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「さんぶんこ。」

パパはママの
たまごやきが
いちばんすき。

あつあつで
ふわふわで
あまくない
たまごやき。

ママにはじめて
つくってもらったのも
たまごやき。

フライパンから
焼きたてのまんま、
まるごとがぶり!って、
たべるのがおいしい。

はんぶんこするときは
いつもきまって、こんなかんじ。

ママはちいさい、たまごやき。
パパがおおきい、たまごやき。

だって、
パパはママの
たまごやきが
だいすきだから。

それにママもなんだか
いっぱい食べてもらうのが
うれしかったみたい。

ママがつくった
たまごやきを
たぶん100個くらい
たべたころ。

ママのぶんの
たまごやきみたいな
ちいさなちいさな
きみがうまれました。

おっぱいのんで
ごはんをたべて
みるみるどんどん
おおきくなって。

きみのかおは
パパのぶんの
たまごやきくらい
おおきくふっくら。

そして
きみもママのたまごやきを
たべられるようになりました。

きみも
パパとおなじように
ママのたまごやきが
だいすきになりました。

だから、
たまごやきは
きみのぶん、
パパのぶん、
ママのぶん。
さんぶんこ、になりました。

テーブルのうえには、
さんぶんこした、たまごやき。

すごくおおきいの、
ひとつ。

ちょっとおおきいの、
ひとつ。

すごくちいさいの、
ひとつ。

それが
ぼくたちの
さんぶんこ。

きみもママもそしてぼくも。
みんながうれしいさんぶんこ。

きみの手がたまごやきと
同じくらい大きく
なっていくにつれて。

ちいさくなっていく
パパのたまごやき。
ママのたまごやき。

だいすきな
ママのたまごやきが
ちいさくなってくのに
それをうれしいきもちになる。

ちいさくなって
つめたくなって、
あまくもなった
たまごやきが
おしえてくれた。

ぼくがきみの
パパになれた
ってこと。

それに
ちいさくなっても
つめたくなっても
あまくなっても

ママのたまごやきは
やっぱりおいしいってこと。

きがついたら、ものかきのはしくれ歴17年。 詩みたいなエッセイみたいな思いつきみたいな短文を、小さなしあわせを数えながら綴っております。それ以外にも、絵本作品を書いています。