はるさめ

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最近の記事

「目標」恐怖症

会社に入るとやってくる「目標設定」 必要以上に傷つかないよう、何事にもあまり期待しすぎない生き方を志向する人たちにとって、数字や成否で表される「目標」はなるべく関わりを持ちたくないものだ。 とはいっても、会社員ともなるとそうは行かず、半期ごとに定量的な目標を立て、都度評価のための振り返りを行わなければならなくなる。人材育成・マネジメント方法としての有効性が認められているが故、ほぼ全ての企業で採用されているシステムではあるが、世の中にはこのプロセスが嫌でたまらない人間がごまん

    • 節目

      春から晴れて社会人になり、長きに渡る学生生活が終わりを迎えた。人生の中でも比較的大きな節目であることから、いったいどれほどの変化が訪れるのか、また自分はそれに順応していけるのだろうかと不安に思う日々が続いていたが、いざ始まってみると以前との間にそれほど大きな「区切り」のようなものはなかったように感じる。もちろん、環境そのものは激変しているわけなので、これは心的な部分の話になってくるのだが、ふと思えば今までにも似たようなことを何度か経験しているような気がする。例えば、小学生の頃

      • 構文は大事

        先日、とある野球関連のニュース記事を読んでいた時のこと。やや長めの文章だったのだが、読み進めていくうちにそこはかとない違和感を感じてしまった。最後まで読み終わってから記事全体をざっと見直してみたのだが、言葉の選び方や単語の使い方は特に問題なさそう。日常ではなかなかお見かけしない難解な言い回しも散見されるくらいで、筆者が表現力に乏しいというわけでは無いようだ。 もう少し詳しく見ていくと、あの「違和感」の正体がどうやら文章のつくり、すなわち「構文」にあるっぽいことが分かってきた

        • 外国語のスピーキングがちょっとだけ上達する方法

          外国語を喋るのって難しいですよね。「話す」という行為は読む・書く・聴くと異なり即時的なアウトプットを必要とするので、スポーツのようにある程度練習を重ねないとできる様にはなりません。ただ、そもそもどうやって練習すれば良いのか?という問に関して明確な答えを出せることはそう多くなく、そもそも一人じゃ練習できねーよって感じる人もたくさんいると思います。自分も以前はそんな感じだったのですが、色々試してみた挙句、意外と一人でなんとかなる練習方法もあるんだということに気付かされました。要す

        「目標」恐怖症

          "MTG"

          ビジネスシーンでよく使われるカタカナ英語の一つである「ミーティング」だが、最近は"MTG"という形での使用がトレンドになっているらしい。自分も何度か使ったことがあるが、世の中にはこの表記に批判的な意見もたくさんある。先日Twitterで見かけたのが、「会議」とすれば2文字で済むところをなぜわざわざこんな書き方にするのか??というもの。確かに、何でもかんでもカタカナ語に置き換え、挙げ句の果てにアルファベット表記までやりだすのはどうかとも思うし、こんなのは「意識高い系のパフォーマ

          「趣味・特技」

          履歴書を書く時に毎回惰性でなんとなく埋めている項目の一つ、「趣味・特技」。アルバイトや就活(新卒)向けのフォーマットではほぼ必ず用意されているが、この頃はここを迷わずに書ける人のほうが少数派なのではないかと思い始めている。 まず「趣味」に関してだが、一体どこまでを趣味と呼ぶべきなのか、その範囲を明確にするのは難しい。時間をかけていれば趣味になるかと言われればそうでもないし、得意なこと=趣味でもない。趣味というのは案外漠然としたもので、無理矢理単語にして捻り出そうとすると多く

          「趣味・特技」

          プチ・一人旅行のススメ

          世の中には、「旅」に対して比較的こりかたまったイメージしかもっていない人もいる。確かに、旅行と銘打っているくらいなのだからとにかく沢山の名所を周り、美味しいものを沢山食べ、お金を使い、良いところに泊まり、そうでない場合は18きっぷを片手に長距離を移動しまくる ー こんなところが真っ先に思い浮かびやすい部分は少なからずあるのだろう。しかし、それだけを旅行と呼ぶのはいささか乱暴な気がする。お金も日数もかけず、プランも対してたてず、かといって長距離を移動するわけでもない一人旅のスタ

          プチ・一人旅行のススメ

          デジタルツールをみんなに使ってもらうために

          大学生活を通じて授業、プライベートを問わず、様々な場面でグループでの共同作業を体験してきた。その中で、情報伝達をスムーズに行うべく、アナログな現場にデジタルの共有ツールを導入しようと試みたことが何度かあった。「便利だから使ってみようぜ!」程度のノリで導入しようとしたは良いものの、そうした方面にあまり興味がない人たちにとってはとても敷居が高かったりするらしく、なかなか思い通りに使ってもらえないことも多かった。というわけで、以下にこうした経験を通じて学んだいくつかのレッスンを書き

