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旅エッセイ。どこでなにを考える?

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旅中に頭に思い浮かんだことを並べています。
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#日記

普通

普通

平成最後のあの大晦日は、友人のスマホが鳴り止まない、2人で居るのに1人を感じるカフェでのブランチから始まった。

航空会社で働くその友人は、「普段はこんなに忙しくないんだけど」と言いながら、休みに入る前に犯してしまった大きなミスをカバーするべく、話の最中にメールチェックをしたり、電話で席を外さなくてはいけなかった。彼女を否定する気はない。私もこうやってiPhoneを開いては文章を打ち込んでいるのだ

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私の未来を加速させる最悪な金曜日

私の未来を加速させる最悪な金曜日

鼻の下がヒリヒリする。

仕事終わりの電車に揺られてる時に気づいたそのヒリヒリは、私がオフィスで号泣した本日、固めのティッシュで鼻をかみすぎた為にできた痛みである。

研修期間である4週間の最終日だった今日は、入社からコツコツ積み上げてきた私の微々たる自信を綺麗に粉砕してくれる「最悪な金曜日」となったのであった。

この4週間でいろんなことが起きた。

海外移住を目指している私は、とにかく会社から

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アイリッシュアクセントとバグパイプ

アイリッシュアクセントとバグパイプ

「アイリッシュアクセントはどう?」

彼が私に投げかけた2つ目の質問はこれだった。

イギリスのマンチェスターとリバプールの間の田舎町に住むイギリス人の彼。

そんな彼と私が出会ったのは、いまから6年前のことだった。

彼が私の大学に交換留学生として日本にやってきた、2012年以来の知り合いだ。

アイルランドとイングランドは、私が思っているよりもずっと近い距離にあるらしい。

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赤いパッケージ。故郷とビスケット

赤いパッケージ。故郷とビスケット

日本を離れて海外にいると、ふとした瞬間に日本のことを思い出すときがある。

それは突然に、そう、スーパーからの帰り道。ビスケットをかじりながら歩いているときにやってきた。

たった50セントの何の変哲もないビスケットが、どうして故郷を思い出すことになるのだろうか?

最初は私にもわからなかった。しかし誰が何と言おうと、そのビスケットは私にとって日本を想起させるトリガーとなったのだった。

アイルラ

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鶴と鰹。

鶴と鰹。

京都の舞鶴から、高知のかつおゲストハウスまでヒッチハイクをした昨日。

7月末に日本に帰ってきてから感じていた、張り詰めていた緊張がなんか抜けた気がした。

高知で泊まったゲストハウスで感じた非日常が、自分はライターである前に旅人であったことを思い出させてくれました。

オーストラリアとかタイとかでふらふらしてたときに感じてた、ゆったりと過ぎていく日々の心地よさを日本に居たら忘れてしまっていて。

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