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【詩】Water

次第に次第に移ろい
目に見えない淀みが
体の底の底に沈んでいく


行きたくはない
こっちへおいでと
手をこまねいて


口に入れると毒に変わる誘惑
目を瞑ると浮ぶ疑念
偽者の偽善

人の形をした鳥が
笑いながら追いかける
酔った頭でグラスを
投げつける


世界など潰れてしまえ
壊れてしまえ
消えてしまえ



星から降る神聖な一滴が私をきれいにする



私の中心に神聖な一滴が流れる
苦しみ哀しみ痛み恐れ
通り抜ける水で
私はきれいになる


渇いていた中心を潤す水


渇きすぎていた底の底に
求めていた水が波紋を描き
広がって優しく満たす


砂漠の土地は涙さえ吸い込む
枯れ木のそばに湧き水を置いて
そこから小川が流れ
花が咲き蝶が舞う



ここにあるのは水



透明で純粋な水
どうぞこの土地を水で潤して



この水が心を癒すと言うなら
私をそのまま潤して


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