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クラシック演奏家ビジネス論2.0

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クラシック演奏家の生き方,働き方等について,音楽教育学者の長谷川が考えたことを書き連ねています。
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#クラシック

新人演奏会が若手の支援として機能しているのか考えてみた

新人演奏会が若手の支援として機能しているのか考えてみた

こんにちは,音楽教育学者の長谷川です👓

先日,Instagramのストーリーズを眺めていると,音大の卒業を控えた学生さんの投稿にこんなのがあった。

う〜ん…

そりゃ「無理😭」ですよね…

新人演奏会って若手演奏家の門出を応援するためのものだと思ってたけど,そういうわけではないのかな?

常識的に考えたらわかると思うけど,新卒音楽家にとって7万円は結構手痛い出費だ(いや全ての新卒社会人にと

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演奏家はキュレーターの視点を持つべきだ

演奏家はキュレーターの視点を持つべきだ

こんにちは,音楽教育学者の長谷川です👓随分久々になってしまいました。

以前,こんなツイートをしたらプチバズが起きた。

キュレーターとは,現代美術の文脈において展覧会の企画・運営等を総合的に指揮する人のことである。どんな作品を取り扱うのか,どんなタイトルの展覧会にするのか,展示の順はどうするのか,ライティングは?解説は?チラシに掲載するキャッチフレーズは?等々。

今日のクラシックにおける自主

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クラシック演奏家ビジネス論2.0②コト消費時代に生徒を集める方法

クラシック演奏家ビジネス論2.0②コト消費時代に生徒を集める方法

こんにちは,音楽教育学者の長谷川です。

クラシック演奏家や音大生の今後をお節介ながら僕が勝手に案じる「クラシック演奏家ビジネス論2.0」の第2弾です。前回の記事を読んでいない方はまずはこちらからどうぞ。

前回の記事では,今後のレッスン産業は「現段階でトッププロ(大学講師レベル)のポジションについている演奏家による対面レッスン」と「トッププロには劣るが肩書きと実力をもっている若手によるオンライン

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クラシック演奏家ビジネス論2.0①音大新卒は今後レッスンで食っていけるのか

クラシック演奏家ビジネス論2.0①音大新卒は今後レッスンで食っていけるのか

こんにちは,音楽教育学者の長谷川です。

言うまでもないことだが,私たちの親世代と比較すると,現代の「働き方」は大きく変わってきている。

大企業に就職するのがステータスだった平成前半までと比べ,就職よりも起業に価値を見出す人がずいぶん増えた。「大企業は絶対に潰れない」という安心神話も相対的に崩れてきている。インターネットの普及により個人が自由に情報発信できるようになったことも,働き方の変革に寄与

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