や銭湯が大好きだった僕は、それを知った時にびっくりしワクワクが止まらなくなった。僕は思春期の多くの時間を東京タワーの近くで過ごしたけれど、あの地下に大浴場があったらどんなに素敵だろうと思う。

夜行バスを使って京都にやってきた1日目、到着するや否やまず向かったのがその大浴場だった。朝

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人生の節目、あるいはコンマについて

“I don't know if we each have a destiny, or if we're all just floating around accidental-like on a breeze, but I, I think maybe it's both. Maybe both is happening at the same time.”

“僕にはわからない。僕たちにはみな

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