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プチ・一人旅行のススメ

世の中には、「旅」に対して比較的こりかたまったイメージしかもっていない人もいる。確かに、旅行と銘打っているくらいなのだからとにかく沢山の名所を周り、美味しいものを沢山食べ、お金を使い、良いところに泊まり、そうでない場合は18きっぷを片手に長距離を移動しまくる ー こんなところが真っ先に思い浮かびやすい部分は少なからずあるのだろう。しかし、それだけを旅行と呼ぶのはいささか乱暴な気がする。お金も日数もかけず、プランも対してたてず、かといって長距離を移動するわけでもない一人旅のスタイルも「旅行」の範疇に入っているはずなのだ。

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山を眺める

個人的には、知らない街をふらふら歩きながら何気ない景色を楽しむことも、有名観光地を訪れるのと同じくらい素晴らしい体験だと思っている。鉄道を使って目的地へと向かい、温泉に入ってゆっくりし、Googleマップで見つけた面白そうな場所へ歩いて向かう。そこまで特別なことをしている感はないが、これが最高に気持ちの良い経験なのだ。

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ローカル鉄道にふらっと乗るのもヨシ!

自分は色々なところで感じる「その場所独特の匂い」が好きなので、マスクが当たり前になってしまったことが悔やまれる。早く自由に鼻を出せる空気感になって欲しいものだ。

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「匂い」も意外と記憶に残る

キラキラした体験をすることばかりが旅ではない。こういったスタイルの旅は本来ハードルが低くて然るべきものである。宿を予約し、周辺地をマップでさらっと見たらあとは適当に時間を見計らって行くだけで、分刻みのスケジュールを立てる必要も、高額な予算を積み立てる必要もない。最初の一歩を踏み出しにくいのは、世間的にそうした旅行が奇異の目で見られがちだからではないだろうか。せっかく旅行に行くならもうちょっと...という言説を好む人たちにとって、旅行は「超」非日常である必要があるっぽいのだ。というわけで、日常と非日常の間の微妙なポイントにあるプチ旅行は、「旅行」であるとみなされないことすらある。決して「安物買いの銭失い」ではないのだが。

サンドウィッチマンのネタ「旅館」には、一人で泊まりにやってきた伊達に女将役の富澤が「自殺か何かですか?」と軽い感じで聞く一幕がある。あくまでネタとして取り扱われているが、これは意外とリアルなワードだ。一人旅で、かつ温泉に泊まりに行くなんて!と各方面から訝しげな顔をされることは少なからずある。個人的にはむしろ、なんで毎回誰かと一緒に行く必要があるんだよ...と思ってしまうけど。

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思いがけない発見も

もちろん、友人や家族と行く旅行もまた楽しいし、沢山電車を乗り継いで過密スケジュールで移動するのもそれはそれで悪くないとは思っている。ただ、全部が全部そんな感じだとしたら考えものである。人によって好き嫌いははっきりするだろうが、自分にとっては自信を持ってオススメできるスタイルだ。

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