          デジタルツールをみんなに使ってもらうために

          Github : コミットメッセージにおけるタイトルの「文法」

          Githubを使う際、何かと迷ってしまうのがコミットメッセージの形。ある程度スタイルを知っておかないと難しい部分であり、個人的には未だにちゃんとした使い方がわかっていなかった、、もっと早くに気づくべきだったと反省中。 プロの方々はそれぞれの会社や個人で一定のルールを決めているものだと思われ、様々なバリエーションが存在していることは間違いない。今回は、英語で表記する際のある程度基本的な原則について、その構造を中心にざっと調べてみた。 git commit -a -m "Ad

          Github : コミットメッセージにおけるタイトルの「文法」

          言語化の限界

          「私の言語の限界が私の世界の限界を意味する」ウィトゲンシュタインによって書かれた有名な一節だ。しっかり理解するには難しすぎるので立ち入るのはやめておくが、「言語が持つ力」は、このように様々な哲学者や言語学者によって強調されてきた。 考えを言葉にするということは、思っているよりも遥かに難しい。というわけで、何でも言葉にすることが必ずしも良いことばかりではないはずなのだ。色々な場面で「言語化することの素晴らしさ」を謳った記事をよく見かける世の中になったが、その中で言語化すること

          言語化の限界

          個人的によく使っているiOSショートカット6選

          iOSの便利な機能の一つ、「ショートカット」。 使い方慣れるまではちょっと大変だが、一旦コツを掴むと作るのが止められなくなる優れもの。自分なりに色々考え出すことができる点が魅力で、プログラミングの超初歩的な仕組みを知っていればできることの幅がグッと広がる。もちろん、知らなくても全く問題はない。 今回は、自分が今まで作ってきた80個を超えるショートカットの中で、日常的に最もよく使っているものを「6つ」紹介したいと思う。 *長くなってしまうので細かいレシピは書いていません!

          個人的によく使っているiOSショートカット6選

          努力は無敵か?

          〜年もやってるのに...スポーツや勉強をはじめ、様々な場面でよく耳にする言葉がある。「〜年もやってるんだから、それくらいはできるよな?」確かに筋は通っているかもしれないが、中々重い言葉である。言い方を少し変えれば「お前はあれだけ努力していたんだから、これくらいできて当たり前だよな?」とも取ることができる発言であり、このことはその背後に「努力は必ず結果に結びつくはずだ」という一般論が存在することを示唆する。努力したからといって相手の期待に沿うことができるまでに上手くなるとは限ら

          努力は無敵か?

          映画「マネーボール」の台詞を多言語で

          ブラッド・ピット主演の映画「マネーボール」。世界中で人気を博した名作であり、個人的にも10回以上は見ているお気に入りの一本だ。 Netflixでも試聴が可能であるため、設定を変えればさまざまな言語のサブタイトルをつけることができる。明らかに野球がメジャーでない国の言語も数多くあり、世界中で知られた作品であることを伺わせる。 そうした様々な言語において、野球用語まじりの表現は一体どのように翻訳されているのだろうか?日本語訳との大きな違いはあるのだろうか?ふと気になってしまっ

          映画「マネーボール」の台詞を多言語で

          間違えやすいスペイン語

          スペイン語を勉強する上で、何かと間違えやすいポイントをまとめてみました。英語に引っ張られることで起こるりがちなミスを強調しつつ書きましたので、参考までに。 形容詞 "Financiero" 「金融の、経済的な」といった意味で使用することの多い"Financial"という語。日本語でも「ファイナンシャル」として身近な言葉になっているため、スペイン語でも使いそうになりがちです。事実、英語とスペイン語の間にはほとんど形を変えずにそのまま使える語も多いのですが、こちらの例はトラッ

          間違えやすいスペイン語

          さあ出かけよう。あれ、なんか忘れてる気が…

          家を出るときに持ち物を確認する。OK、財布と携帯は持ったな。あとはパソコン、これも入ってる。戸締りはした、、っけ?不安だからもう一回確認するか。畜生、紐を結んじゃってた。なんでもう30秒早く思い出さなかったんだよ?まだ時間には結構余裕があるからいいけど、急いでるときにこんなことをやってたらやばかったぞ。電車の時間は調べてあるから、ささっと確認してきてしまおう。 今日の用事は大したものじゃない。なくしてもいいようにビニール傘を持ってきたいとこだが、生憎傘立てにはそこそこいい傘

          さあ出かけよう。あれ、なんか忘れてる気が…

          スペイン語、ポルトガル語、フランス語にみる「過去形」の違い

          母語話者および学習者が多いことから、比較的「メジャーな」言語として知られているスペイン語、フランス語、ポルトガル語の3言語。いずれもラテン語から派生したものであることから、文法構造や語形などをはじめとした様々な面で共通点が多くみられる。ここで取り上げる、日本語で「過去形」と名の付いている形もまた、お互いに比較的似ていると言っていいだろう。しかし、単純に名前が似ているからと言って、その使い方まで全く同じであるというわけでは必ずしもない。 *それぞれの呼称についてはいくつか異な

          スペイン語、ポルトガル語、フランス語にみる「過去形」の違い