154.感性を磨くということ
感性、というのを大切にしています。
目に見えなくて、何を指しているのか曖昧で、人によって受け取り方が変わりそうな言葉です。
人の感性はなぜ、人それぞれなのでしょう?
その問いは、表現者としての僕の究極の命題なのかもしれません。
日々泥臭い現場を走りきっている中で、ストイックに鍛錬している中で、修行の真っ只中で、この感性という一つの軸は大切にし続けたいな、と思っています。
感性は磨くもの。
では、どうやって磨かれるのでしょうか。
物語に触れる
代表的な方法かと思います。
小説、アニメ、映画……世の中には様々な物語があって、現実では起こり得ないような、または理想のような、心動く物語に触れること。
これは非常にコスパのいい方法です。
2、3時間で、大きく心が揺さぶられる。
喜び、悲しみ、驚き、感動する。
学ぶし、考える。
想像し、世界に埋没する。
僕の大好きな、感性の磨き方です。
登場人物につい感化されて、思い切って行動したくなったりと、感情だけで終わらず現実世界の自分たちにも影響を及ぼしてくる。
だからこそ、いずれは創り出す側へ。
感性と経験と実績を、蓄えます。
五感で感じる
主に見ること、聴くこと、動くこと、です。
素晴らしい絵を見る。
絶景を望む。
癒される。
格好いいな、と思う。可愛いな、とも思う。
音楽が頭から離れなくなる。
身体を動かして、夏の暑さを感じる。
汗をかくことで、世界の熱に気がつく。
雪を見て、ちょっぴり嬉しくなる。
海の音を懐かしむ。
「体感」は、自分だけの大切な感覚です。
僕の場合は、「緑」と「水」を感じることが非常に大事です。
東京のど真ん中にはどちらもなかなかありませんから、少し足を伸ばして出かけてみるのもいいかもしれませんね。
高尾山とか、お台場とか、もう少し先へ行けば日光とか、多方面にいろんな観光地や自然の豊かな場所があります。
このように直接感じる、というのも感性を磨く方法の一つです。
人に会う
何より、これが一番だと思っています。
自分の想像もしていない、できないような人と会うことは、強烈な体験となって心に残ります。
頭をガツンと殴られたかのような衝撃を覚える出会いや、心の底から尊敬する人との出会い。
最初は何ともなかったのに、仲良くなるにつれてすごいな、と思ったり、いいな、とふと思ったりする、そんな出会い。
世の中を、物事を、そう捉えているんだと、気付きや学びに溢れる出会い。
自分という人間のステージを一つ引き上げてくれる、そんな出会いは素晴らしいものだと思います。
また、本気で人と向き合うこと。
目の前の人を信頼すること。
成功を喜ぶこと。一緒に楽しむこと。
何かを乗り越えること。
共に決めること。
そういった経験を分かち合える仲間とも呼べる存在がいることも、またはそういった関係を構築していくことも、その中で自分自身の感性が大きく変化したり、揺さぶられたりします。
本気だといろいろ巻き起こります。
その過程で、自分という人間が磨かれていくのです。
このように、人の感性は人の感性と相まって磨かれていくのかなと思っています。
で、感性って結局なに?
今更身も蓋もないですが、感性とは結局何を指しているのでしょう。
①外界の刺激に応じて感覚・知覚を生ずる感覚器官の感受性。「―豊か」
②感覚によってよび起こされ、それに支配される体験内容。従って、感覚に伴う感情や衝動・欲望をも含む。
③理性・意志によって制御されるべき感覚的欲求。
④思惟(悟性的認識)の素材となる感覚的認識。
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広辞苑ですらなんだか曖昧なようにも感じます。
感受性、体験内容、感覚的認識……面白いですね。
言語化しづらい言葉かもしれませんが、僕はこの「感性を磨く」という感覚を持っている人、いいなと思っている人たちと一緒に世界を創っていきたいなと思うわけです。
言葉に出来ないことを共有して。
目に見えない想いを信じて。
予想ができない自分の感情を受け入れて。
そうやって、大切な人が増えていくんだと思います。
大切にしよう。
あと、たまには出かけよう。
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