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【詩】残された手紙

あの頃は自分の言うことが正義で
当たり前のように人を断罪して
胸を張って間違いを犯していた


そんなことも思っていなかった

きっとそんなことだ


振りかざす頑固で硬すぎる正しさは
人を傷つけるには十分

謝るなんてこと頭になかった

きっと間違っていない


あなたはなぜ一人


全身から溢れる振りかざされた
正しさはメッキのようだ
その正義には根拠が見えない


ねえ父さん


自分に自分の正義が正しいか
聞いてみてよ

振り回されて聞きかじったことを信じて
誰よりも饒舌に分かったと言う
その姿は虚しいよ



家族は皆その嚙み切れない正義に
めった刺しにされ続けた


それでも悪いのは自分じゃない

わかるかな父さん


一番かわいそうなのは
父さんだ


でも


いいよ後悔していたんだね
意地なんてなんの得にもならない


手紙はきれいにしまっておく
全て水に流してここには何もない


もうゆっくり休んでいいよ


ゆっくり

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